身内に不幸があった場合に出す年賀欠礼状(喪中はがき)。
喪中ハガキは、送る相手が年賀状の準備をする12月初旬頃までには届くようにするのがマナーとされています。
現在では印刷された市販のものを利用したり、インターネットからダウンロードしてパソコンで作成するなど、喪中ハガキの準備スタイルも多様化していますが、印刷を依頼する際や自分で作成する場合も、丁寧な文例や作成するときの注意点などある程度のマナーを把握しておく必要があります。
今回は、喪中はがきの文例についてや書く時の注意点&続柄の書き方など役立つポイントについてもご紹介します。
喪中はがきの文例は?
喪中はがきは、デザインなどに特に決まり事があるわけではありませんので、郵便局ではがきを購入して作成し、自宅で印刷するなどしてつくることもできます。
現在では、喪中はがき用に印刷されたはがきを利用したり、印刷会社に依頼して自分や故人の好みの柄で作成する方も増えています。
自分ではがきを購入して、私製はがきで作成する場合には、表面に切手を貼る必要があります。
喪中ハガキの場合は、弔事用切手を貼るのがマナーとされています。尚、弔事用切手は郵便局の窓口で購入する事ができます。
喪中はがきの書き方は?
喪中はがきは、「年賀欠礼」の挨拶状で、「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」といった意味で送ります。
喪中はがきを書くときの注意点は?
喪中はがきは、親族に不幸があり年賀欠礼することを事前にお知らせする挨拶状ですので、近況報告は書かないのが基本です。
そして、「年賀」という言葉を使わず、「年始・年頭・新年」などの言葉にします。
これは、「年賀」は、「新年を賀する」(※賀する=祝う。祝福する。)という意味の言葉ですので、喪中はがきには用いません。そういったことから「年始(年頭、新年)のご挨拶をご遠慮させていただきます」といった言葉を用います。
喪中ハガキの基本的な構成は下記の通りです。
- 年賀欠礼の挨拶
- 誰がいつ亡くなったかを伝える
- お世話になったお礼
- 変わらぬお付き合いを願う言葉
- 日付
- 差出人住所
- 差出人氏名
ポイント
ポイント
喪中ハガキの基本的な例文
下記例文は、句読点なし、行頭の一字下げもなしにての文例です。
本年○月 母○○が八十三歳にて永眠いたしました
永年にわたるご厚情に心から御礼申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます
令和○○年十一月
差出人住所
差出人氏名
喪中はがき 続柄の書き方など役立つポイントもご紹介!
通常、喪中ハガキを出すのは二親等以内の血族姻族であり、かつ同居または同居に準ずる方が亡くなった場合が多いようです。
喪中はがき(年賀欠礼状)を出す範囲については、下記もご参考に!
子供
兄弟
姉妹
義父
義母
母方の祖父・祖母
義兄弟(夫や妻の兄弟)
義姉妹(夫や妻の姉妹)
母方の曾祖父・曾祖母
伯父(両親の兄・両親の姉の夫)
伯母(両親の姉・両親の兄の妻)
叔父(両親の弟・両親の妹の夫)
叔母(両親の妹・両親の弟の妻)
従兄弟(父母の兄弟の子)
喪中はがき 続柄の書き方は?
「本日、御尊父(厳父)様訃報に対し・・・」など葬儀の際によく耳にしますが、「尊父」「厳父」などは、相手の父を敬わっていう言葉で「お父様」と同じような意味となり、他の人が自分の父に対して使用する言葉となるため、 自らの喪中はがきには使用しない言葉となるのでご注意を!
ポイント
故人の年齢は満年齢と数え年どちらで表記するの?
一般的には、喪中はがきで記載する年齢は「数え年」での記載が正しいとされています。
ポイント
よく「享年〇歳・・・」と言いますが、「享年」は、この世に存在した年数を差し、「天から享けた(うけた)年数」という意味があります。
享年とは、生きた年数を、現在一般的に用いる満年齢とは異なる「数え年」で表したものを享年と呼びます。
こういったことからも喪中はがきでは「数え年」で記載することが正しいとされていますが、近年では、数え年に馴染みのない世代も増えており、満年齢を記載する人も多くなっています。
尚、享年の数え方を数え年に限定している宗派などもあるため、年齢に関しては、お坊さんやお寺さんに確認するのが一番確実でもあります。
まとめ
喪中はがきは、誰の喪のための欠礼状なのかを書くことも大事なポイントでもあります。
喪中はがきは、差出人だけでなく故人にとっても大事なものでもあるので、喪中はがきを約束事としてカタチだけのもので行うのではなく、大切な人を想って丁寧に取り組みたいものでもありますね。