お彼岸

春のお彼岸とは?いつからいつまで?何をするの?

春の時期になると、スーパーなどでお彼岸用のお供え物が並ぶ姿をよく見ませんか?

「お彼岸ってなに?」と子どもに聞かれて、うまく答えられずにいたり・・・^^;

実は、お彼岸は春と秋の2回あるのをご存知ですか?

今回は、春のお彼岸とは?いつからいつまで?何をするの?など春のお彼岸についてご紹介します。

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春のお彼岸とは?

春のお彼岸とは?

春のお彼岸は、「春分の日」を中心にその前後三日間の計七日間が「春の彼岸」と呼ばれます。

春のお彼岸

上記の図のように、春のお彼岸は「春分の日」を中心としてそこから前後に3日間、つまり合わせて7日間の一週間が期間になります。

その期間すべてを含めてお彼岸と呼び、最初の日を「彼岸の入り」最後の日を「彼岸の明け」、真ん中の日である春分の日は「中日」と呼ばれています。

彼岸とは?

「彼岸」というのは、仏教の言葉で、簡単にいうと「あの世」「仏の住む世界」のことです。

仏教では、極楽浄土は「西方」にあると考えられており、太陽が真西に沈む春分の日前後は、ご先祖様が住む極楽と現世が近づく期間とされています。

関連お彼岸とは?何をするの?お盆との違いは?

なお、お彼岸は、春の「春分の日」を中心とした「春のお彼岸」だけでなく、秋の「秋分の日」を中心とした「秋のお彼岸」年2回あります。

秋分の日も春分の日と同様に、太陽が真西に沈み、昼夜の長さが同じになる日で、「暑さ寒さも彼岸まで」などともいわれます。

このように、「春分」「秋分」を挟んだそれぞれ各七日間をそれぞれ「春のお彼岸」・「秋のお彼岸」と呼びます。

春のお彼岸はいつからいつまで?

今年2022年の春のお彼岸の時期とは?

春のお彼岸期間2022
★春分の日:3月21日
★彼岸入り:3月18日
★彼岸明け:3月24日

今年2022年の秋のお彼岸の時期とは?

秋の彼岸の期間2022
★秋分の日:9月23日
★彼岸入り:9月20日
★彼岸明け:9月26日

なお、「彼岸」は、雑節のひとつでもあります。
雑節とは二十四節気(1年間を24等分したもの)、五節句(季節の節目の行事)の他に季節の移り変わりをより適格につかむために設けられた特別な暦日のことです。

春のお彼岸には何をするの?

一般の風習としては、お墓やお寺にお墓参りをします。

なお、お彼岸を大切にする風習は日本独特の風習でもあります。

仏教では亡くなった人がいる極楽の世界のことを「彼岸」といってその世界は西側に位置するとされていて、人が生きているこの世界は「此岸」といって東側に位置するとされています。

太陽が真東から昇って真西に沈むお彼岸の時期は、彼岸と此岸が一番近くなる最も通じやすい日になると考えられているので、あの世に思いが届きやすいといわれ、この時期にはご先祖様に感謝する気持ちやお墓参りをする風習が大切な行事となっています。

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お彼岸にはお墓参りをして、お花や線香を供えたり、お経をあげたりして先祖の霊を供養します。

お墓参りは、彼岸中であればいつ行ってもかまいません。

用意するものは、お供え物・線香、ろうそく・仏壇やお墓に飾るお花・掃除道具など、普通にお墓参りする時のものを用意しましょう。

一般的なお参りの流れは、まずお墓に手を合わせ、掃除をして、お供え物をして、最後にもう一度手を合わせて感謝を伝えるという流れです。そして花以外のお供え物は基本的に持ち帰ることになります。

また、自宅に仏壇がある場合には、彼岸入りの前日には仏壇をきれいに掃除し、花を飾ったりします。

彼岸中は、朝晩に水などをお供えし、灯明をともして線香をあげ、故人の好きだったものなどをお供えして供養します。

また、お彼岸の時のお供え物だけ特徴があり、春のお彼岸には「ぼたもち」を用意するところが多くあります。

しかし決まりというわけではなく、故人の好きだったものをお供えしたり、季節に応じて和菓子や果物など供えるものを変えているところもあります。

お盆と違い決まった行事や決まった飾りは必要ないので、気持ちを込めてお参りをしましょう。

ぼたもちとおはぎの違いとは?

