毎年11月頃から流行り始めるインフルエンザ。
10月中旬頃からインフルエンザウィルスの予防接種を受け始めるのが良いとされています。
いつも元気いっぱい動いているお子様をお持ちの方は「予防接種を受ける時に注意することは?」「どうして接種後の運動はいけないの?」と疑問に感じる方が多くいらっしゃいます。
今回は、インフルエンザの予防接種後の運動やお風呂、接種前の運動についてご紹介します。
インフルエンザの予防接種後の運動はなぜダメなの?
「今日子供がインフルの予防接種を受けるのだけれど、午後からサッカー(その他スポーツ)の練習があるの」なんてことがあります。
一般的に「インフルエンザの予防接種後に運動はしてはいけません」と言われますが、それはなぜでしょう?
インフルエンザの予防接種は、今年流行する型の不活性インフルエンザウィルスを体に入れることによって、インフルエンザウィルスに対する免疫を作ることが目的です。
予防接種後に激しい運動をすると、当たり前ですが体が疲労してしまいます。
体が疲労すると、接種したワクチンでインフルエンザ抗体を作ることが出来ず、効果がなくなる場合もあります。
予防接種後24時間に副反応が出ることが多いため、激しい運動を行わず安静にしているのが良いのです。
注意ポイント
もちろん、日常生活程度の軽い運動では、問題ありませんのでご安心くださいね。
インフルエンザになってしまいますと、1週間程度は何もできず、しんどい思いをしなければならないので、インフルエンザの予防接種を受けた日(1日)は、体をゆっくり休める日として過ごされては如何でしょうか。
インフルエンザの予防接種後のお風呂は?
「インフルの予防接種を受けた後はお風呂もダメって言いますよね?」って思われている方も多いです。
安心して下さい、お風呂は入っても大丈夫です。
しかし、お風呂を入る時の注意点もあります。
- 接種後、1時間以内は入らない
- 長風呂は避けましょう
- 注射の跡をゴシゴシ洗わない
- 熱や発疹などがみられれば、入浴は控える
です。
なぜ?お風呂に入ってはダメだったのでしょう?
インフルエンザの予防接種に限らず、昔は注射後の入浴は禁止されていました。
なぜなら、以前は家でお風呂に入るのではなく、大衆浴場や銭湯などを利用する家庭が多かったためで、不特定多数の人が入るお風呂からの感染症などを防ぐために禁止されていた風習が残っていたためです。
現在は、大衆浴場や銭湯などよりも家庭でお風呂やシャワーを浴びることが多くなっていますので、感染症などの心配がグッと低くなっているため、上記を守れば予防接種を受けた後にお風呂に入っても大丈夫なのです。
インフルエンザの予防接種前の運動は?
インフルエンザの予防接種を受けた後の注意点は何となく解っていただけましたか?
では、「予防接種を受ける前の運動は大丈夫なの?」なんて疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
基本的には、インフルエンザの予防接種前の運動は特に問題はありません。
しかし、激しい運動の直後などに受けることは避けましょう。
出来れば、運動後1時間以上のあけ、体を平常時に戻してから受けることをおすすめします。
予防接種前に確認しておくことは?
基本的にインフルエンザの予防接種前に下記の症状がある方は受けることが出来ません。
- 37.5℃以上の発熱がある場合
- 重篤な急性疾患にかかっている場合
- 薬の成分でひどいアレルギー反応が出たことがある場合
※インフルエンザワクチンには卵の成分が含まれています。現在は殆んどアレルギー反応が出ないように開発されていますが、卵アレルギーをお持ちの方は事前に医師に相談してから接種してください。
また、下記に当てはまる方は、接種前に医師とよく相談しましょう。
●以前にインフルエンザの予防接種を受けた際、2日以内に発熱、発疹(ほっしん)、蕁麻疹などアレルギー反応が出たことがある
●今までに痙攣(けいれん)を起こしたことがある人
●今までに中耳炎や肺炎などによくかかり、免疫状態の異常を指摘されたことのある
●今までに喘息(ぜんそく)と診断されたことがある
●インフルエンザ予防接種の成分又は鶏卵、鶏肉、その他の鶏由来のものに対して、アレルギーがあるといわれたことがある人
まとめ
インフルエンザの予防接種は、100%防ぐものではなく、症状の重症化を防いだり、症状を軽くしたりするためのものです。
予防接種の前後に注意するべきことを守らなければ、予防接種を受ける目的の意味がなくなってしまうこともありますのでお気を付けください。