先日、会社での出来事。
提出書類にシャチハタで印を押して提出したところ、経理担当の人から「シャチハタで押しました?三文判でもいいので押しなおして再提出してください。」といわれました。
「認印でいいっていうからシャチハタ押したのに……。」
それに最近は、多くの手続きがデジタル化されて『脱ハンコ』が進んでいるはずなのに、わざわざ紙に押し直しなんて、なんだかモヤモヤしちゃいますよね。
シャチハタは認印ではないの?
そもそも、認印ってどういうもの?
三文判ってどんな印鑑?
など、いろんな疑問が浮かんできました。
会社などでもまだたまに使用することが多いシャチハタですが、場合によっては「使っちゃダメ!」「シャチハタ以外で!」など使用を制限される時ってないですか?
なんでなんだろう……。
そこで、印鑑屋さんに聞きに行ったり、税務のルールなどを調べてみました!
私のように「認印ってシャチハタじゃダメなの?」「そもそも今の時代になんでハンコが必要なの?」と疑問に思うあなたに、この情報がお役に立てれば幸いです。
【結論】シャチハタが「使える書類」と「使えない書類」一覧表

まずは忙しいあなたのために、結論からお届けします。
一般的なビジネスや日常生活において、シャチハタが「使える書類」と「使えない書類」の目安を一覧表にまとめました。
| 書類の種類 | シャチハタの使用 | 必要なハンコの種類 |
|---|---|---|
| 出勤簿・回覧板・社内伝言 | OK | シャチハタ(浸透印)で問題なし |
| 荷物の受領(社内での受け取り) | OK | シャチハタ(浸透印)で問題なし |
| 経費精算書・出張申請書 | △ | 会社ごとの社内規定による(NGの会社も多い) |
| 履歴書・退職届 | NG | 認印(朱肉を使って押す三文判など) |
| 契約書(賃貸・雇用・取引など) | NG | 認印、または内容によっては実印 |
| 公的申請書(役所・税務署など) | NG | そもそもハンコ不要(必要な場合は朱肉の認印・実印) |
| 銀行の届け出 | NG | 銀行印(印鑑レス口座の場合はハンコ不要) |
「認印でいい」と言われた場合でも、「重要書類やお金が絡む書類はシャチハタNG」と覚えておくと間違いありません。
そもそも「認印」とは?シャチハタとの関係性
「認印お願いします」といわれて、日常生活のなかでも(昔に比べると機会は減りましたが)使う機会がある「認印」。
そもそも認印ってどういったもので、どんな役割があるのでしょう?
厳密にいうと、認印とは「実印として印鑑登録していない印鑑全般」を指します。
一般的な「意思表示(内容を確認しました、承認しましたというサイン)」をするために押印する印鑑のことで、役割としては以下のような場面で使われます。
- 職場での書類の確認
- 家庭内での一般的な書類や軽微な契約書
- 役所への一部の申請書
ひと昔前は、郵便物や宅配便の受け取り時にサイン的な役割でよく使われていましたよね。
(※現在は、宅配便も置き配やサインレス、スマートフォンの電子サインが主流になったため、玄関先でハンコを押す機会はすっかり減ってしまいました)
また、役所の手続きに関しても、政府のデジタル化推進により、現在は「原則として認印は廃止」となっているため、紙の書類に名前を書くだけ(署名)で済んだり、スマホからオンライン申請できたりすることが増えています。
実印や銀行印と比べて気軽に使用するイメージがありますが、「意思表示」という点では、印を押せば「承認」する行為であることに変わりはありません。
デジタル化が進んだ今の時代でも、紙の書類に認印を押印することで「責任を負う」ことにもなるため、注意深く扱ったほうがいいものだといえます。
なお、一般的には「印鑑をお願いします」と言われた場合には、実印や銀行印ではなく「認印」のことを指します。
「シャチハタ」は製品名ではなく会社名だった!
私たちの生活に深く浸透している「シャチハタ」ですが、実は製品名ではなく、そもそもはそのハンコを作った会社の名前だったことを知っていましたか?
