夏の訪れを告げる東京浅草・浅草寺のほおずき市。
毎年、四万六千日(しまんろくせんにち)のご利益が得られるとされる7月9日・10日に開催されます。
境内には、鮮やかな橙色のほおずきを売る露店や、夏風に揺られて涼やかな音色を奏でる風鈴、浴衣姿でそぞろ歩く人々や夜店の賑やかさなど、どこか懐かしい下町の風景を楽しませてくれます。
江戸情緒溢れる初夏の風情を感じに、浅草のほおずき市に出掛けてみませんか?
今回は、浅草ほおずき市の2019年の日程や開催時間&ほおずき市の由来や歴史もご紹介します。
浅草ほおずき市の日程や開催時間は?
浅草寺境内を真っ赤に染め上げるようなほおずきが立ち並ぶ「四万六千日ほおずき市」は東京浅草の夏の風物詩と知られ、毎年多くの方が訪れ賑わいます。
そんな浅草ほおずき市の日程の詳細は下記の通りです。
開催日 | 2019年7月9日(火)・10日(水) ※雨天決行 |
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時間 | 09:00頃~21:00頃(本堂 06:00~20:00) |
場所 | 浅草寺 境内 |
住所 | 東京都台東区浅草2-3-1 |
アクセス | 【電車】 ・東武スカイツリーライン「浅草」駅下車、徒歩約5分 ・東京メトロ銀座線「浅草」駅下車、徒歩約5分 ・つくばエクスプレス「浅草」駅下車、徒歩約5分 ・都営地下鉄浅草線:「浅草」駅A4出口下車、徒歩約5分 【バス】 【車】 |
駐車場 | なし |
お問合せ | 03-3844-1221(浅草観光連盟) |
公式HP | http://www.senso-ji.jp/ |
浅草寺ほおずき市の混雑具合は?
浅草寺で開催される「ほおずき市」は、「四万六千日」の縁日にともなって開催され、毎年世界中から約58万人以上もの人が訪れる浅草の夏の風物詩になっています。
普段でも、観光客が多く混雑している浅草ですが、この2日間はさらに混雑が予想されます。
比較的混雑が少ない時間帯は、ほおずき市が始まる朝の9時頃と終わりが近づく夜の8時頃がおすすめです。
午前中は10時を過ぎると観光客の団体様なども多く訪れはじめるため、鉢合わせする時間帯になりますので、できれば避けるのが得策かもしれません。
なお、最終日の10日の夕方頃からは、ほおずきの売り切れも目立ち始めます。
ほおずきは売り切れ次第終了となりますので、「ほおずき」を買おうと思っている方は、最終日の夜は避けた方がよいでしょう。
また、最終日の遅くになってくると、露店によっては値段を下げての販売もあるため、その「残り福」的なほおずきを求めに行く方も多いんですよ。
浅草ほおずき市 由来や歴史もご紹介!
浅草の初夏の風物詩でもある「ほおずき市」。
でも、「どうして、ほおずきなの?」「どんな意味があるの?」と疑問におもいませんか??
この「ほおずき市」は、浅草寺の「四万六千日(しまんろくせんにち)」の縁日にともない開かれているものです。
「四万六千日」の縁日とは?
浅草寺のご本尊でもある観音様の縁日は「毎月18日」。
縁日とは神仏とこの世の有縁(うえん)の日で、ある神仏の降誕・示現など、特別の縁があるとして祭典・供養が行われる日で、この日に参詣すると大きな功徳があるとされています。
本来、縁日は年に一度または二度程度のものでしたが、室町時代以降に月に一度の「功徳日(くどくび)」と呼ばれる縁日が新たに加えらました。
「功徳日」とは、この日に参拝すれば、百日分、千日分の参拝に相当するご利益(功徳)が得られると信仰されてきたものです。
2月晦日:90日
3月4日:100日
4月18日:100日
5月18日:100日
6月18日:400日
7月10日:46000日
8月24日:4000日
9月20日:300日
10月19日:400日
11月7日:6000日
12月19日:4000日
「なぜこの数になったのか?」は、様々な説があり、「四万六千日と言えば126年もの日数で、もはや人間の一生分=人間の一生分のお参りの功徳がある」と言うことから「一生=一升」と掛け、米一升分の米粒の数が四万六千粒にあたるため、一升(一生)=四万六千粒(日)といった語呂合わせ的なものもあったり。
寺院によっては、「十万七千日」、「九万九千日」と呼ぶところもあるため、その日数の由来について定説はないのが実情です。
とにかく、元々の「1000日分」という最も多い数が、最大級(一生分)に増幅していったもののようで、特別なご利益(功徳)があるとなるとやはり現金なもので、数が多いほうが徳を得た気になってしまいます^^;
なぜ7月9日もあるの?
この多大なご利益(功徳)がある最良日に一番乗りで参拝したいという人々の思いから、前日の9日より人出が多かったため、7月9・10日の両日が「四万六千日」の縁日として受け止められるようになったといわれています。
ほおずき市の由来や歴史は?
「ほおずき市」は、元々は芝の愛宕神社の縁日に立っており、
「ほおずきを水で鵜呑(うの)みにすると、大人は癪(しゃく)を切り、子どもは虫の気を去る」
と、言われるなど、ほおずきは薬草として評判でした。
ところが、その愛宕神社の縁日は観音功徳日にならって、四万六千日と呼んでいたことから、「四万六千日ならば浅草寺が本家本元」とされ、ほおずきの市も浅草寺境内に立つようになり、しだいに愛宕神社をしのぐほど盛大になったのです。
ほおずき市の楽しみ方は?
上記のように、「ほおずき市」は、浅草寺の「四万六千日」の縁日にともない開かれているもの。
まずは、浅草寺に参拝してからほおずき市をそぞろ歩くのが本来のマナーでもあります。
また、歴史を紐解くと分かるように、ほおずき市のほおずきは、「四万六千日」の縁起物でもあります。
1年に1度の「四万六千日ほおずき」を買って、1年の家内安全や無病息災を祈願するのもおすすめです。
ほおずき市で売られているほおずきには、風鈴がついているものが数多くあります。
ほおずきにつける風鈴の音色には、夏に流行する疫病を遠ざけるという意味があり、風鈴の色も厄除けとなる赤色が主でしたが、現在では様々な色の風鈴が見られます。
というように風鈴にも、厄除けの意味がありますので、風鈴付きのほおずきを楽しんでみるのもいいかもしれません。
四万六千日の縁日限定の「雷除」
江戸の昔、落雷のあった農家で「赤とうもろこし」を吊るしていた農家だけが無事だったことから、文化年間(1804~1818)以後に「雷除(かみなりよけ)」として赤とうもろこしが売られるようになりました。
ところが明治初年に不作が原因で赤とうもろこしの出店ができなかったことから、人々の要望により「四万六千日」のご縁日に「雷除」のお札が浅草寺から授与されるようになりました。
現在でも、ほおずき市期間中限定で、黄色の掛け紙の祈祷札「黄札」や「雷除札」、「災難除守」のお守りなども販売されますので、この時期にしか手に入らないありがたいお札をゲットするのも楽しみのひとつです。
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まとめ
いかがでしたか?
今回は、浅草ほおずき市の2019年の日程や開催時間&ほおずき市の由来や歴史もご紹介します。
ほおずきの鮮やかな朱色とともに、風鈴の涼しげな音色や色とりどりの浴衣姿でそぞろ歩きを楽しむ人々の姿は、江戸に初夏の風を運んでくれているような、風情を感じる趣のある縁日ですね。