ストレッチには、筋肉をしっかり伸ばす作用と、縮める作用の両方があり、凝りかたまった筋肉を正しく伸び縮みさせてほぐし、筋肉の本来の動きを取り戻す作用があります。
ですが、ストレッチといっても、その効果を最大限に引き出すにはいくつかのポイントがあるんです。
どうせやるなら、ストレッチも正しく効果的に行うのが理想的!
今回は、ストレッチを行う時間の目安や、効果的な時間帯やタイミング&回数など、ストレッチをやるなら知っておきたいポイントについてご紹介します。
ストレッチを行う時間の目安は?
最近では開脚ブームなど、体の柔軟性を高めることが大きく注目されています。
体を柔らかくすることは下記のような様々な良いことがあります。
疲労物質が排出され、疲れにくい体になる
ストレッチなどの柔軟運動により、筋肉がしっかり伸び縮みすると、血管と同じく、リンパ管への圧迫も改善され、体内の疲労物質が排出されやすくなり、疲れにくい体になります。
冷えを改善する
体の血行不良は冷えを招きやすくなります。
ストレッチなどの柔軟運動により、体の筋肉がほぐれ、毛細血管など抹消の血液循環がよくなれば、手や足の冷えも改善されやすくなります。
活動性が高まりエネルギー消費アップになる
ストレッチなどの柔軟運動により、体の可動域が広がることで、普段の動きにも変化が表れます。
体が動かしやすくなると、いつもより大股でスタスタと歩けるようになるなど活動性が高まります。
それにより、エネルギーを効率よく消費できることにより、太りにくい体になるともいえるのです。
上記のように、ストレッチ全般の効果として、関節の可動域が広がったり、血行改善、疲労回復などがありますが、できればよりストレッチを効かせるためのポイントを押さえてやると効果アップも期待できますよ。
まずは、ストレッチを行う時の目安の時間などについてのポイントを下記にご紹介します。
ストレッチにかける時間は一般的には30秒程度といわれています。
ただし、厳密にいうと、それぞれの筋肉のボリュームによって最適な時間というのは異なってきます。
例えば、太ももの前後など下肢の筋肉は総じてボリュームが大きいので、ある程度の時間をかけてじっくりと伸ばしたりする必要があります。
これに対して、首や肩などの上肢の筋肉はボリュームが少なく、特に肩の筋肉は薄く骨に張り付いている構造ですので、下肢と同じように伸ばしてしまうと、筋肉だけでなく関節包という組織まで伸ばしてしまい違和感が生じてしまうこともあるので注意が必要になってきます。
なお、ストレッチを行う際に、多少の痛みはガマンしてやるもの!と思っている人いませんか?
ストレッチもやる前にしっかりと大事なポイントを抑えておくと、効果的に行えたり、なによりケガの予防にもなるものです。
ストレッチ中の痛みは耐えるもの?筋肉痛になっても続けて大丈夫?などについて気になる人は下記の記事もご参考に!
このように筋肉のボリュームによってストレッチを行う適正な時間は異なってくるため、それぞれの筋肉に合わせた時間で行うのが目安となってきます。
これにより、肩の筋肉であれば、一般的な30秒程度よりも短い、15秒程度でも充分な適正時間となってきます。
ストレッチを行う効果的な時間帯やタイミング&回数ってあるの?
ストレッチをするうえで、素朴な疑問として最適なタイミングやどれぐらいやるのが適切なのか?などがあります。
ストレッチをやるうえで知っておくと効果も違ってくるのでストレッチの豆知識としても覚えておくとおすすめですよ。
ストレッチを行う効果的な時間帯やタイミングとは?
ストレッチを行ううえで最も望ましいタイミングは、入浴後など筋肉が温まっていてリラックスしているときが望ましいとされています。
これは、筋温が高くて血流が多い、筋肉が伸びやすいこのタイミングはストレッチの「ゴールデンタイム」ともいわれています。
寒い時期に車のエンジンが温まる前に動かすとあまりよくないと言われるように、人間の体も温まる前に動くと、ケガをしやすかったり、筋肉を傷めやすくなってしまいます。
これを避けるために、車の場合は、ある程度エンジンが温まるまで待ったり、エンジンが温まるまで無理な加速を避けたりします。
人間の体も一緒で、人間の場合は、体を動かし、心臓から送り出される血量を増やし、熱の生産を行うことによって筋温をあげる必要があるのです。ちなみに、理想の筋温は39度程度といわれています。
入浴などによって筋温が温まり血流が多い状態の筋肉は、伸びやすくストレッチのタイミングとしては最適な状態ともいえるのです。
なお、筋温が高くなっても、一般的に45分以上経過すると元に戻ってしまうといわれていますのでご注意を!
とはいえ、ストレッチの「ゴールデンタイム」ともいわれる入浴後、すぐにストレッチを行うのも考えものです。
筋肉は血液を大量に含んでいる組織のため、必要十分な水分がないと血流量が減り、体の動きが鈍くなったり、筋肉の機能が低下してしまいます。
入浴後や運動によって大量に汗をかいた後などは、体は脱水状態に陥っています。
この状態でストレッチを行っても血流が十分に促されないので効果は半減してしまうのです。
入浴後や運動後は、水分補給を行ってからストレッチをするよう心がけましょう。
水分の摂取量の目安は200mlで、コップ1杯程度の量を目安に補給するといいでしょう。
ストレッチを避けたほうがいい時間帯やタイミングは?
逆にストレッチを避けたほうがいいのは「食後30分以内」のタイミングです。
食後は筋肉の血流が増える分、胃腸の血流が減るため、消化に影響する可能性があるためです。
食後は、消化を助ける意味でも、動くよりゆっくりリラックスタイムを過ごすほうがいいかもしれませんね。
ストレッチを行う効果的な回数ってあるの?
体を静止させ、反動を使わずに関節の可動域を段階的に増していき、無理のない程度に筋肉が伸ばされた状態をしばらく保持し、およそ15~30秒程度を目安に行うストレッチの場合、この動きにより血行促進、柔軟性の獲得といった効果が持続するのは数時間程度といわれています。
とはいえ、数時間ごとにストレッチを行うのは、日常生活のなかでは、なかなか難しいものがあるものです。
ストレッチの頻度としては、1日に1回、入浴後や夜寝る前のリラックスタイム、スポーツをするのであれば、スポーツ前後に行えば、それで十分といえます。
柔軟性を高めるなどの目的の場合、大切なのは、何よりも毎日継続させることかもしれません。
なお、ストレッチを行う際に、多少の痛みはガマンしてやるもの!と思っている人いませんか?
ストレッチもやる前にしっかりと大事なポイントを抑えておくと、効果的に行えたり、なによりケガの予防にもなるものです。
ストレッチ中の痛みは耐えるもの?筋肉痛になっても続けて大丈夫?などについて気になる人は下記の記事もご参考に!
まとめ
ストレッチは、誰でも気軽にできるエクササイズとしても活用される方も多くいらっしゃいます。
ストレッチを行うことで、関節の可動域が広がったり、血行改善、疲労回復などのメリットもあります。
入浴後などはストレッチをするのに最適なタイミングでもありますので、水分補給を行ってからゆっくりとリラックスしながらストレッチを行う時間を、毎日のなかに取り入れてみるのもいいかもしれませんね。