葬儀・法要マナー

お通夜の受付を頼まれたらどうする?挨拶のセリフ例・返答・香典の受け取り方とタイムスケジュール完全版

先日、友人から「お通夜の受付を頼まれたんだけど、どうすればいいんだろう?」と相談を受けました。

「受付って何をすればいいの?」

「香典をもらった時は何て言えばいいの?『ありがとうございます』でいいのかな?」

など、次から次に疑問をぶつけられました^^;

もしかしたら、友人と同じように急に受付を頼まれて悩んだり、不安になったりしている方もいらっしゃるかもしれませんね。

お通夜の受付は、大切な人を亡くされたご遺族を支える極めて重要な役割ですが、裏方の細かな進行はプロの葬儀社スタッフが完璧にサポートしてくれます。

過度に緊張する必要はありません。

今回は、お通夜の受付を頼まれたらどうするべきかについて、具体的な仕事内容や心得、受付での挨拶・言葉かけ、現場で起こる特殊なトラブルへの対処法まで、最新マナーを交えて完全網羅でご紹介します。

💡 受付側として知っておくべきマニュアルだけでなく、自分が参列者として包む香典の金額相場、会社関係・連名での書き方、宗教別の表書きルールについては、こちらの『香典の金額相場と渡し方マナー完全ガイド』を参考にしてください。

【心得】お通夜の「受付」の役割と遺族の代表としての心構え

お通夜受付頼まれた

なぜ自分が選ばれた?受付を頼まれる理由

世話役とは、喪主やご遺族に代わって、葬儀社や僧侶と打ち合わせをしたり、受付や弔問客の接待をしたりと、葬儀の運営を具体的にお手伝いする人のことです。

現在の一般的なお通夜や葬儀・告別式では、会場の案内や椅子の配置といった裏方の仕事の多くをプロの葬儀社が代行してくれます。

そのため、「受付・会計の係」だけを世話役(お手伝い)として立てるケースがほとんどとなっています。

しかし、「現金を直接扱う受付と会計」だけは別です。

トラブルを防止し、確実にご遺族の元へお香典を届けるために、必ず喪家側(ご遺族側)が用意した信頼できる人間を立たせる必要があります。

通常は、ご遺族の親族や親しい友人・知人、会社関係者のなかから、特に信頼のおけるふさわしい人を喪主が選んで直接依頼をします。

つまり、お通夜の受付を頼まれたということは、「あなたなら大切なお金を任せられる」遺族から深く信頼されている証拠でもあるのです。

ご遺族から受付を頼まれたら、ご遺族の精神的な負担を少しでも減らすためにも、特別な事情がない限りは進んで協力するようにしましょう。

受付は「遺族の顔」!言葉遣いや表情で守るべきマナー

受付に立つ担当者は、対外的には「喪家(ご遺族)側の一員」として弔問客を迎える立場になります。

そのため、参列者以上にフォーマルで清潔感のある身だしなみと、落ち着いた丁寧な対応が求められます。

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悲しみの席ですので、大きすぎる声やハキハキとした笑顔は避け、終始落ち着いたトーンでお悔やみを受け止める姿勢を意識しましょう。

女性でお茶の支度や接待も兼ねてお手伝いをするときは、エプロンや割烹着を持参するのがマナーです。

色は黒または白の地味なものを用意し、キャラクターものや派手な刺繍が入ったものは避けます。

喪服と一緒に「黒のエプロン」を1枚セットで用意しておくと非常に安心です。

お通夜の受付マニュアル!当日の流れとタイムスケジュール

受付の主な役割としては、大きく分けて下記の4つの重要な仕事があります。

  1. お香典を受け取る
  2. 芳名帳の記入(または受付カードの回収)をお願いする
  3. 会葬御礼(返礼品)を渡す
  4. お香典を責任持って管理する

弔問客の受付は、お通夜が始まる時間の30分くらい前からスタートするのが一般的です。

そのため、受付を頼まれたら、お通夜が始まる時間の「1時間前」には必ず会場に到着し、受付の際に必要な準備をすべて整えておくようにしましょう。

【開式1時間前】集合・葬儀スタッフとの打ち合わせ・会場確認

会場に到着したら、まずは葬儀社のスタッフと打ち合わせを行い、以下の準備を整えます。

📋 会場レイアウトの確認

弔問客から「お手洗いやコインロッカーはどこですか?」「提携の駐車場はどちらですか?」と尋ねられることが非常に多いため、会場の配置をあらかじめ自分の目で確認しておきましょう。

📋 筆記用具・受付用具の用意

用意されているボールペンや筆ペンがしっかりインクが出るか試し書きをし、予備も手元に用意しておきます。いただいた名刺を納める「名刺受け(盆)」の位置もセッティングします。