私たちが愛用している「シャチハタ」は、シヤチハタ株式会社(※正式な表記は「シ」が大きく「シヤチハタ」)という会社が製造しています。
もとは文房具を製造する会社で、その歴史は以下のような画期的な発明から始まりました。
・1925年:インキを補充せずに連続して捺印できる「万年スタンプ台」を開発
・1965年(昭和40年):スタンプ台のいらないスタンプ「Xスタンパー」を開発・販売
そう、実はこの「Xスタンパー」こそが、シャチハタの正式名称だったんです!
スタンプ台のいらない「Xスタンパー」は当時あまりに便利だったため、会社名としてではなく商品名の代名詞として「シャチハタ」が世間に広まっていきました。
正式名称の「Xスタンパー」には「シャチハタ印」という名前が付随されているそうです。
いつでもササッと取り出して、ポンッと押せるシャチハタ。
その便利さは、ペーパーレス化が進む今でも、手元にあるとやっぱり安心する存在ですよね。
シャチハタも「実印登録していない印鑑」なので、広い意味では認印の仲間に該当します。
では、なぜ「シャチハタはダメ」と言われてしまう書類が多いのでしょうか?
なぜ「シャチハタ不可」が多い?知っておきたい2つの理由
会社側の経理や正式な契約で「シャチハタはダメ」と言われてしまうのには、シャチハタの構造上の理由と、会社側の税務リスク(大人の事情)の2つが関係しています。
① 消えやすく形が変わる?構造上のデメリット
シャチハタはインクを内蔵するスタンプ式の浸透印です。
朱肉がいらず連続で押せるメリットがありますが, その性質上、以下のデメリットがあります。
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インクの性質 : |
| インクが朱肉よりも消えやすく、長期保管する必要のある書類には使えない |
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印面の素材 : |
| 印面がゴムなどの柔らかい素材のため、力加減によって印影が変わってしまうことがある |
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経年劣化 : |
| ゴムの痛み等により文字の形が変わったり、インクのにじみなどにより印影が変わったりすることがある |
ハンコは「誰が押したか」を証明するものなので、押すたびに形が変わったり、数年後にインクが薄れて消えてしまう可能性があるシャチハタは、長期保管する正式な書類には使えないのです。
② 会社の経理が嫌がる「税務リスク」の大人の事情
会社でお金が絡む書類(経費精算書や領収書など)にシャチハタがダメなのは、税務調査への対策でもあります。
シャチハタは100円ショップなどでも同じ苗字のものが大量に手に入り、誰でも簡単に押せてしまいます。
そのため、税務署から「これ、本当に本人が承認して支払った経費ですか?(架空の経費精算では?)」と疑われるリスクがあるのです。
会社は税法上のトラブルを防ぐ(証憑としての信頼性を保つ)ために、社内規定で「シャチハタ一律NG」としていることが多いのです。
違いがわかる!「実印」「銀行印」「三文判」の特徴まとめ
認印のほかによく聞く「実印」や「銀行印」、経理の人に言われた「三文判」は何が違うのでしょうか?
それぞれの特徴を整理してみましょう。
実印:役所に登録する重要度MAXの印鑑
自分が住んでいる市区町村の役所に、印鑑登録を行った印鑑のことをいいます。
高額な印鑑を買って自分で勝手に「これ俺の実印!」と決めてもダメで、ちゃんと役所で登録していなければ実印として認められません。
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主な出番 : |
| マイホームや土地などの不動産購入、自動車の購入など |
|
特徴 : |
| 法律上・社会上の権利・義務の発生を伴い、強い法的な効力を持ちます。原則として1人1つしか登録できません。 |
ちなみに最近では、紙の書類に実印を押する代わりに、マイナンバーカードを使った「電子署名」で重要な契約ができる場面もすごく増えてきています。
銀行印:現在は「印鑑レス」が主流に?