お彼岸に欠かせないお供えもとして「ぼたもち」「おはぎ」があります。

材料も作り方も、見た目にも同じものですが、季節の花になぞらえて、名前だけが変わります。

春のお彼岸にお供えするのが「牡丹餅(ぼたもち)」秋のお彼岸にお供えするのが「お萩(おはぎ)」です。

こしあんでつくったのが「ぼたもち」、粒あんでつくったのが「おはぎ」、あるいは、米粒が残っているのが「おはぎ」、餅の状態になっているのが「ぼたもち」、などの説もありますが、「ぼたもち」も「おはぎ」も同じものです。

お彼岸になぜぼたもちやおはぎをお供えするの?

「お彼岸には、なぜぼたもちやおはぎを供えるのか?」は、小豆の赤い色には魔除けの効果があると古くから信じられており、邪気を払う食べ物としてご先祖様にお供えされてきました。

また、「もち米」と「あんこ」2つのものを「合わせる」という語呂から、ご先祖様の心と自分たちの心を「合わせる」
という意味もあります。

普段から仏壇などにお供えものをしている場合も、お彼岸の期間には普段より少し立派なお供え物をします。

お花や、お墓参りと同様にぼたもちやおはぎ、また精進料理を一緒にお膳に並べてお供えしましょう。

お墓参りの時のお供え物は家に持ち帰り、仏壇にお供えしたお膳もできれば早めに下げて「仏様のおさがり」として食べるのが供養になるといわれています。

注意ポイント

日が経ってしまったものや、しなびてしまったり固くなったお餅などは無理せず処分しましょう。

なお、お彼岸の時期には、先祖供養のほかにもこの時期にやるべきことがあります。

春のお彼岸の中日である春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」祝日なので、ご先祖のみならず自然や動植物に対しても感謝と敬意、慈しみの心をもって接するようにしましょう。

さらに、人生において大切な6つのこと「六波羅蜜」を実践できているかどうか見つめ直す期間でもあります。

6つのこととは、下記になります。

  • 【布施】見返りを求めず、他の人のために惜しみなく善行を施すこと
  • 【持戒】戒律を守り、身を慎み他人に迷惑をかけないこと
  • 【忍辱】身に起こる災いを受け容れ、耐え忍ぶこと
  • 【精進】誠心誠意努力を続けること
  • 【禅定】常に静かな心を持ち、動揺しないこと
  • 【智慧】怒りや愚痴、貪りに捉われず物事の真理を正しく見極めること

この6つが「六波羅蜜」の修行です。

7日間のうち中日がご先祖様に感謝する日その前後6日間はこの6つの行いを1日に1つずつ行う大切な期間となっているので、ご先祖様への感謝の気持ちをもって普段の生活の中で正しい行いをするように心がけてみましょう。

まとめ

春のお彼岸についてご紹介しました。

古くからのしきたりには意味があるものですが、太陽が真西に沈むこの時期だからこそ、西方のかなたにいるご先祖様に想いを馳せ、心から偲んできたのかもしれませんね。

お彼岸の時期だからこそ、少しの間でもいいので時間を見つけて、しばしご先祖様や故人へ想いを馳せてみるのもいいかもしれませんね。

  • この記事を書いた人

ゆうこ

私は普段、介護のお仕事をしています。 老人ホームや介護施設では、春夏秋冬、季節感のある趣向を凝らしたさまざまなイベント・行事が行われます。 日本ならではの「和」を感じる日々がこれからも大切に子ども達にも繋いでいけるよう、日々の暮らしの年中行事や歳時記についての記事を中心に書いています。 詳しいライタープロフィールはこちら

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