梅雨の食中毒
梅雨のジメジメした季節になると気になるのが「食中毒」

食中毒といってもその原因となる物質や感染源や症状もさまざまなものがあります。

原因によって予防法や対策法も違ってきますので、梅雨の時期に合わせた正しい知識での対応が非常に大切です。

そこで今回は、梅雨の時期にも要注意!食中毒の原因や症状&効果的な予防法についてご紹介します。

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梅雨の食中毒の原因や症状は?

食中毒は梅雨時期や夏の時期に多く発生するイメージですが、実は冬の寒い時期でも患者数は多く、1年を通して発生している常に注意が必要なものなのです。

食中毒を引き起こす原因にはさまざまなものがあり、食べてから症状が出るまでの期間やその症状、また予防方法もそれぞれ異なってくるので正しい知識が重要です。

食中毒の種類

ウイルス性食中毒

主な種類:ノロウイルスなど
ウイルスは食品の中では増えることができませんが、食べた後体内で増殖しそれにより症状を発症させます。

気温が低く乾燥すると活発に活動するため、11月~2月の冬の寒い時期に多く発生しています。

細菌性食中毒

主な種類:腸管出血性大腸菌(O-157など)、カンピロバクター、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、ボツリヌフ菌など

食品の中で細菌は増殖することができます。高温多湿を好むものが多く、この食中毒を引き起こす細菌が食品の中に混入・増殖したものを食すことによって発生します。

自然毒食中毒

主な種類:フグ、毒キノコなど

自然毒は、植物性と動物性のものがあります。

動物性ですと「フグの毒」、植物性であれば「毒キノコ」などが有名です。それ以外にも、ジャガイモやトリカブト、アジサイなどもあります。

これらの有毒成分を含む動植物を食べることで引き起こされるものを自然毒食中毒といいます。

化学性食中毒

主な種類:食品添加物、洗剤・漂白剤、水銀・鉛など

食品の生産・加工・保存・流通および消費の過程で、食品内に外部から混入したり、 食品内で生成する有害物質のうち、化学物質によって引き起こされるものを化学性食中毒といいます。

寄生虫食中毒

主な種類:クドア、アニサキスなど

獣肉や魚や生水に寄生している虫によって引き起こされるものを寄生虫食中毒といいます。

梅雨の時期は「細菌性食中毒」に要注意!

上記の食中毒の中でも梅雨の時期から増えてくるのが「細菌性食中毒」です。

梅雨の時期は、湿気が多く、空気中の水分が豊富なため細菌が最も好む環境により増殖しやすくなるのです。

「細菌性食中毒」の中には「感染型」「毒素型」があり、それぞれ種類も違ってきます。
  • 感染型
    細菌に感染した食品を摂取し、体内で増殖した細菌が病原性を持つことで引き起こされる食中毒のことです。

    代表的な原因菌としてサルモネラ・腸炎ビブリオ・病原性大腸菌などがあります。

  • 毒素型
    食品内で細菌が生成した毒素を摂取することで起こる食中毒で、代表的な原因菌として黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌などがあります。

細菌性感染型食中毒の主な種類と特徴は?

食中毒菌名 主な原因食品等 特徴
病原性大腸菌 井戸水、魚介類や肉類など多種の食品に幅広く生息。 ◆発症例の違いから5種類に分類される。
◆少量の菌でも発症する。
◆よく知られるO157は、ヒトからヒトへの感染もある。
サルモネラ菌 家畜や人、下水など広範囲に生息。 ◆汚染された家畜の卵や食肉。それらが加工された食品からの感染率が高い。
◆熱に弱いため加熱処理で予防可能。
◆少量の菌でも発症する。
腸炎ビブリオ菌 塩分を好むため海水に生息。 ◆海水温度が20度以上になると増加傾向にあるため、夏場に水揚げされた魚介類のほとんどが汚染されていると考えられている。
◆夏~秋にかけて発症が増える。
◆真水では生息できないため水道水で十分に洗えば予防可能。
カンピロバクター菌 食肉(特に鶏肉)、飲料水、ペットなどあらゆる動物にも常在。 生食を避け、十分に加熱することで予防可能。
◆少量の菌でも発症する。

細菌性毒素型食中毒の主な種類と特徴は?

