お彼岸の時期をご存じですか?
お彼岸は春と秋の年2回あるんですよ!
お彼岸は、ご先祖様を敬い祭る日でもあります。
今日は、お彼岸に関する情報をお伝えいたします。
お彼岸はいつ?今年は?
お彼岸は、春と秋の年2回あります。
それぞれ、「春彼岸」、「秋彼岸」といわれています。
それぞれ、春分の日(3月20日頃 ※その年により変動)、秋分の日(9月23日頃 ※その年により変動)を中日(ちゅうにち)として、その前後の3日を合わせた7日間を「彼岸」といいます。また、初日を「彼岸の入り」最終日を「彼岸の明け」と言います。
分かりやすく、図にしてみました。
「春彼岸」※春分の日が3月20日の場合
- 2022年の春分の日は3月21日、秋分の日は9月23日です。
- 2023年の春分の日は3月21日、秋分の日は9月23日です。
- 2024年の春分の日は3月20日、秋分の日は9月22日です。
- 2025年の春分の日は3月20日、秋分の日は9月23日です。
「春分、秋分の日」は毎年変動するため、必然的にお彼岸の期間も変動します。
「春分の日」「秋分の日」は、なぜ毎年日にちが違うの?
彼岸は、それぞれ、春分、秋分の日が基準になります。
春分、秋分の日は、毎年2月1日に決定されています。
これは、国立天文台が太陽の位置を計算して決めているんです。
地球が太陽の周りを一周するのに365日(1年)かかります。
でも、厳密には「365.2422日」なんです。
これを、小数点以下を時間にすると「365日と5時間48分46秒」となります。
つまり1年ごとに5時間48分46秒という端数が発生し、2年経てば12時間近くになり、3年経てば17時間もズレが生じます。
このズレをリセットするためにどこかで調整しなければならなくなり、それが「うるう年」になるんです。
4年に1度、1年を366日にすることで帳尻合わせをし、これが要因となり「春分の日」「秋分の日」の日にちが前後するのです。
お彼岸にお墓参りするのはなぜ?
お彼岸の由来
「彼岸」を一言であらわすと「あの世」のことです。
その反対に「この世」のことを「此岸(しがん)」といいます。
彼岸も此岸も仏教用語で、迷いや煩悩に満ち溢れた「この世(此岸)」から、悟りを得た「あの世(彼岸)」へ到達するために、春分、秋分の日を中日とする前後7日間は、六波羅蜜(ろくはらみつ)という修行に励みましょう。という意味が根底にあります。
六波羅蜜とは、次の6つのことです。
- 布施(ふせ):人のために惜しみなく何か善いことをすること。
- 持戒(じかい):本文を忘れずルールを守ること。
- 忍辱(にんにく):苦しさや困難に耐えること。
- 精進(しょうじん):最善をつくして努力すること。
- 禅定(ぜんじょう):心を落ち着けて動揺しないこと。
- 智慧(ちえ):真実を見抜く力を身につけること。
六波羅蜜とは、日常の生活に追われ自分自身を見つめることができない人でも、春と秋の7日間は六波羅蜜という良い行いをし、先祖や仏様に感謝をしましょうということです。
なぜ、春分、秋分の日がお彼岸と決められたの?
お彼岸は仏教用語であっても日本独自の行事なんです。
なぜ「春分、秋分の日」がお彼岸と関係しているのかは、次の3つが関係しています。
- 西方浄土
- 中道
- 季節の節目
西は「西方浄土」といわれ、仏様がいる極楽浄土の世界として、西に向かって念仏すれば必ず往生されると信じられていました。
太陽が真東から昇って真西に沈む春分、秋分の日は、「彼岸」(あの世)と「此岸」(この世)がもっとも通じやすくなると考えられていたため。
仏教の「悟り」の真髄とされる「中道(ちゅうどう)」とは「両極端を離れた」という意味で、偏らない立場であることを「中道」と言います。
昼と夜の長さが同じである春分、秋分の日は中道の象徴とされていることから。
春分と秋分は、いずれも二十四節気のひとつで、暦の上では春と秋の折り返し地点となります。
農耕生活をしていた昔は太陽を崇拝しており、気候がいいお彼岸の季節に五穀豊穣を願っていたため。
春分の頃には豊作を願い、秋分の頃には収穫を感謝するという自然信仰と仏教の教えとが結びつき、日本人の生活の中にお彼岸が定着していったのです。
お彼岸にお墓参りをするのはどうして?
本来、春と秋の彼岸は「魂祭り」ならびに「祖先のお祭り」をする日だったことからお墓参りをする日となったようです。
先祖の供養というと「お盆」もありますが、お盆の場合は祖先の霊を家に迎えて家の中で祭ります。
このように、春秋のお彼岸とお盆の年3回祖先を祭る日とされ、春と秋のお彼岸にはお墓参りをするようになったのです。
お彼岸にぼたもちを供えるのはなぜ?
おもちは五穀豊穣、あずきは古くから邪気を払う効果がある食べ物として食べられており、それが先祖の供養と結びついたものです。
また、今と違って昔は甘いものが貴重だったため、ぼたもちといえばご馳走です。
大切なお客様やお祝いの席などでふるまわれ、法要の際にも必ずお供えされていたものが定着していったのです。
「ぼたもち」と「おはぎ」はどう違うの?
お彼岸といえば、お供えものの定番「ぼたもち」や「おはぎ」ですが、どう違うのかご存知ですか?
春の彼岸にお供えする場合は「ぼたもち=牡丹餅」で、こしあんを使用します。
秋にお供えする場合は、萩(はぎ)の花を意識して「おはぎ=お萩」と呼ばれ、あんは粒あんを使用します。
ですが元々は、「おはぎ」も「ぼたもち」もまったく同じもので、後付けで「牡丹餅」という当て字がされ、春に食べるのが「ぼたもち」、秋に食べるのが「おはぎ」となっただけなのです。
ですので、「ぼたもち」と「おはぎ」は一緒のもので呼び方が違うだけのものなのです。
「ぼたもち」と「おはぎ」は同じ材料で作られたお彼岸には欠かせないものです。
まとめ
いかがでしたか?
お彼岸は春分、秋分と密接に関わっているのです。
お彼岸の7日間は良い行いを実践してみるのも良いかもしれません。