ご祝儀とは、結婚式や出産、子どものお祝い、長寿のお祝いなど慶事のときにお祝いの気持ちを込めてお金を包むことで、ご祝儀袋はそのお金を入れる袋のことです。
ですが、ご祝儀袋にお金を入れるときに正しいお金の入れ方など、「あれ?どうだったっけ?」と迷ってしまうことありませんか?
今回は、祝儀袋のお金の入れ方や入れるお金の金額は奇数がよいとされるのはなぜ?なのかについてご紹介していきます。
祝儀袋のお金の入れ方は?
一般的に市販されているご祝儀袋には中袋(中包み)が入っていますので、お祝い金は中袋に入れてから、ご祝儀袋に包みます。
もし中袋がついていない場合は、半紙や奉書紙などを使ってお祝い金を包んでから、ご祝儀袋に包みむのがマナーなので、中袋がないからと言ってそのまま入れるのは避けてくださいね。
それでは、お祝儀袋への正しいお金の入れ方について下記にご紹介していきます。
ご祝儀袋のお金の正しい向きは?
ご祝儀袋などにお祝い金を入れるとき、お札の向きや上下などにもマナーがありますので下記に詳しくご紹介します。
先方の晴れの日ですので、「新しい門出を新しいお札で祝う」、「今日の良き日のために前もって準備していました」という気持ちを表すためにも新札を用意しましょう。
注意ポイント
なお、どうしても新札が準備できない場合は、ピン札を利用するのもOKです。
新札とピン札の違いは?
新札もピン札も基本的に折り目やしわが付いていないキレイなお札のことを指しますが、どこが違うか分かりにくいのでご紹介しておきますね。
新札は、発行されてから1度も使用されていないお札のことで、ピン札は使用されているが折り目やしわのないキレイなお札のことを言います。
簡単に言うと…
ピン札…使用済みだが、キレイなお札
のことです。
お札の向きを揃えるのもマナーのひとつです。
ご祝儀袋にお祝い金を入れるときは、肖像画が上に来るように揃えて入れるのが正解です!!
ご祝儀袋を包むときのポイントは、下の折り返しが上になっていないといけないということです!
上の折り返しが上になっているのは、不祝儀の意味になってしまうからです。
嬉しい時・喜ばしい時は「上を向いてバンザイ」、悲しい時は、「下を向く」と覚えれば間違いにくくなりますよ^^
まとめると…
- ご祝儀袋には、新札(ピン札)を入れる。
- お祝い金は、お札は表面(肖像画が印字されてある方)が揃うように入れる。
- お祝い金を中袋に入れるときは、お札の肖像画が上で揃うように入れる。
- ご祝儀袋の包みの折り方は下の折り返しを上にする。
このようにして、ご祝儀袋を完成させます。
ちなみに、ご祝儀袋を包むときに、「右開き(重ねは右側が上)にするのか?左開き(重ねは左側が上)にするのか?」と迷われる方もいます。
基本的に、ご祝儀袋は右開きにして包むのがマナーです。
弔事は日常と異なることを意味するため、昔は慶事と弔事で開きの向きを反対にすることが基本だったので、慶事は右開き、弔事は左開きというように分けていました。
現在では、ご祝儀袋・不祝儀袋ともに右開きで市販されているのが一般的になってきていますので、特に注意することはありませんが、ご祝儀袋を包むときは【右開き(重ねは右側が上)】になるように確認した方がいいかもしれませんね。
ご祝儀袋 新札を準備できなかった場合はどうする?
上記でもご紹介しましたが、慶事で渡すご祝儀は新札を包むのがマナーです。
ですので、お祝い金に入れる新札の両替方法や、万が一新札(ピン札)を当日までに準備できなかった場合はどうするのかについてご紹介しておきますね。
- 銀行で両替する
- 郵便局で両替する
- 両替機で両替する
- 式場などで両替する
- コンビニのATM
※両替用紙に記入するとき「新札」と記入するか、チェックを入れる。
※窓口で「新札に両替してください」と伝えるか、両替用紙に記入するとき「新札」と記入するか、チェックを入れる。
※ただし、タイミングによっては新札が無い場合もありますので余裕をもって両替しておきましょう。
銀行などに置いてある「両替専用のATM」にて両替をします。
式場によっては、新札を用意している場合があり両替に応じてくれる場合があります。
ただし、確実に準備されている保証はありませんので、事前に電話でお問合せしておくことをおすすめします。
コンビニのATMは、大量のお金をセットするために基本的にキレイなお札を準備するようになっています。比較的新札やピン札が出てきやすいと言われています。
手数料もかかりますし、100%新札やピン札が出てくるわけではありませんが、緊急時には試してみるのもいいかもしれません。
また、「アイロンをかけてピン札にする」という荒業もありますが、注意して行わないと、焦げてしまったり、ホログラムの模様が浮かび上がらなかったりすることもありますのであまりおすすめしません。
ご祝儀袋は金額によって変わる?
ご祝儀袋は、お祝い金の相場によってご祝儀袋の豪華さを変えるのが基本です。
5万円~…結び切りが円形状になっている格式高いご祝儀袋を選びましょう。
7万円~…豪華な結び切りが施されたご祝儀袋を選びましょう。
お祝い金が多いのに、一般的なご祝儀袋を選んだり、逆に少ないからと言って、豪華なご祝儀袋を選ぶのは控えたほうが良いです。
また、上記でご紹介した金額よりも少ない場合は、水引が印刷されているご祝儀袋を用意するのが一般的です。
祝儀袋のお祝い金は奇数がよいとされるのはなぜ?
偶数はキレイに割り切れるので「別れ」、4は「死」、9は「苦」をイメージさせるからと言われていますので、一般的に、お祝い金は偶数や4、9などの数字は避けられています。
では、それだけの理由で奇数が選ばれているのでしょうか?
実は、それだけの理由ではありませんので、その理由について簡単にご紹介しておきますね。
昔からお祝い事や行事などに関する数字は奇数が用いられています。(三々九度、七五三、3月3日(桃の節句)、5月5日(端午の節句)、7月7日(七夕)などなど)
それは、中国の陰陽思想の「奇数は陽」「偶数は陰」との考えに基づいています。
この陰陽思想では、「1・3・5・7・9」の奇数は「陽・天・日・上・動・明・表」などを表現するおめでたい数字と考えられてきました。ですので、お祝い事や行事ごとには奇数にちなんだ日が選ばれてきました。そのことから、晴れの日のお祝い金なども陽数である奇数が用いられることとなったのです。
ただし、この陰陽思想には、「陰陽互根(いんようごこん)」といって、陰と陽がお互いに存在することでお互いが成り立つとも考えられていますので、陰数である偶数が悪い数字なのかというとそういうわけではありません。
また少し余談ですが、最近ではお祝い事に偶数が使われることも多くなってきました。
例えば、2=「ペア」、8=「末広がり」とイメージされてお祝い金として、2万円や8万円を贈られることも増えています。
その場合、「1万円を1枚、5千円札を2枚の2万円」にするというように、奇数枚数にして贈るなどの工夫をするのもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、祝儀袋のお金の入れ方や入れるお金の金額は奇数がよいとされるのはなぜなのかについてご紹介しました。
先方にとっての晴れの日ですので、日本人としてきちんと正しいマナーでお祝いしたいものですね。