よく耳にする「加齢臭」。
「そんなの自分には関係ないね」と思っていたのは何年前?気が付けば会社でも1歩距離を置かれるオジサンに・・・orz
自分では「オジサンなんてもっと先のこと~」と感じていたのに気付かないうちに仲間入りしてしまうのが【歳をとる】という現実です。
もしかしたらその「1歩の距離」は、上司や目上の人への敬意的なものではなくて、「決して本人には言えない」とっても意味深な理由が隠されているのかもしれませんよ。
今回は、「加齢臭」が気になり出した人向け!【加齢臭は自覚症状がある?どんな臭いがするの?簡単チェック方法をご紹介!】についてご紹介します。
加齢臭は自覚症状がある?
こんな調査結果があります。
◆周囲の人が自分のニオイに気付いていると思う?:27.3%
by:サントリーウエルネス調べ20歳以上の男女
人はニオイに対してすこぶる敏感、自分には残念なくらい鈍感というシビアですがとってもリアルな数字ですね。
でも、こんなデータもあります。
実は中高年の約8割もの人が「加齢臭」を気にしているんです。
とっても気にはなるけど自分では気づけない・・・。
そんな悲しいジレンマの加齢臭。
人に距離を置かれる前に、まずは自分でしっかり加齢臭について理解することも大切かもしれませんね。
加齢臭の原因とは?
「加齢臭」は、その名の通り年齢を重ねると出てくるニオイのことで、おおよそ、40歳過ぎから発生すると言われています。
今では「加齢臭」は幅広く認知されていますが、「加齢臭」という言葉が生まれたのは2000年のことで、資生堂の研究によって、加齢に伴い発生するニオイの原因物質「ノネナール」が発見されたことにより、加齢臭という言葉が生まれました。
加齢臭の元「ノネナール」って何?
人間の皮膚には無数の毛穴があり、毛穴の中には皮脂腺というものがあります。
皮脂腺は、皮脂を分泌する器官で、皮膚の真皮層にあり毛穴に開口しています。
この皮脂腺が分泌する「皮脂(数種類の脂肪酸)」は、毛穴から出て各層の表面に広がり、水分の蒸発を防いで肌や髪に潤いを保ち、守ってくれています。
この皮脂の中にある脂肪酸の一種「9-ヘキサデセン酸」という物質が、過酸化脂質によって酸化・分解されると「ノネナール」という加齢臭のニオイ成分物質を発生させるのです。
また、これらの物質は若いうちはほとんどありませんが、40歳を過ぎると急激に増加するため、まさに加齢臭と呼ぶに相応しい原因物質でもあります。
ポイント
活性酸素も原因のひとつ
加齢臭のニオイ成分の元「ノネナール」。
そしてそれを作り出してしまう過酸化脂質は「活性酸素」が原因なんです。
活性酸素とは、読んで字のごとく「活発な酸素」のことで「酸化させる力」が非常に強力です。
金属などのサビも酸化の一種なんですが、人間の体内でも活性酸素が増えると体をサビさせやすくさせてしまうのです。
活性酸素は適量であれば細胞を保護してくれますが、量が増えすぎると、かえって細胞にダメージを与えることにもなってしまい、活性酸素によって酸化すると細胞の老化が早まるため、体内のあらゆる組織が衰えていくため、「老化の原因物質」とも言われます。
若い頃は、活性酸素が発生してもそれを除去するシステムが作動していますが、40歳を過ぎるとこのシステムが弱り始め、徐々に活性酸素は増加傾向になってしまいます。
活性酸素が増えることで過酸化脂質が増加し、「9-ヘキサデセン酸」の酸化がさらに進み、加齢臭の原因物質「ノネナール」を発生させてしまうのです。
また、活性酸素によって酸化した皮脂は、動物性たんぱくが腐ったようなニオイ(腐敗臭のような)がするため、これも加齢臭の一因であると考えられています。
加齢臭は自分じゃ気付かない?
年齢を重ねることで、避けては通れない加齢臭。
できれば、自分のニオイで人に迷惑を掛けたくないし、ニオイ対策をしたい!と思う人も多いものです。
でも、残念ながら加齢臭は自分で自覚症状がないのも知っておくべき現実です。
加齢臭を自分で気付けないのには、嗅覚の特徴のひとつである「嗅覚の順応」が関係します。
順応性とは、同じニオイをしばらく嗅いでいると、そのニオイを感じなくなってしまう性質のことで、いわゆる鼻が慣れてくる状態です。
例えば、お店や友人の家などに入った瞬間に特有のニオイを感じたのに、そのうち何も感じなくなったというのも鼻が順応して起きているのです。
また、嗅覚の順応は同時に「嗅覚の疲労」とも呼ばれ、人間に備わる視覚や聴覚、触覚などの感覚器についても「慣れ」による感受性の低下は起こり、それらは「感覚疲労」と呼ばれるのですが、なかでも嗅覚は特に疲労しやすい感覚といわれています。
この嗅覚の疲労については、不快なニオイを嗅ぎ続けることによって受ける精神的ストレスを少しでも軽減するための本能的な防衛反応であるという説もあります。
加齢臭は、ある日突然発生するものではなく、毎日徐々に積み重なっていくようなものですので、ニオイを感じる嗅覚がそのニオイに順応してしまい、自分で気付くのが難しい原因ともなっているのです。
加齢臭はどんな臭いがするの?
