関東三大山車祭りのひとつに数えられる「佐原の大祭」は、約300年もの伝統を持つ歴史あるお祭りです。
総ケヤキ造りの山車本体には、関東彫りによる重厚な獅子や龍などの彫刻が飾り付けられ、上部には江戸・明治期に名人人形師により制作された高さ4メートルにも及ぶ大人形が飾られており、迫力ある山車は見ごたえたっぷり。
日本三大囃子「佐原囃子」を町中に響かせながら、小江戸と呼ばれる町並みの中を、迫力ある山車が家々の軒先をかすめ進む姿や、山車を勢いよく廻す「のの字廻し」など担ぎ手の渾身の威勢の良い姿は思わず拍手を贈ってしまう活気溢れるお祭りです。
風情たっぷりな街並みに立ち並ぶ巨大な山車の列や法被姿の担ぎ手の行列の様や「手踊り」などは、江戸の情景を彷彿とさせてくれます。
今回は、佐原の大祭の夏祭り&秋祭りのスケジュール&見どころや駐車場情報もご紹介します。
佐原の大祭夏祭り&秋祭りのスケジュールは?
佐原の大祭は、夏の7月10日以降の金曜から日曜日に行われる「八坂神社祇園祭」と、10月第2土曜日を中日とする金曜から日曜日に行われる「諏訪神社秋祭り」の総称をいい、夏祭りに10台、秋祭りに14台の山車がそれぞれ曳き廻されます。
この「佐原の山車行事」は、平成16年に国の重要無形民俗文化財に指定され、歴史ある文化を今も受け継ぎ、大切に守られている趣あるお祭りでもあります。
今年の佐原の大祭の日程は下記のとおりとなっています。
佐原の大祭夏祭りの日程は?
日程 | 2018年7月12日(金)~7月14日(日)
※雨天決行、ただし山車人形にはシートがかぶせられます。 |
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時間 | 10:00~22:00 |
場所 | 香取市佐原本宿地区 八坂神社周辺、小野川東側一帯 |
アクセス | 【電車】 ●JR成田線「佐原」駅下車、徒歩約10分 【車】 ●東関東自動車道「佐原香取IC」より約10分 ●東関東自動車道「大栄IC」より約20分 【高速バス】 ●「東京」駅から京成バス・千葉交通の【浜松町・東京駅発佐原経由銚子行】に乗車、「佐原駅北口」下車、徒歩約10分 ●「東京」駅から関鉄グリーンバスの【東京駅発鉾田駅行】に乗車「佐原駅」で下車、徒歩約10分 |
駐車場 | あり 約1000台(無料) |
お問合せ | 0478-54-1111(商工観光課) 0478-52-6675(水郷佐原観光協会) |
公式HP | http://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/matsuri/ |
佐原の大祭夏祭りの主なスケジュールは?
随時 のの字廻し(任意)
随時 佐原囃子と手踊りの披露(お祭りステージ広場など随所)
17:00頃 山車整列完了(10台)
18:00~ 提灯へ灯入れ、各町総踊り
18:20~ 通し砂切り~のの字廻し
随時 佐原囃子と手踊りの披露(お祭りステージ広場など随所)
11:00頃 神輿の神幸
随時 のの字廻し(任意)
随時 佐原囃子と手踊りの披露(お祭りステージ広場など随所)
佐原の大祭秋祭りの日程は?
日程 | 2019年10月11日(金)~10月13日(日)
※雨天決行。ただし山車人形にはシートがかぶせられます。 |
---|---|
時間 | 10:00~22:00 |
場所 | 千葉県香取市佐原 新宿地区周辺 |
アクセス | 【電車】 ●JR成田線「佐原」駅下車、すぐ 【車】 ●東関東自動車道「佐原香取IC」より約10分 ●東関東自動車道「大栄IC」より約20分 【高速バス】 ●「東京」駅から京成バス・千葉交通の【浜松町・東京駅発佐原経由銚子行】に乗車、「佐原駅北口」下車、すぐ ●「東京」駅から関鉄グリーンバスの【東京駅発鉾田駅行】に乗車「佐原駅」等で下車、すぐ |
駐車場 | あり 約1000台(無料) |
お問合せ | 0478-50-1212(商工観光課) 0478-52-6675(水郷佐原観光協会) |
公式HP | http://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/matsuri/introduction/aki.html |
佐原の大祭秋祭りのスケジュールは?