📋 通し番号(ナンバリング)の準備

あらかじめ芳名帳に通し番号(例:1、2、3…)を薄く記しておき、いただいた香典袋の裏側にも同じ通し番号を書き込むことで、該当する番号同士の照合が格段に楽になり、集計作業が劇的にスムーズになります。

📋 現代の記帳スタイルへの確認

近年はノート型の芳名帳だけでなく、1人1枚独立した「受付カード(カード記帳)」を回収するスタイルや、スマホの訃報案内LINEに表示されたQRコードをタブレット端末で読み取る「デジタル受付」を導入している葬儀場も増えています。当日どのスタイルか戸惑わないよう、事前に葬儀社スタッフへ確認しておきましょう。

あわせて、当日の式の流れについても大枠を把握しておきましょう。

一般的なお通夜の流れは以下の通りです。

お通夜の基本的な流れ


1. 一同着席:開式の10〜15分前には参列者が席につきます。
2. 僧侶入場・読経:お通夜が静かに開式します(読経はおよそ30〜40分ほど)。
3. ご焼香:遺族、親族に続いて、一般弔問客のお焼香が始まります。※客が多いときは読経の途中から始まることもあります。
4. 法話(ほうわ):僧侶から故人を偲ぶお話があります。
5. 僧侶退場:全員のお焼香が終わると僧侶が退場します。
6. 喪主挨拶:喪主から参列者へ、感謝を伝える短い挨拶があります。
7. 通夜振る舞い(食事):別室に移動し、故人を偲ぶ食事(通夜振る舞い)が振る舞われます。

【開式30分前〜】受付開始!事前準備と役割分担

現場でバタバタしないよう、それぞれの役割分担をあらかじめ明確に振り分けておきます。

受付は通常2人以上の複数人で担当し、お互いに確認し合いながら連携して進めます。

👥 パターンA:標準的な「2名体制」の場合

🔹 1人目(受付・誘導係): 香典を受け取り、芳名帳(または受付カード)への記入を案内する。

🔹 2人目(会計・返礼品係): いただいた香典袋に番号を記入して金庫(香典箱)へ管理し、参列者へ会葬御礼(返礼品)を手渡す。

👥 パターンB:混雑が予想される「3名以上の体制」の場合

🔹 1人目: 香典の受け取りと芳名帳の記入案内をメインに行う。

🔹 2人目: 記入が終わった参列者へ、会葬御礼(返礼品)を渡し、式場内へ誘導する。

🔹 3人目(完全に会計専門): 受付のすぐ後ろに座り、受け取った香典袋に番号を振り、中身の確認や集計、厳重な管理に専念する。

【開式後】遅れて来た方への対応と受付係のお焼香

一般の弔問客(参列者)の受付がひと段落したら、葬儀社のスタッフから案内され、最後に交代でお焼香を行う形が一般的です。

お通夜が始まると遅れて来られる方も多いため、受付の場所を完全に無人(空席)にして全員でお焼香に行くのは絶対にNGです。

開式直前の弔問客がまだ少ない時間帯(あるいは誰も並んでいない瞬間)を見計らって、先に交代で済ませておくケースもあります。

事前に葬儀社のスタッフにタイミングを確認しておきましょう。

お通夜の受付を頼まれたら?服装マナー(男女別・学生)

喪主やご遺族の代わりに弔問客をお迎えする受付係は、参列者以上にフォーマルで清潔感のある身だしなみが求められます。

基本となる服装は「略礼装(略式喪服)」です。

👔 男性の服装

ブラックスーツ(礼服)に、白無地のワイシャツ、黒無地のネクタイを着用します。

ネクタイピンやチーフ、光るアクセサリーは原則としてつけません。

靴と靴下もすべて「黒」で統一し、シンプルな本革のビジネスシューズを選びます。急な依頼で礼服が間に合わなければ、ダークカラー(濃紺やチャコールグレー)のビジネススーツでも容認されますが、ネクタイと靴下は必ず黒無地にしましょう。

👗 女性の服装

黒のフォーマルなワンピース、またはアンサンブルスーツ(ブラックフォーマル)を着用します。

スカートの丈は、膝が完全に隠れる長さのものを選びましょう。

ストッキング(30デニール以下の肌が透ける黒が正式)と靴もすべて黒に揃えます。アクセサリーは原則としてつけませんが、結婚指輪とパールの1連ネックレス(または一粒イヤリング)だけは例外とされています。

🎓 学生・子どもの服装

一般的に学生が受付を担当することはありませんが、お茶出しなどのお手伝いをするケースはあります。

学校の制服がある場合は、制服が学生にとっての正式な礼服となります。

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制服がない場合は、黒、紺、グレーなどの地味な色のブレザーやズボン、スカートを選び、トップスは白のシャツやブラウスにしましょう。