口座を開設する際に、金融機関に登録をしている印鑑のことを指します。
金融機関で金銭出納などの口座取引をする際に使われ、銀行印と通帳さえあれば本人でなくても預金からお金をおろすことができるため、非常に重要度が高い印鑑です。
……だったのですが、実はここ数年で銀行の仕組みもガラッと変わりました。
今では多くの銀行で「印鑑レス(ハンコ不要)」の口座が主流になっています。
新しく口座を作るときも、ハンコではなくスマホのアプリや顔認証、暗証番号で本人確認をすることがほとんどです。
そのため、昔作った口座をお持ちの方にとっては今でも重要な銀行印ですが、新しく口座を作る人にとっては「銀行印って何?」という時代になりつつあります。
★ 実印は、法律上・社会上の権利・義務の発生を伴う、最も重要な印鑑。
★ 銀行印は、いわば自分の財産を管理・守る重要な印鑑。
実印を銀行印として使ってはいけないという厳密なルールはないので、個人の自由ですが、紛失した際などのリスクを考えて、別々のものを用意しておくのが安心です。
また、最近の防犯対策としては、「そもそも銀行印を使わない(印鑑レス口座にする)」というのも賢い選択肢の一つです。
スマホアプリでの生体認証や、キャッシュカードの暗証番号での取引に切り替えることで、ハンコの紛失や盗難のリスクを完全になくすことができますよ。
三文判:大量生産された安い既製品の総称
三文判の「三文」とは、もともと江戸時代以前に使用されていた一文銭という通貨3枚分のことです。
「三文」には「安物や粗末なもの」という意味があり、そこから転じて大量生産された安い既製品の印鑑の総称を「三文判」と呼ぶようになりました。
三文判であっても、役所に登録すれば「実印」になりますし、銀行に届ければ「銀行印」として使えます。
ただ、三文判はどこでも誰でも入手しやすいぶん、悪用されるリスクも高いといえます。
★ 実印は、役所に印鑑登録している印鑑。
★ 銀行印は、銀行口座の届け出に使っている印鑑。
★ 三文判は、大量生産された安い印鑑の総称。
認印とは「実印として登録していない印鑑全般」を指すため、銀行印も三文判も、広い意味では「認印のひとつ」ともいえます。
そのなかから、自分で「これは銀行印用!」「これは普段の認印用!」「会社でのシャチハタ不可の書類用!」と決めて使い分けている状態ですね。
【もしもの対処法】シャチハタ不可の書類に間違えて押してしまったら?
もし「シャチハタ不可」の書類や経費精算書に、うっかりシャチハタを押してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
正しいリカバリー方法を知っておきましょう。
① 基本は「新しく書類を刷り直して、最初から朱肉で押す」
特に社外に出す契約書や、履歴書・退職届などの場合は、書類自体を印刷し直して最初からやり直すのが鉄則です。
ハンコのミスがある書類は、それだけでビジネスマナーとして印象が悪くなってしまいます。
② 社内書類なら「二重線+訂正印(朱肉)」が使える場合も
社内の経費精算書などで刷り直しが難しい場合、間違えて押したシャチハタの上に「二重線」を引き、その少し横に朱肉を使った正しい認印(三文判など)を押すことで、訂正とみなしてくれる会社もあります。
間違えたシャチハタの「真上」に重ねて朱肉のハンコを押すのは絶対にNGです。印影が混ざって判別できなくなってしまいます。
いずれにせよ、会社の手続きであれば、勝手に判断せず経理や担当者に「間違えてシャチハタを押してしまったのですが、どうすれば良いですか?」と確認するのが一番安全です。
デジタルのシャチハタはOK?増えている「電子印鑑」の逆転現象
最後に、現在ならではの面白いお話を。
ビジネスシーンでは、パソコンやスマホ上でポンッと押せる「電子印鑑」を使う会社がすごく増えています。
電子帳簿保存法や電子署名法といった法律が整ったことで、今やデジタルな書類での契約や社内決裁が当たり前になりました。
実はあのデジタルな電子印鑑、シヤチハタ株式会社が提供しているクラウドサービス(Shachihata Cloudなど)もめちゃくちゃ主流なんです!
