年の瀬の頃、テレビなどで「今日は冬至です。」といった言葉を聞きます。
冬至は二十四節気のひとつですが、詳しくどういったものなのか知らない人も多いかもしれません。
今回は、冬至とは?今年はいつ?何をするものなの?意味や由来についてご紹介します。
冬至とは?
「冬至」は、二十四節気のひとつで、1年中で昼間が最も短く、夜が最も長い日です。
太陽はこの日、南回帰線の真上にあり、北半球では正午の太陽の高さが1年中で最も低くなります。
二十四節気については下記の記事もご参考に!
冬至 2022年はいつなの?
冬至は、毎年12月22日頃にあたります。
今年2022年の冬至は、「12月22日(木)」です。
冬至の意味や由来とは?
古来、中国では冬至を境に太陽が力を盛り返し、運気が上昇していくと考えられており、「一陽来復(いちようらいふく)」という言葉が残されており、神社などでは、「一陽来復(いちようらいふく)」のお守り札が授与されました。
また、昔からこの日を1年の境目として祝う風習があり、二十四節気の冬至と旧暦11月1日の朔(新月)の日が重なった日は、「朔旦冬至(さくたんとうじ)」といって特に喜ばしいとされ、宮中などでは祝宴が催されたとされます。
朔旦冬至 今度はいつなの?
毎年12月22日頃にあたる冬至。その日にちょうど新月になる日は、およそ19年に一度訪れるとされ、非常に稀で、貴重なものです。
確かにその珍しさから特に喜ばしいとされたのかもしれませんね。
大変めずらしい「朔旦冬至」は、2014年12月22日に訪れました。
そして次は、19年後の2033年となるのですが、実は19年後ではなく、さらに19年後の38年後の2052年になります。
これは、旧暦2033年問題によるもので、詳しくは、下記の記事をご参照いただければわかりやすいですよ!
参照https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2014.htmlこのような事態が起こるのは、天保15年(1844年、弘化元年) の天保暦導入後初めて起こることで、「旧暦2033年問題」と呼ばれており、現在でも暦などで馴染みのある六曜などにも影響しそうですね。
38年後・・・自分はどうなっていることやら・・・。
このように、「朔旦冬至」は、大変めずらしく、今度は38年後までないとなると、もっと稀な特別な日に思えてきますね^^
冬至には何をするものなの?
冬至の日には、邪気を祓うといわれる食べ物を食したり、またこのころからは寒さも本格的になることから、健康管理の意味合いも含めた言い伝えや習わしなどがいまも残っています。
- 小豆(あずき)
- 南瓜(かぼちゃ)
- 柚子湯
冬至には、赤い小豆を使った小豆粥を食べ、無病息災を祈る風習があります。
赤い小豆は、邪気を払うと考えられており、食すことで厄払いするというものです。
冬至には、南瓜を食べる習慣もあります。
南瓜は、「北(陰)から南(陽)に向かう」という意味があり、「一陽来復」の冬至に通じる縁起のよい食べ物として昔から食べられてきました。
また、この時期にかぼちゃを食べる習慣は、冬場で野菜が不足しがちなこの時期に、ビタミンやカロチンを補給する目的もあります。
昔は、現代のように年中食べ物が入手できるものではありませんでした。そのため、夏場に収穫したかぼちゃのなかでも出来のよいものは、冬場の栄養源として大切に保存して食したといわれています。
こうしたことから、冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないといわれるようになりました。
もうひとつ、冬至に欠かせない習慣といえば「柚子湯」です。
冬至に柚子湯に入ると風邪をひかず、無病息災で過ごせるという言い伝えがあります。
柚子は邪気を祓って心身を清めるとされ、五月の節句の菖蒲湯と同じように、禊の名残りとされていますが、柚子湯には、血行促進効果があり、寒い時期に体をあたためるという昔の人の知恵でもあります。
「冬至」は、「湯治」、「柚子」は「融通がきくように」に通じるという意味合いもあるようです。
まとめ
四季のうつろいとともに過ごしてきた日本人。
二十四節気のひとつ「冬至」にも、そんな日本人の感性を感じられる風習が残っていますね。
風習のなかにも、自然とともに歩む暮らしの知恵も含まれていますので、季節を感じながら、冬至の日に食べられてきたものを食したり、柚子湯を楽しんだりして過ごすのもいいかもしれませんね。