【そのまま使える】お通夜の受付での挨拶と言葉かけセリフ集

受付を担当する場合、対外的には「喪家(ご遺族)側の一員」となります。

そのため、参列者からお悔やみを述べられても、ついついつい「ありがとうございます」と返してしまわないように注意しましょう。

喪家を代表した丁寧で控えめな対応を心がけるのが鉄則です。

① お香典を受け取る時のセリフ

弔問客が受付にお香典を差し出したら、必ず両手で丁寧に受け取り、軽く一礼したあとに以下の言葉を添えます。

「お預かりいたします」

より丁寧に伝える場合はこちらのセリフを使いましょう。

「おそれいります、お預かりいたします」

【特殊なケース】代理の参列や連名で香典をいただいた時の対応

👤 代理参列(上司や配偶者の代理など)の場合

香典を受け取ったら、「お預かりいたします。ご丁寧にありがとうございます」と伝えます。名刺があれば名刺受けにお納めいただきましょう。

🔹 この際、いただいた名刺の右上に、受付側で「代」(配偶者の代理なら「内」)と鉛筆で小さく書き添えておくと、後から遺族が整理する際に非常に親切です。

🔹 また、芳名帳(受付カード)には「来られない本人の住所氏名」を記入してもらい、名前の下(または右下)に小さく「代」と書いてもらうよう案内します。

👥 連名(会社一同や有志一同など)の場合

芳名帳には、代表者1名の氏名を記帳してもらい、その横に「他〇名」「〇〇部一同」と記入を促して香典袋を受け取ります。

🔹 もし、袋の表書きに名前がなかったり、達筆すぎて読めなかったりしても、その場で無理に問い詰める必要はありません。芳名帳に本人が書いた綺麗な文字と「通し番号」で紐づいていれば、後から100%特定できます。

② 芳名帳(記帳)の記入をお願いする時のセリフ

お香典を両手で受け取ったら、次に芳名帳への記入をご案内します。

ペンを利き手で持ちやすい向きに差し出しながら、声をかけましょう。

「恐れ入りますが、こちらにご住所とお名前をご記帳ください」

※カード型の受付カードをその場で書いてもらう場合や、持参されたものを回収する場合は、以下のセリフが適しています。

「恐れ入りますが、こちらの受付カードにお名前とご住所のご記入をお願いいたします」

③ 会葬御礼(返礼品)を渡す時のセリフ

参列者の方が記入を終えられたら、丁寧に一礼をします。

そして、会葬御礼の品や供養品を両手で持ち、相手が受け取りやすい向きにして手渡します。

理想的な動線は、「香典を預かる」→「記帳してもらう(この間に手元で返礼品を準備)」→「記帳が終わったら手渡す」という流れです。

「おそれいります、こちらをお持ちください」

手渡したあとは、「どうぞ中へお進みください」と式場(会場)への導線を優しく手で示して案内すると親切です。

④ 【香典辞退の場合】お香典の受け取りを丁寧にお断りする時のセリフ

近年増えている「香典辞退」の葬儀やお通夜の場合、うっかり香典を持参してしまった参列者には、相手を傷つけないよう配慮しながら、丁重にお断りをする必要があります。

「故人の遺志により、ご香典は辞退させていただいております。お気持ちだけありがたく頂戴いたします」

なお、お香典の受け取りを辞退している場合であっても、会葬御礼(返礼品)の品は「参列いただいたことへの感謝の品」ですので、通常通り全員にお手渡しするのがマナーです。

⑤ 弔問客からお悔やみの言葉を述べられた時の返答

受付に立っていると、参列者の方から「この度は、心からお悔やみ申し上げます」などのお悔やみの言葉を直接いただくこともあります。

通常の接客のように「ありがとうございます」と答えるのは避け、小さく丁寧にお辞儀(黙礼)をしながら、遺族の立場として静かに受け答えをしましょう。

「本日はお忙しいなか、お越しいただきおそれいります」

「本日はご丁寧にお参りいただき、誠にありがとうございます」

その場で開ける?お通夜の受付での「香典の中身(金額)確認」マナー

「香典をいただいたその場で、袋を開けて中身の金額を確認すべきか」は、非常に迷うポイントです。

基本的には、一般の友人・知人中心の葬儀であれば、弔問客の目の前で袋を開けてお金を数えるのは「失礼」にあたるため、そのまま香典箱(金庫)へ入れるのが基本です。

ただし、会社関係の大型葬や一部の地域性によっては、お返しの管理やトラブル防止のために「その場で開封して金額を確認し、領収書を発行する」のが正式なマナーとされているケースもあります。

