1年の締めくくりとなる「大晦日(おおみそか)」。
年越しそばを食べたり、除夜の鐘に耳を澄ませたり、ご家族でゆったり過ごすお家も多いですよね。
そんな中、お子さんから急に
「ねえ、大晦日ってなに?」
「なんでお鐘を鳴らすの?」
と聞かれて、「あ、あれ…なんて説明すればいいんだっけ」と言葉に詰まってしまった経験はありませんか。
除夜の鐘を実際に撞きに行きたいけれど、「何時ごろに行けばいいの?」「正しいつき方ってあるのかな?」「やってはいけないことってある?」と、いざ衝きに行こうとすると意外と疑問となる方もたくさんいます。
この記事では、大晦日や除夜の鐘の由来・意味から、お子さんに30秒でパッと伝えられる言い換え例、参拝マナー、大晦日にまつわる風習や言い伝えまで、丁寧にご紹介していきます。
絶対しないといけないわけではありませんが、正しい知識をひとつ知っておくだけで、心の余裕がぐっと変わります。
ご家族みんなで、あたたかい年末年始を迎えましょう。

大晦日とは?由来と語源の意味を分かりやすく解説
まずは、毎年当たり前のように過ごしている「大晦日」という言葉の意味や語源から見ていきましょう。
「みそか」「つごもり」の語源と大晦日の意味
「大晦日」の「晦日」は、もともと「みそか」と読みます。
これは「三十日(みそか)」、つまり旧暦で毎月30日ごろ、月の最後の日を指す言葉でした。
「晦日」は「つごもり」とも呼ばれます。
こちらは「月隠(つきごもり)」が変化したもので、旧暦では月末になると月が隠れて見えなくなることから、そう呼ばれるようになったそうです。
毎月の最終日を「晦日」と呼ぶのに対して、1年で一番最後の特別な晦日ということから「大(おお)」がついて、「大晦日(おおみそか)」と呼ばれるようになりました。
子どもに伝える大晦日!30秒で言える簡単な言い換え例
お子さんに「大晦日ってなに?」と聞かれたとき、そのまま歴史や旧暦の話をしてもピンとこないですよね。
ここでは、園児さんや小学生のお子さんにもすんなり伝わる「30秒説明文」をご紹介します。
30秒で言える説明例(家庭・保育園向け)
こんなふうに伝えてみてください。
昔の人は、お月様が見えなくなる日のことを『みそか』って呼んでいたんだ。
その中でも、1年で一番最後の日だから『大晦日』っていうんだよ。
この日は、家族みんなで『1年元気に過ごせてよかったね、新しい年もいい年になりますように』ってお祝いしながら、新しい神様を迎える準備をする大切な日なんだよ。」
子どもからの素朴な疑問への答え方
もう少し突っ込んだ質問が来たときも、これで大丈夫です。
- 「なんで年越しそばを食べるの?」:そばは細くて長いから、「健康で長生きできますように」って願いを込めて食べるんだよ。あとも切れやすいから、「今年の嫌なことや苦労をさっぱり切り捨てて、新しい年を迎える」って意味もあるんだよ。
- 「なんで除夜の鐘を鳴らすの?」:今年1年の悲しい気持ちや怒った気持ちなど、『心のモヤモヤ(煩悩)』を吹き飛ばして、すっきりきれいな心で新しい年を迎えるためだよ。
わかりやすい言葉に置き換えてあげるだけで、お子さんも行事の意味を楽しみながら理解できるようになりますよ。
大晦日の過ごし方と風習!年神様を迎える準備

大晦日は、ただ「1年が終わる日」というだけではありません。
新年の神様である「年神様(歳神様)」をお迎えするための、大切な準備の日でもあります。
昔から受け継がれてきた代表的な風習をご紹介します。
年神様(歳神様)と年籠り(としごもり)
昔から、お正月には新しい年の福や健康をもたらす「年神様」が各家庭にやってくると信じられてきました。
かつて人々は、大晦日の夜から元旦の朝にかけて神社やお堂にこもり、寝ずに起きて年神様をお迎えし、夜通し祈りを捧げていたそうです。
これを「年籠り(としごもり)」と呼びます。
現代の「初詣」や、大晦日を起きて過ごす風習は、この年籠りが形を変えたものといわれています。
大掃除と掃き納め(はきおさめ)
年末といえば「大掃除」を思い浮かべますよね。
本来の大掃除は「おすす払い」と呼ばれ、12月13日の「事始め」から始めて28日ごろまでに終わらせるのが正式とされています。
大晦日当日に行う掃除は、前日までに落としきれなかった汚れをサッと整える程度の「掃き納め(はきおさめ)」にとどめておきましょう。
大晦日にバタバタと本格的な大掃除をしてしまうと、せっかく訪れてくださる年神様を慌ただしく追い払ってしまうといわれているためです。
年越しそばの由来と意味
大晦日の夜に食べる定番といえば、やっぱり「年越しそば」。
年越しそばには、こんな縁起の良い意味が込められています。
長寿・家運長久:
厄払い:
金運アップ:
年越しそばは、年が明ける前の「大晦日中」に食べ切るのがマナーとされています。
年をまたいで食べると縁起が悪いといわれることもあるので、夕食時や年越し前の22時ごろまでに、ご家族で味わうのがおすすめです。
