今年も「ノロウイルス」などによる感染性胃腸炎が、流行する時期になってきました。
国立感染症研究所では、保育所や飲食店での集団食中毒に注意するよう呼びかけているほどです。
2014年に発見された「新型」への注意はまだまだ必要で、新型に対しては多くの人が免疫を持っておらず、感染しやすいとみられているため、子供や高齢者はもちろん、大人も十分な注意や対策が必要です。
今回は、早くも流行の兆しがある「ノロウイルス」について新型への注意点や対策法も交えてご紹介します。
ノロウイルス 新型への対策は?
「ノロウイルス」は、急性胃腸炎を引き起こすウイルス性の感染症です。
ウイルスが原因でおこる感染性胃腸炎は、1年を通して発生する可能性がありますが、特に冬場に流行するのが特徴で、通常10月頃から流行がはじまり12~1月にピークを迎えます。
また、ノロウイルスは非常に感染力が強いのが特徴で、少量(100個以下)のウイルスでも感染・発症してしまいます。
特に、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。
ノロウイルスはどうやって感染するの?
ルートが複数
あり、具体的には下記のようなものがあげられます。②家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染等直接感染する場合
③食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まれます。)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
④汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
⑤ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合
特に、食中毒では③のように食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が、近年増加傾向にあります。
また、ノロウイルスは③④⑤のように食品や水を介したウイルス性食中毒の原因になるばかりでなく、①②のようにウイルス性急性胃腸炎(感染症)の原因にもなります。この多彩な感染経路がノロウイルスの制御を困難なものにしています。
ノロウイルスの症状は?
通常、潜伏期間は24~48時間程度で、発症後は、吐き気とともに激しい嘔吐や下痢、腹痛などの症状が現れます。
ときには発熱、頭痛、筋肉痛を伴う場合がありますが軽度のものがほとんどです。
発症後の症状は、1~2日程度続き、その後は症状が改善し、後遺症もないのが一般的です。
また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状で済む場合もあります。
発症中は、とにかく激しい嘔吐と下痢をともなうため、脱水症状になりやすいので、こまめな水分補給は必須となります。
症状が重い場合には、入院や点滴などの処置も必要となりますので、早めに医療機関を受診しましょう。
ノロウイルスの治療法は?
ノロウイルスに対して、現時点では抗ウイルス剤は開発されていないのが現状のため、ひたすらにウイルスが体外へ排出し終わるのを待つしかありません。
最も重要なことは、脱水症状を起こさないよう水分補給をしっかり行うことで、水分を口に含んだだけでも症状が現れる場合もありますが、水分補給は止めないようにします。
ノロウイルスは一度感染したらもうかからない?
残念ながらノロウイルスは、一度感染した人でも、繰り返し発症・感染を起こします。
ノロウイルスは、種類がたくさんあります。同じ冬にいろんなタイプのノロウイルスが流行している場合、2回3回とノロウイルス胃腸炎にかかることがあります。
新型ノロウイルスに要注意!
新型ノロウイルスとは?
新型ノロウイルスは、現在まで分かっているウイルスとは違う遺伝子配列を持つウイルスで、「GⅡ・17」という種類が変化した新型ウイルスと分かっています。
新型ノロウイルスはなぜ注意が必要なの?
新型ノロウイルスは、毒性は従来と変わらないため、症状も従来のノロウイルスの場合と特に変わりませんが、多くの人は免疫がないために大流行する恐れがあるため、注意が必要とされています。
それが、従来のウイルスと全く違う型となると、免疫を持っている人はほとんどいないため、感染拡大が加速度的に増え、かつてないほどの大流行となる可能性があるのです。
また、もう一つ注意が必要なのは、医療機関で使われているノロウイルスの診断キットでは新型は検出できないことがあるという点です。
現在、ノロウイルスの診断キットは3歳未満と65歳以上の人には保険適用されています。
ノロウイルスは抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいので特に注意が必要なため、診断キットを用いて的確に診断を下すことによって素早い処置を講じたり、二次感染、三次感染を防げていましたが、新型を検出できないとなると、ノロウイルスなのにノロウイルスではないという診断を下す可能性も懸念されるのです。
ノロウイルスの対策法は?
新型ノロウイルスへの対策方法は?
基本的には、従来のノロウイルスへの対策と特に変わりはありませんが、「かかりやすい」という警戒心は常に持っておく必要があります。
ノロウイルスの対策法は?
手洗い
最も有効な対策法は「手洗い」です。トイレを使用した後、調理の前、食事の前には必ず手を洗いましょう。
人混みではマスクを着用する
ノロウイルスは、インフルエンザウイルスなどと違い、単独で飛ぶことはなく、水滴や埃に乗って飛んでいるので、埃や水滴が口に入るのを防げれば十分なため、マスクはとっても有効です。
吐物や便の処理をするときに気をつける
ノロウイルスには、アルコール消毒はあまり効かないため、「次亜塩素酸」という消毒剤を使って処理することが有効です。
特に、家庭などで感染者が出た時、吐物や便などには非常に多くのウイルスが混じっているため、感染しないためにも処理には十分な注意が必要です。
消毒や加熱処理を徹底する
食品を介した感染を防止するためには、手洗いを充分に行うことや食品を十分に加熱することが効果的です。
他にも手指や調理器具などの洗浄・消毒を厳守し、生野菜などは十分に水洗いしましょう。
次亜塩素酸の消毒剤ってどんなもの?
ノロウイルスの対策として現在最も効果的なものは、厚生労働省から消毒効果が推奨されている「次亜塩素酸水」です。
弱酸性の次亜塩素酸水で高い除菌力があり、しかも人体に無害です。次亜塩素酸水を空気中に噴霧することで浮遊菌やウイルスを不活性化させることができます。
家庭用塩素系漂白剤などで作る「次亜塩素ナトリウム」と混同しがちですが別物です。
次亜塩素酸ナトリウムは、除菌や漂白など身近に使われており、厚生労働省でもノロウイルスやインフルエンザの対策・予防として推奨される程の除菌力の高さが特徴です。
そういった場合には、下記のような商品がおすすめです。
次亜塩素酸水 バイバイ菌スターター2点セット/高濃度400ppm 次亜塩素酸水2.2Lとスプレーボトル |
上記は、水と食塩だけで作られており、人体への影響もないのが嬉しいですね。
それでいて、消毒液などの約80倍の除菌力がウイルスに作用してくれるのでノロウイルス対策に今年の冬は持っておきたいものです。
また、ノロウイルスでの吐瀉物などの処理に、下記のような凝固剤を使用することで、吐瀉物に混じったウイルスの空気中への拡散も防げますので、流行期間中はご家庭に備えておくと安心かもしれません。
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まとめ
ノロウイルスは、まずは、住んでいる地域の流行状況をこまめにチェックし、流行時期には、手洗いと感染者との濃厚な接触を避けることが感染予防のポイントとなります。
地域の流行状況に関しては、お住いの市区町村でも確認できますし、地域の医療機関でも確認できます。