「紙のシャチハタは『インクが消える』『ゴムが変形する』からNG」
「でも、パソコン上のシャチハタ(電子印鑑)は『データがしっかり残る』からOK」
同じシャチハタなのに、紙とデジタルで扱いが180度違うなんて、なんだか時代の流れを感じて面白いですよね。
シャチハタ不可でも困らない!楽天市場で買えるオフィス便利グッズ3選
「シャチハタが使えない時のために、朱肉を使うハンコを用意しなきゃ……」と思っても、毎回朱肉をつけて、フタを開け閉めして、マットを敷いて……というのは正直面倒ですよね。
そこで、「中身は朱肉のハンコなのに、シャチハタ感覚でポンポン押せる」楽天市場で大人気のオフィス便利グッズを厳選してご紹介します!
① お手持ちの三文判が大変身!シヤチハタ『ハンコ・ベンリ』
「シャチハタの手軽さは捨てがたいけど、書類はシャチハタ不可だし……」という方に一番選ばれているのが、シヤチハタ社が本気で作った印鑑ホルダー『ハンコ・ベンリ』です。
100円ショップなどで買ったお手持ちの三文判をカチッとセットするだけで、内部の朱肉が自動で接地。
シャチハタのようにキャップなしでポンポン連続捺印できるようになります。
中身は朱肉で押す本物の印鑑なので、会社の重要書類でも100%問題なく使えますよ。
可愛いキャラクターデザインも豊富です。
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② 1本で社内確認も重要書類もOK!シヤチハタ『ネームデュオ』
デスクのペン立てをスッキリさせたい、または外回りが多いビジネスパーソンには、1本で2役をこなすツイン印鑑『ネームデュオ』がイチオシです。
キャップを開けると「インク内蔵のネーム印(シャチハタ)」、反対側のフタを回すと朱肉を使って押す「本物の認印(アクリル印鑑)」が合体しています。
社内の回覧板はシャチハタ側、経費精算は認印側、とこれ1本でスマートに使い分けができます。
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③ わずか30秒でクッキリ乾く!シヤチハタ『速乾朱肉』&『シクオス』
「100均の朱肉だと乾くのが遅くて書類や手が汚れる」「デスクに捺印マットがなくて綺麗に押せない」というプチストレスを解消してくれるのが、シヤチハタの『速乾朱肉』です。
押したあと約30秒でクッキリ乾くため、すぐに書類をめくっても汚れません。
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また、フタをひっくり返すとそのまま「捺印マット」に変身する『シクオス』というアイデア商品なら、出張先や会議室でも常に綺麗な印影を残せるのでおすすめです。
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💡 楽天で購入する際の裏ワザ
楽天市場でこれらの印鑑(ネームデュオなど)を購入する際は、「メールオーダー式」と書かれたものを選ぶのがおすすめです!
商品が届いたあとに、ネットやハガキで自分の苗字(入れたい文字)を注文すると、シヤチハタの工場から専用の印面が送料無料で届くシステムです。
珍しい苗字の方や、漢字にこだわりがある方でも追加料金なしで確実に作ってもらえるので安心ですよ。
7. まとめ:これからの時代の上手なハンコの使い分け
★ 実印・銀行印以外の印鑑であれば、基本的にはすべて「認印」として使用して問題ありません。
★ シャチハタ印も認印の一種ですが、重要書類やお金が絡むものは「シャチハタ不可」になるので、要確認です。
身近で便利なシャチハタ印ですが、紙の書類においては、その特性や税務上の理由から「認印として使えるシーンが限られる」ということを知っておくと安心です。
会社での提出書類も、その用途によってはシャチハタ不可の場合があるため、「この書類、押印はシャチハタでもいいですか?」と事前に確認してから押すのが一番確実かもしれません。
なお、役所の手続きに関しては、現在は「原則として認印は廃止」になっているので、そもそもハンコ自体がいらないことがほとんどです。
もし「念のため」と用意するなら、実印か、今回ご紹介したような「朱肉を使って押すタイプの便利ハンコ」をカバンに入れておくと、今の時代でもバッチリ安心だと思いますよ!