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大晦日にやってはいけないこと!意外と知らない5つのタブー
大晦日には、昔からの言い伝えや習慣にもとづく「やってはいけないこと(タブー)」がいくつか存在します。
1. 早寝(早く寝てしまうこと)
「大晦日に早く寝ると、白髪やシワが増えて早く老けてしまう」という言い伝え、聞いたことはありませんか。
この言い伝えの理由は、先ほどの「年籠り(としごもり)」に由来します。
年神様をお迎えする大切な夜に早く寝てしまうのは失礼にあたり、神様から授かる生命力を受け取れないため「老けてしまう」といわれるようになったのだそうです。
※ただし、これは昔からの民俗・言い伝えであり、医学的な事実ではありません。小さなお子さんや体調が優れない方は無理をせず、暖かくして十分な睡眠をとってくださいね。
2. 本格的な大掃除
大晦日当日に本格的な掃除や水掃除をすると、家に訪れる年神様を掃き出してしまうといわれています。
大掃除は28日までに済ませておくのが安心です。
3. 年またぎの入浴
年が明ける瞬間にお風呂に入っていると、新年にもたらされる福や運を洗い流してしまうといわれています。
お風呂は大晦日の夜早めに済ませて、さっぱりした状態で新年を迎えましょう。
4. 長時間の火の使用や灰汁(あく)出し
大晦日は「火の神様」に休んでいただく日とされ、また煮物の灰汁(あく)が「悪(あく)」を連想させることから、長時間の調理は避けるのが好ましいとされてきました。
そのため、お正月の煮物やおせち料理は大晦日までに作り終える風習があります。
5. 正月飾りの「一夜飾り」や「一夜餅」
正月飾りや鏡餅を12月31日の大晦日に飾ることを「一夜飾り」「一夜餅」と呼びます。
これは葬儀の準備を連想させ、神様をお迎えする誠意に欠けるとされるため、タブーとされています。
飾り付けは12月28日(8が末広がりで縁起が良いとされます)までに済ませるのが最適です。
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大晦日のタブーと理由一覧
| やってはいけないこと | 主な理由・由来 | 望ましい過ごし方・対処法 |
|---|---|---|
| 早寝 | 年神様をお迎えできず生命力が衰えるとされたため | 年越しまで起きて過ごす(無理は禁物) |
| 本格的な大掃除 | 訪れる年神様を掃き出してしまうため | 28日までに完了し、当日は軽い掃き納め |
| 年またぎの入浴 | 新年の福や運を流してしまうとされるため | 年が明ける前に済ませる |
| 長時間の火の使用 | 火の神様を休めるため/灰汁が「悪」に通じる | 事前に料理を作り終えておく |
| 一夜飾り(正月飾り) | 葬儀を連想させ、神様に失礼とされるため | 12月28日ごろまでに飾り終える |
除夜の鐘とは?由来と意味

大晦日の夜深く、静けさの中に響き渡る「除夜(じょや)の鐘」。
その由来と意味を、詳しく紐解いていきましょう。
「除夜」という言葉の意味
「除夜」の「除」という漢字には、「古いものを捨て去り、新しいものに掛け替える」という意味があります。
つまり「除日(じょじつ)」とは1年の最後の日、大晦日のこと。
「除夜」は「大晦日の夜」そのものを指しています。
古い年の災いや汚れを祓い除き、清らかな気持ちで新しい年を迎える夜、という意味が込められているのですね。
除夜の鐘の歴史と始まり
除夜の鐘の風習は、中国の宋(そう)の時代の禅寺で行われていた儀式が起源とされています。
これが鎌倉時代に日本へと伝わり、室町時代ごろから日本の寺院でも広がっていきました。
江戸時代以降には、一般の庶民にも広く親しまれる年末の風習として定着したとされています。
なぜ108回?除夜の鐘の回数に込められた諸説
除夜の鐘といえば「108回」撞くことで有名ですが、なぜ108回なのか気になりますよね。
実は108という数字には、複数の説が存在しています。
どれか1つが正しいと決まっているわけではありませんが、代表的な説をご紹介しますね。
1. 煩悩(ぼんのう)の数説(もっとも一般的)
仏教では、人間には心を乱し苦しませる「108つの煩悩(欲心・怒り・執着など)」があると考えられています。
鐘を1回撞くごとに1つの煩悩を祓い消し、心を清らかにして新年を迎える、という説です。
2.「四苦八苦」説
人生の苦しみを表す仏教用語「四苦八苦(しくはっく)」を、語呂合わせの計算に当てはめた説もあります。
四苦(4×9=36)、八苦(8×9=72)で、36 + 72 = 108。
この四苦八苦、つまりあらゆる苦しみを取り払うために108回鳴らすとされているのです。
3. 一年(季節)の分類説