受付に就いた段階で、必ず「当家ではその場で開封するか、後でまとめて集計するか」を葬儀スタッフに確認しておきましょう。

また、参列者の中には「お花代(供花代)」「お供え物代」として数万円の現金を「受付でついでに処理してほしい」と持参される方がいますが、安易に受付で預かってはいけません。

供物・供花の集計や発注はすべて葬儀社の管轄であり、受付で混ぜてしまうと会計の数字が合わなくなる最大の原因になります。

「恐れ入りますが、お花やお供え物の受付は、あちらの葬儀社スタッフの窓口で承っております」

と伝え、葬儀社の専用窓口へスマートに誘導してあげましょう。

【超重要】お通夜の受付担当者が絶対に注意すべき防犯マナー

お通夜の受付は、想像以上に多くの現金(お香典)が動く場所です。

残念なことに、お葬式の混雑に紛れてお香典を盗み出そうとする「香典泥棒」や、置き引きの被害は後を絶ちません。

遺族から全幅の信頼を寄せられて受付を任された以上、以下の防犯マナーだけは絶対に徹底してください。

⚠️ 注意

香典(現金)の入った箱や金庫から絶対に目を離さない
・弔問客が途切れたからといって、受付を無人(空席)にしない
・葬儀スタッフであっても、遺族から指定された会計担当者以外には安易にお香典の箱を引き渡さない

芳名帳と香典袋へのナンバリング作業も、お金のズレや紛失といったトラブルを未然に防ぐための重要な防犯対策の一つです。

受付が複数人いる場合は、お互いの死角をカバーし合うように常に意識を配っておきましょう。

【Q&A】受付担当者が知っておくべき「想定外のトラブル」と疑問

❓ Q:受付の途中で、会葬御礼(返礼品)が足りなくなりそうな時は?

💡 A:残り10個など、足りなくなる兆候が見えた時点で、すぐに葬儀社スタッフへ伝えましょう。

受付係の自己判断で「1家族に1個に減らす」などの操作をしてはいけません。葬儀社はバックヤードに必ず多めの予備を用意しているため、スタッフにインフォメーションすればすぐに補充してもらえます。

❓ Q:受付の途中で、お釣り(千円札など)が足りなくなったら?

💡 A:自分の財布からお金を出して両替するのは絶対にNGです。

お金の混ざりや計算違いの原因になります。こちらもすぐに後ろにいる葬儀社スタッフに声をかければ、葬儀社側が用意している予備の釣銭から迅速に両替などの対応をしてくれます。

❓ Q:自分の知り合いが弔問客として来たら、挨拶や私語をしてもいい?

💡 A:個人的な私語や世間話は厳禁です。

あなたはあくまで「遺族の代理(顔)」として受付に立っています。知り合いが来た場合も特別扱いせず、一律で丁寧な一礼と標準のセリフで対応し、厳粛な式全体の雰囲気を壊さないよう配慮しましょう。

❓ Q:受付終了後、集まった香典や芳名帳はどう引き継ぐ?

💡 A:遺族があらかじめ指定した「身内の会計責任者」に直接手渡します。

お通夜が始まり、受付を撤収する際は、必ず葬儀社スタッフ立ち会いのもと、金庫(香典箱)と芳名帳、ペンのセットをご遺族側の会計責任者(親族など)へ手渡してください。

決して受付の判断でその場に放置したり、一般のスタッフに丸投げして帰ったりしてはいけません。

まとめ

お通夜や葬儀の受付は、喪主やご遺族に代わって弔問客をお迎えする、いわば「喪家の一員」としての重い責任を伴う役割です。

しかし、裏方の進行や会場の案内といった難しい仕事の多くは、プロの葬儀社スタッフが完璧にサポートしてくれますので、過度に緊張する必要はありません。

大切なのは、服装や言葉遣いの最低限のマナーを守り、何よりも悲しみの中にいるご遺族を少しでも支えようという「思いやりの心」を持って受付に立つことです。

もし大切な友人や知人から受付をお願いされた場合は、その深い信頼に感謝し、ぜひ進んで協力して、スムーズな葬儀の運営をお手伝いしてあげてくださいね。

  • この記事を書いた人

山崎

中小企業での15年間、経理・総務・労務まで何でもこなす「現場の何でも屋」として実務を牽引。現在は独立し、ネット広告会社を経営しています。自社で実践している確定申告や節税、業務効率化のノウハウなど、実体験に基づいた「正確で、今すぐ使える実践的な知見」の発信が強みです。ビジネスの現場で直面する悩みをスピード解決できるよう、明快で迷わせない文章をお届けします。 詳しいライタープロフィールはこちら

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