15:00~ 神輿の渡御
随時 のの字廻し(指定場所あり)
随時 佐原囃子と手踊りの披露(お祭りステージ広場など随所)
11:30~ 山車整列完了(14台)
13:00~ 総踊り~通し砂切り
13:30~ 山車巡行
15:30頃 曳き分かれ
夕刻~夜間 山車乱曳き(随時)、のの字廻し
随時 佐原囃子と手踊りの披露(お祭りステージ広場など随所)
10:00~ 山車乱曳き
随時 のの字廻し(指定場所あり)
随時 佐原囃子と手踊りの披露(お祭りステージ広場など随所)
佐原の大祭夏祭り&秋祭りの見どころは?
佐原の大祭の見どころと言えば、関東三大山車祭りのひとつに数えられるだけある見事な山車に注目したいところ。
けやき材で作られた山車の土台部分は、関東彫りの重厚で豪華な彫刻が飾りつけられ、他では見ることができない緻密な彫刻は、山車といえども貴重な文化財として一見の価値ある見事さです。
そしてその上にそびえる4メートル以上もの大人形の姿は、名工、鼠屋福田万吉、原舟月、安本亀八、大柴護豊などの人形師らによって作られ、現在ではこのような大人形をつくれる職人はいないとされ、貴重な文化遺産としても貴重で、歴史の息吹を感じる迫力を今なお感じさせてくれます。
そして、佐原の大祭の最大の見どころと言われる「曲曳き」と言われる山車の曳き回しは、この巨大な山車(重さ4t・高さ7mもある山車)を「のの字廻し」「そろばん曳き」「小判廻し」など特別な曳きまわしを行い、いずれも曳き綱は使われず、「てこ」と呼ばれる2本の長い丸太で舵を取ったり、停止させたり山車をコントロールさせます。
掛け声とともに担ぎ手が一斉に曳き回す渾身の姿や男たちの真剣なまなざしは身近で見ると迫力満点です。
力の集中配分がくずれると、山車は方向性を失ってしまいますので、この軸をずらさず回転させることが曳き手の妙技といわれます。
「のの字廻し」最中は、山車の停止は恥とされて、ゆっくりと回転させることが上手とされます。
前進時には、アップテンポのお囃子にあわせて素早く進み、所定の位置で急停止させ、間髪入れずにスローテンポなお囃子にのせゆっくり後退し、これを数回繰り返します。
全員の息が合っていないと非常に危険で、一歩まちがえば【ご破算】となるので、そろばん曳きと呼ばれています。
一見地味に見えますが、佐原の狭い道で行う小判廻しは熟練技必要な高度な曲曳きです。
佐原囃子を演奏する囃子方は歌舞伎等と同じように『下座』と呼ばれ、笛5~6人、 大皷1人、小鼓4~5人、大太鼓1人、小太鼓1人、すり鉦1人の15人前後で構成され、和楽器のオーケストラといえます。
佐原囃子は、大きく『段物』『役物』『端物』の3つに分類され、現在50曲以上の曲目があります。
山車がメイン通りを通過するときに演奏されます。
吾妻、神田、巣ごもり、さらし、八百屋、段七、盾、曽我、矢車等の曲があります。
砂切り、馬鹿囃子、はな三番叟(ひしぎ)の3曲があります。
踊りの時に演奏される曲も端物に分類されます。
おやまか、猫じゃ、巣籠もりくずし、矢車くずし、吉野、剣囃子、大和、佐原音頭、佐原小唄、松飾り、あんば、大漁節、ラッパ節、和楽、船頭小唄等々です。
佐原の大祭夏祭り&秋祭りの駐車場情報は?
佐原の大祭では、臨時駐車場が設置されます。
また、臨時駐車場からは、シャトルバスではなく、シャトル舟が運行されます。
こちらもとっても趣がありますよね^^
臨時駐車場の詳細は下記の通りです。
料金:無料
佐原の大祭のシャトル舟情報は?
料金:往復券 大人 1300円 小人 700円
臨時駐車場からお祭り区域まで運航しています。
また、期間中は、レンタサイクル(1日300円)を借りて街中を周るのも便利ですよ。
佐原町並み交流館
水の郷さわら
まとめ
いかがでしたか?
今回は、佐原の大祭の夏祭り&秋祭りのスケジュール&見どころや駐車場情報もご紹介しました。
佐原の趣ある街並みを、昔ながらの歴史ある巨大な山車が勇壮に曳かれる姿は、日本の古き良き祭り文化を味わえます。
佐原囃子も見事で、祭りの雰囲気を賑やかに盛り上げてくれます。