自分では気づくのが難しい加齢臭ですが、一体どんなニオイを発しているのか気になるところ。
加齢臭の元となる「ノネナール」のニオイは、「ロウソクのようなニオイ」、「古い本のようなニオイ」、「ブルーチーズのようなニオイ」、「腐った油や魚のようなニオイ」などと表現されます。
表現される内容が幅広くて戸惑いますが、それもそのはず!
加齢臭は加齢臭というニオイが単体で存在するわけではなく、汗やその他の体臭、衣類などと混じって存在するため、ニオイの表現も千差万別なんです。
汗やその他の体臭は、食べ物や生活習慣(喫煙)などによっても大きく異なるため、その人の生活習慣がニオイに出る!と言っても過言ではないかもしれませんね。
加齢臭の簡単チェック方法をご紹介!
自分では気づくのが難しいうえに、どんなニオイなのかも人それぞれで「コレか!」と判断しにくい加齢臭。
でも、大丈夫!加齢臭をチェックする方法があるんですよ!
耳の後ろをこすってみる!
加齢臭の原因でもお伝えしたように加齢臭の原因物質「ノネナール」は皮脂腺が分泌する皮脂のなかのひとつの物質が酸化・分解されることで発生します。
すなわち、加齢臭の発生場所は皮脂腺のあるところとなるわけですが、皮脂腺は体毛1本に対してそれぞれ存在しています。
じゃあ、全身発生する?となるところですが実は体の場所によって皮脂腺が発達しているところとそうでないところがあるのです。
つまり、この皮脂腺が発達しているところ・多いところが加齢臭が発生しやすいとも言えるわけです。
体のなかで皮脂腺が多いとされているのが、「頭、おでこ、鼻、首回り、耳の後ろ、胸、ワキ、背中」です。
そのなかでも特にニオイが出やすい場所が「耳の後ろ」と言われています。
その理由は、お風呂などで意識して耳の後ろを洗う人は少なく、忘れられがちになりやすいため皮脂がたまりやすい傾向にありがちなため、加齢臭も発生しやすいとされています。
そのため、「耳の後ろをこすったらニオイがする」ということで、初めて加齢臭を自覚される方もいるようですので、気になる方は耳の後ろを要チェックです。
耳の後ろをこすってみたけど、どうにもよく分からないという人には、下記のチェック方法をご紹介します。
枕のニオイを要チェック!
耳の後ろの次にニオイが出やすいとされるのが「頭」です。
頭は皮脂腺が体の中で一番多くあるうえに、髪の毛の影響で非常にムレやすい状況になりがちなため、ニオイが出やすいとされています。
また頭は、皮脂腺が多いぶん普通の体臭も発生しやすいため様々なニオイが重なり、ニオイが強くなりやすい傾向にあります。
しかも、枕を毎日洗う人も少なく、大抵の人が数日間そのままの枕を使用しがちです。
それこそ、数日間使用した枕のニオイをチェックすれば、大抵の人が加齢臭かどうか?をチェックできるでしょう。
「まさか!」と思うと人間誰もが現実逃避したくなるものです。
枕が多少ニオッたからといって受け入れる人も少ないものです。
チェックというからには二重三重のチェックを試みたいものですね。
そんな人には、下記の方法もおすすめです。
タオルのニオイを要チェック!
まずは洗いたてのタオルを用意します。
そのタオルを入浴後に利用します。いつもなら、そのまま洗濯カゴに入れてしまうところですが、加齢臭チェックのためにグッと我慢。
そのタオルを洗濯せず乾かして干すなどして、入浴後に再利用しそれを数回繰り返してから、そのタオルのニオイをチェックです!
また、入浴後が面倒であれば、日中汗をかいた時に拭いたりしたハンカチを数日間使用し、そのハンカチをにおってみるのもおすすめです。
ポイントは、1回ではニオイの判断が難しいので数回や数日間使ったものでチェックしてみましょう。
率直に家族に聞いてみる&匂ってもらう!
自分では気づきにくい加齢臭ですが、一番手っ取り早く、しかも客観的にも確認できる方法がコレです。
「家族であれば聞けるかも」という人や「家族にも知られたくない」という人など家族関係などによっても踏み切る階段の高さは違ってくるかも知れませんね。
でも、もし加齢臭だった場合、一番迷惑を掛けているのは家族かもしれません。
しかも加齢臭だった場合、加齢臭対策には食生活や日頃のケアが大切になってきますので、家族の応援や理解は必要不可欠です。
自分では自覚症状がないぶん、家族であれば正直にざっくばらん&的確にアンサーを出してくれるかもしれませんよ。
まとめ
加齢臭は、気になり出すと止まらないものです。
「もしかして?」と思った時には、上記のチェック方法などご活用ください。