1年の時間や季節の移り変わりを表す数字を足し合わせた、という説もあります。
12ヶ月(12)+ 二十四節気(24)+ 七十二候(72)= 108。
このように暦の数字を足し合わせることで、「1年間の感謝と来年の無病息災を願う」という意味が込められているそうです。
108回の由来・諸説比較表
| 説の種類 | 意味・計算式の解説 | 込められた願い |
|---|---|---|
| 煩悩説 | 人間が持つ108つの心の汚れ・迷い | 煩悩を祓い、清らかな心になる |
| 四苦八苦説 | 4×9(36) + 8×9(72) = 108 | 生きていく苦しみを取り除く |
| 季節分類説 | 12ヶ月 + 24節気 + 72候 = 108 | 1年の感謝と新しい年の平安を祈る |
何時から何回つく?除夜の鐘のつき方と参拝マナー
実際に寺院へ出かけて除夜の鐘を撞くとき、また現地で見学するときに知っておきたい、実用的な情報とマナーをまとめました。
何時から鳴り始める?時間と鳴らし方のルール
開始時間:
回数の配分:
※除夜の鐘の開始時間・整理券の有無・一般参拝客の参加可否やお寺ごとの混雑状況は、毎年異なります。お出かけ前に必ず、各寺院の公式サイトまたは自治体の案内で最新情報をご確認ください。
初めてでも安心!除夜の鐘の撞き方と作法
ご自身で鐘を撞く順番が回ってきたら、こちらの手順で丁寧に行いましょう。
1. 鐘の前へ進み合掌・一礼:
2. 前の人の余韻を待つ:
3. 撞木(しゅもく)の縄を構える:
4. 優しく鐘を撞く:
5. 心の中で祈る:
6. 再度合掌・一礼して退出:
「戻り鐘」に注意!参拝の順番マナー
除夜の鐘を撞くとき、もっとも注意したいマナーが「戻り鐘(もどりがね)」の回避です。
境内に入ったら、「手水舎で清める → 鐘を撞く → その後に本堂へお参りする」という順番が基本になります。
本堂でお参りした後に鐘を撞く行為は「戻り鐘」と呼ばれ、「一度お参りしたのにやり直す=縁起が悪い」とされているんです。
必ず鐘を撞いてから、本堂へお参りするようにしましょう。
除夜の鐘から初詣へ!新年の福を呼び込む参拝のタイミング
除夜の鐘を聞いた後、そのまま神社や寺院へ「初詣」に巡る方も多いのではないでしょうか。
初詣へ向かうおすすめのタイミング
除夜の鐘の108回目が鳴り響く前後(深夜0時ごろ)からは、神社や寺院の境内で新年の「二年参り(大晦日の夜から元旦にかけて参拝すること)」が行われます。
除夜の鐘を撞いて本堂やお稲荷様にお参りした流れで初詣を済ませると、古い年の感謝と新しい年の誓いを一連の流れで行うことができ、とても縁起が良いとされていますよ。
深夜は冷え込みますので、ダウンコートやマフラー、手袋などで十分な防寒対策をして出かけてくださいね。
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🟢 おすすめの理由(メリット):除夜の鐘から初詣への参拝がより特別な思い出になり、毎年の家族行事の記録としても残せます。
🔴 注意点(デメリット):混雑する境内で慌てないよう、あらかじめお気に入りのデザインを選んで用意しておくのが安心です。
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まとめ:大晦日と除夜の鐘の意味を知って心温まる年末を過ごそう
大晦日や除夜の鐘には、単なる暦の区切りというだけでなく、「古い年の苦労や災いを祓い、新しく訪れる年神様を温かくお迎えする」という、昔ながらの優しい祈りがたくさん込められています。
年越しそばを食べ、除夜の鐘の音に耳を傾けながら、ご家族みなさまで心温まる素晴らしい新年をお迎えください。
大晦日・除夜の鐘に関するよくある質問(FAQ)
❓ Q1. 大晦日とは具体的にいつのことですか?
🟢 A. 1年で一番最後の日である「12月31日」のことです。
「晦日(みそか)」はもともと毎月の最終日を指す言葉で、1年の締めくくりとなる最後の晦日であることから「大晦日」と呼ばれます。
❓ Q2. 除夜の鐘は一般の人でも撞くことができますか?
🟢 A. 寺院によって異なります。
一般の参拝客が自由に撞けるお寺もあれば、先着順で整理券を配布するお寺、僧侶のみが撞くお寺もあります。事前に参拝を予定している寺院の公式サイトなどで確認しておくのがおすすめです。
❓ Q3. 大晦日に早く寝ると本当に白髪やシワが増えるのですか?
🟢 A. 医学的な根拠はありません。
昔の人が年神様を寝ずに起きてお迎えする「年籠り」の習慣から生まれた言い伝えです。体調を一番に考えて、無理のない範囲で過ごしてくださいね。
❓ Q4. 除夜の鐘は何回撞くのが正しいですか?
🟢 A. 一般的に「108回」です。
107回を大晦日の年内中に撞き、最後の1回を年が明けた元旦に撞くのが、伝統的な作法とされています。
