配偶者控除の廃止は延期!でも新社会保険制度で今後の働き方に変化が?備えておきたいポイントとは?

2017年度税制改正で「配偶者控除」の廃止が検討されていましたが、10月6日政府・与党は「配偶者控除」の廃止を見送る方針を固めました。

とは言え、2017年度は年収制限の緩和など制度の見直しにとどめ、数年かけて存廃を検討する方針のようです。

配偶者控除の廃止は、税負担が増える世帯も多く、女性の働き方以前に、家庭全体の生活のお金に直結する問題として注目度も高くなっています。

今回は一旦は見送りとなりましたが、数年内に配偶者控除の廃止が実現した場合、どんな働き方になるのでしょう?

また、何に気をつければ損をしないのでしょう?
配偶者控除の廃止が延期
今回は、配偶者控除の廃止に備えておきたい予備知識として、今後の働き方や備えておきたいポイントについてご紹介します。

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配偶者控除の廃止が延期に!でも油断は禁物 今後の働き方や備えておきたいポイントとは?

配偶者控除とは、簡単に言えば、一定の所得以下の配偶者がいる世帯の課税所得を減額するもので、所得税・住民税の負担を軽くする制度のことです。

例えば、妻がパートで働いていて年収103万円以下なら、夫は自分の所得から一定金額(38万円)が控除され、支払わなければならない所得税や住民税が少なくなるというものです。

この税軽減制度を利用するために多くの既婚女性が仕事を制限しているといわれています。

今回の配偶者控除撤廃の理由として安倍政権は、「1億総活躍社会を目指し・・・」、「女性が輝ける社会」、「女性の社会進出を促進する」などを掲げ、配偶者控除の撤廃について議論を進めてきました。

ですが、この制度の見直しによって、税負担が増える世帯も出ることから、慎重な議論が必要だと政府・与党が判断し、10月6日時点で配偶者控除を見直して共働きにも適用する「夫婦控除」の創設を見送る方針を固めました。

関連:そもそも配偶者控除ってどんなもの?

配偶者控除の廃止が見送りでも気をつけたいポイントは?

配偶者控除の廃止が見送りされたからと言って、家庭のお金の問題は消えません。

それというのも2016年10月から「新社会保険制度」が始動されることで、家計を圧迫する事態が予想されているのです。

新社会保険制度始動で家計圧迫

2016年10月よりパートタイム労働者やアルバイト労働者などの短時間労働者に対する厚生年金(社会保険)適用基準が緩和されることになりました。

これにより、パート主婦の社会保険の壁と言われていた年収130万円の壁が106万円の壁へと変更されることになります。

103万と130万の壁
新社会保険制度

新たな106万円の壁として現れた新制度

現在の社会保険の加入ルールは3/4ルールとも言われており、企業に勤める人は一般的には「週30時間労働、15日以上労働」といった条件を満たした人が対象となっています。

また、主婦などの場合は、夫の社会保険の扶養に入っている人も多く、その扶養基準は「年収130万円」となっています。

それが、2016年10月からは従業員501人以上の企業で、週20時間以上働く方などにも対象が広がり、より多くの人が社会保険に加入しなければならなくなるのです。

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配偶者の扶養から外れ、社会保険加入対象となるのは下記のような条件があります。

①1週間あたりの労働時間が20時間以上

②1ヵ月あたりの賃金が88,000円以上

③雇用期間が1年以上雇用されることが見込まれる

④勤め先の会社の従業員数(正社員など)が501人以上である。
※従業員数はすでに社会保険の対象となっている従業員の数で当てはまるか決まります。詳しくは勤め先の会社に確認するようにしましょう。

今回のこの制度の始動によって、約25万人の人に影響が及ぶと言われています。

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尚、この制度は徐々に対象範囲を広げ、最終的には多くの人が社会保険加入の対象者となることも予想されています。

例えば・・・

★社会保険の加入要件を満たさないように働いていた主婦のAさん
時給:900円で週29時間働いており、年収は120万円です。

この主婦のAさんの場合
法改正前:社会保険料=0円
法改正後:社会保険料=約170,000円

上記のように、社会保険料の負担は家庭にとっては大きな負担となってくるものでもあります。

新社会保険制度のメリットは?
●将来もらえる年金が増える

●障害がある状態になり、日常生活を送ることが困難になった場合なども、より多くの年金がもらえる

●医療保険(健康保険)の給付も充実する

●健康保険料の半額は会社負担のため、個人負担が少ない

●自営業者などで、現在自分で国民年金保険料・国民健康保険料を支払っている場合は、今より保険料が安くなることがある。

新社会保険制度のデメリットは?
●手取りの収入が減る。出費増。

●社会保険加入対象者の増加に伴い、会社側の負担も増加するため、雇用形態の見直しや人員の見直し等により、逆に働く時間減など根本的な収入が減ることも予想される。

今までであれば103万円の壁などは、自分で超えるか超えないかを決めることもできていましたが、新社会保険制度の106万円の壁は、働く側だけの問題ではなく、会社など雇用側にも負担が発生(健康保険料の半額は会社負担のため)するために、難しい問題も含んでいます。

雇用する側にとっては、今まで不要だった厚生年金の保険料負担が新たに発生することで、多くのパートを雇用するほど負担増となります。

会社側からすれば、できれば保険料負担は避けたいと考えるのもおかしくはなく、そうなると、働きたくても勤務時間を制限されたり、所得を制限されたりなど、場合によっては雇用環境が厳しくなる恐れも考えられます。

政府・与党も女性の雇用促進の観点から、企業側の負担増を鑑みて何かしらの対応はあるかもしれませんが、働く側にとっては、働き方も今後、よく考えて選ぶ必要も出てきます。

106万円の壁によって目先の収入は減るかもしれませんが、社会保険年金の充実などのメリットも考慮するのもポイントです。

また、現在は、「年収130万円の壁」を越えている場合、現在の制度では、パート主婦が自分で国民年金・国民健康保険の保険料や所得税・住民税を支払うため、年収約160万円(通勤費込み)以上稼がないと夫婦合算での手取りが増えないといわれています。

その手取りが増えるラインが125万~130万円程度に下がりそうなことも考えると、もう少し頑張れば手取りアップで家庭全体の収入増にも繋がるので、それぞれのご家庭で奥さんの働き方など考え直してみるのもおすすめですよ。

まとめ

配偶者控除の廃止に関してや、社会保険制度の見直しに伴い、これからの働き方について、それぞれが考える時代になってきています。

今後も、社会保険制度の拡充は間違いないとされており、社会保険料の負担など、家庭でのお金に直結する問題は大きなものとなっていくでしょう。

社会保険料を払わない程度の収入を求めるのか?ある程度の税金は仕方ないと捉えて手取りのアップを求めるのか?

ご家庭で今後の収入について計画を立てておくといいかもしれませんね。

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