食中毒菌名 主な原因食品等 特徴
黄色ブドウ球菌 人の皮膚や下水などに生息。 ◆ヒトの手を介した常温食品の摂取での感染が多い。(例:おにぎり、弁当など)
◆この細菌は食中毒の原因となるだけでなく、おできやにきび、水虫等に存在する化膿性疾患の代表的起因菌でもある。
◆健康な人でものどや鼻の中などに高率で検出され、動物の皮膚、腸管、ホコリの中など身近にも存在する。
セレウス菌 土壌細菌のひとつ。土壌・水・ほこり等自然環境に広く生息。 ◆「下痢型」と「おう吐型」の2つのタイプに分類されるが、日本では「おう吐型」がほとんど。
◆米飯、焼き飯、パスタなど米や小麦を原料とするものに圧倒的に多い。
ボツリヌス菌 嫌気性菌で、熱に強い芽胞を形成。酸素のない状態になっている食品(缶詰、ビン詰め、レトルトなど)が原因となりやすい。 ◆ボツリヌス菌の芽胞は土壌に広く分布しているため、 食品原材料の汚染防止は困難。
◆新鮮な原材料を用いて洗浄を十分に行うことである程度抑えられる。
◆低温保存と食べる前の十分な加熱も重要。

上記のように、梅雨の時期に気を付けたい細菌性の食中毒菌にもさまざまな種類があります。

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身近なところに存在している菌も多く、すべてに対策ができるのか不安になることもありますが、食中毒から身を守るためには正しい知識と心掛けで十分に予防できますので、下記にご紹介します。

梅雨の食中毒 効果的な予防法は?

家庭でできる食中毒の予防法

新鮮な食材を使う

いつもの買い物もきちんと賞味期限などチェックしてなるべく新鮮なものを選ぶように心掛けましょう。

期限切れなどの食品は菌の増殖の心配もありますので、特に細菌性の食中毒が心配な梅雨や夏の時期には、極力避け、新鮮な食材を使うようにしましょう。

適切な保存

生モノなどは、買って来たらすぐに冷蔵庫などに入れて保存するように心掛けましょう。

梅雨時期や夏の時期には保冷剤やクーラーボックスを活用してできるだけ食材の保存に気を配りましょう。

冷蔵庫も温度を10℃以下、冷凍庫の場合はマイナス15℃以下に設定して保存するのがおすすめです。

保存の時に気を付けたいのが、真空パックされた食材です。「真空パックは空気に触れないから大丈夫」と思われがちですが、やはり正しい保存方法を守らなければ安全とは言えません。真空パックの商品にも保存する温度が書かれていますのでしっかり表示されている保存方法を守るよう心掛けましょう。

適切な解凍

調理の時など、冷凍食材を解凍して使用することも多いですが、この時に時間がある時には冷蔵庫に移して解凍し、急ぐ時には電子レンジで解凍するようにして、常温での解凍は避けるようにしましょう。

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常温の解凍でも、そのあとに「加熱するから大丈夫」と思いがちですが、常温での解凍時にある程度以上の温度になると急激に菌が繁殖してしまいます。増殖した菌は、加熱しても全てを死滅させることが困難になってしまいますし、毒を生成する菌も存在しますので、それが食中毒を引き起こすこともありますので、解凍時にも適切な解凍を心掛けることが大切です。

調理前には丁寧に手を洗う

ヒトの手にも菌は存在し、その菌が原因で食中毒を引き起こすこともありますので、調理前にはしっかりと丁寧な手洗いを行いましょう。

包丁やまな板にも注意!

菌が存在しやすい生肉や魚介類などを調理する時に使用する包丁やまな板にも注意が必要です。

生肉や魚介類などを切った後に、包丁やまな板を洗ったりせずそのまま野菜などを切ってしまうと菌がうつってしまい感染源を増やすことになってしまいます。

肉用、魚用、野菜用などの包丁やまな板を用意するのが理想的ですが、できない場合には、生肉や魚介類などを切った後には包丁やまな板を一度洗い、できれば熱湯をかけたりアルコール消毒を行うようにしましょう。

十分に加熱

牛肉や鶏肉などに付着する「腸管出血性大腸菌(O157、O111など)」「カンピロバクター」などは、毎年梅雨時期や夏の時期に発症が増加傾向にあります。

特に、刺身や生レバーなどのように生肉を食べたり、加熱が不十分な肉料理を食べたりすることによって発生しています。

食中毒を防ぐためには、生肉や加熱が不十分な肉の料理は食べないことが重要です。

また、調理する時には、内部まで十分に加熱してから食べましょう。加熱の目安は、肉の内部の温度が「75度で1分間」加熱するようにしましょう。

温かいものは温かいうちに冷たいものは冷たいうちに!

調理後、作った食事は、できるだけ早めに食べるようにしましょう。また食べ残しなどは、長時間室温に置かずに、冷蔵庫や冷凍庫などにうつして保存するようにしましょう。

尚、温め直す時にも十分な加熱は大切です。また、保存したものもある程度日数が経って「大丈夫かな?」と不安に感じる場合は、勿体ないですが廃棄するようにしましょう。

食べる前にも手洗いは大切です。しっかりと丁寧に手洗いしてから食卓につくように家族全員で心掛けるようにしましょう。

まとめ

食中毒の予防でよく言われることは「つけない・増やさない・やっつける」です。

菌が発生しやすい時期には、いつもよりちょっと注意して行動することで予防に繋がりますので、家族みんなが安全安心に食せるよう心掛けたいものですね。