結納とは、「結いのもの」つまり宴席で共に飲食する酒と肴を意味しているとも、「云納(いい入れ)」という婚姻を申し込む言葉から転じたものともいわれています。
結納は婚約の証として両家で金品を取り交わし、婚約を公にするために行う伝統的な儀式です。
2人にとって結婚に向け気持ちの上での大きな節目になり、生活環境の違う両家が結納を通して歩み寄り、今後の親戚付き合いをスムーズに運ぶための儀式でもあります。
今回は人気が高まっている略式結納(仲人なし)を行う際の流れやマナーについて紹介していきます。
結納を略式で行うときの流れは?
結納の方法やマナーについては、地域によって大きく差があります。
まずは、お互いの家の考え方や、習慣をすり合わせて両家のズレを無くす(少なく)することが結納を円滑に進めるためには大事です。
では、略式結納(仲人なし)の流れについて紹介していきます。
日取り
結婚式の3カ月~6カ月前に両家の都合の良い吉日に行うことが一般的です。
本来、時間は吉日の午前中に行うのがしきたりですが、夜にかからない時間11時~15時の間に行うことが一般的になっています。
最近では、料亭やホテル、結婚式場を利用することも増えていますので、結納後そのまま食事会に移行できるように夕方から始めることも多くなっています。
場所
通例では男性側が女性側の家に出向き結納を取り行うことが一般的でしたが、最近では料亭やホテル、結婚式場を利用することが増えています。
ポイント
出席者
結納を行う場合は、当事者(結婚する2人と両家の親)で行うのが一般的です。
出席者も同数となりやすくバランスも取れます。
今回のように略式結納(仲人なし)では、兄弟姉妹も参加し家族の紹介を行う場として考えるカップルも増えてきています。
また、結納は厳かにしたいと考えるカップルは、結納は当事者で行い、兄弟姉妹は食事会から参加するのもよいでしょう。
結納品の準備
結納品
結納の品数や慣習には地域差がありますが、本来は両家で、7品を中心に5品や9品というように奇数の組み合わせで用意します。
下記に結納品とそのいわれについてご紹介します。
- 目録(もくろく):結納品の品目や数を記したもの。
- 長熨斗(ながのし):もともとは、あわびの肉を干して長く伸ばしたもの。のしあわびは長寿の象徴とされています。
- 金宝包(おたからつつみ/きんぽうつつみ):結納金を包んだもの。
- 寿留女(するめ):するめのこと。長く保存できることから、幾久しい縁を願って贈られる。
- 子生婦(こんぶ):こぶのこと。子宝に恵まれるという意味があり、「よろこぶ」にもつながる。
- 友志良賀/友白髪(ともしらが):白い麻糸。ともに白髪になるまで仲睦まじくという意味。
- 末広/末廣(すえひろ):純白の扇子。純真無垢と末広がりの意味を持つ。
- 松魚節(かつおぶし):かつお節。勝男武士とも書きます。男性の剛毅を象徴したもの。
- 家内喜多留(やなぎだる):祝い酒のこと。現在では現金を包むことが多いが、実際に酒樽を贈ることもあります。柳樽とも書きます。
結婚記念品
男性側は婚約指輪(エンゲージリング)を女性側は腕時計等が一般的です。
結納金
結納金は、男性側の家が女性側の家に対して、嫁入りのための支度金として用意します。
※結納金について、下記に詳しくご紹介しています。
結納返し
本来は、結納が済んでから、結婚式までに渡すものでしたが、最近は、結納返しを結納当日に渡すケースも増えてます。
※結納返しについて、下記に詳しくご紹介しています。
目録
納める結納品の内容を列挙したもので、縁起の良い言葉で書かれています。
結納品の納品書のような役割を果たす、相手方に渡す一覧表です。
受書
受け取った結納品の内容を列挙したもので、縁起の良い言葉で書かれています。
結納品の受領書のような役割を果たし、相手方に渡す一覧表です。
結納を略式で行う際 仲人なしのメリット・デメリット
正式な結納では、仲人が男性宅に出向かい、結納品や目録を受け取り、女性宅に届け、女性宅から預かった結納品や受書を男性宅に届け、再び女性宅へと男性宅からの受書を渡すなど、仲人のすることが多いです。
今回のように仲人なしの結納では、仲人のすることを両家で行うことになりますが、簡略化できることも多いです。
下記に略式結納(仲人なし)でのメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
- 両家だけで行うため、和やかで気兼ねない雰囲気の中で結納を進められる。
- 両家がそれぞれ結納品を持ち寄り、その場で交換が出来る。
- そのまま、食事会等に進むことが出来、短時間で済ませることが出来る。
デメリット
- 仲人なしのため、事前の日程調整や店の予約等を両家のみで行うため手間が増える。
- 本来仲人が行う当日の進行役や結納品の交換などを、両家で行うため事前に綿密な打ち合わせが必要になる。
結納を略式で行う際の結納金について
結納の際に相手に渡す結納金の金額について、色々悩まれる方が多いのではないでしょうか?
結納金を贈るのは男性側の家が、嫁入りの支度金としての用意するものです。
最近では、貸衣装や結婚資金なども双方で分担するようになってますので、形式化してきています。
下記に相場や目録等をご紹介していきます。
結納金
結納金は、50万、70万、100万、150万、200万といった金額が一般的です。
相場は、地域によって多少異なりますが最も多いのが100万円です。
結納金の金額は、男性側が無理なく実力に見合った金額にしましょう。
虚栄をはって無理してしまうと後々自分の首を締めることになりますので…
結納金は男性側の親が用意するのが一般的ですが、本人が用意する場合も珍しくありません。
男性側が用意するものですので出し合うのも一般的ですので、親と相談したうえで金額を決めます。
ポイント
お金のことですので、希望を伝えることはなかなか出来ませんので、男性側で決めましょう。
もし、相場から少し外れる場合は、それとなく女性側に伝えて持参しましょう。
ポイント
結納返し
結納返しの相場は、以前は結納返しは半返しもしくは、1/3返しが一般的です。
最近は、結納返し無しあるいは、1割程度を返すというケースも増えて来ました。地方によっても大きく異なります。
また、結納返し無しの場合は、男性側から受け取る結納金を始めから減額することもあります。その場合は、両家でどうするか話し合って決めていきましょう。
ポイント
結納金で、嫁入り道具を揃えて下さいという主旨に従ったものです。
この場合は記念品の交換という形で指輪と腕時計などを交換して済ませることもあります。
ポイント
まとめ
結納の原点は、酒と肴を持って結婚の申し入れをし、新しく縁を結んだしるしに酒をくみ交わして喜び合うことにあります。
最近は、仲人の有無をはじめ結納のスタイルもさまざまです。
自分たちのスタイルに合う結納ができるといいですね。