先日、友人から「お通夜の受付を頼まれたんだけど、どうすればいいんだろう?」と相談を受けました。
「受付って何をすればいいの?」
「香典をもらった時は何て言えばいいの?「ありがとうございます」でいいのかな?」
など、次から次に疑問をぶつけられました^^;
もしかしたら、友人と同じように悩んだりしている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は、お通夜の受付を頼まれたらどうする?について、何をすればいいのか?心得&挨拶や言葉かけなどのマナー情報についてご紹介します。
お通夜の受付を頼まれたらどうする?挨拶や言葉かけなどマナーをご紹介!
喪主、遺族にかわり、受付・会計などの雑用は世話役が引き受けます。
世話役とは?
喪主と一緒に葬儀社や僧侶と打ち合わせをしたり、受付や弔問客の接待など具体的にやることは多岐にわたります。
故人の一般的なお通夜やお葬式では、受付・会計の係だけ世話役をたてる場合が多くなっています。
また、自宅葬や会葬者が多いお葬式の場合は、やることも多いため、複数の世話役で手分けしながらお手伝いすることもあります。
女性で食事やお茶の支度を手伝うときは、エプロンや割烹着などを持参します。その際、色は黒か白で地味なものを用意するようにします。
世話役やお手伝いを頼まれるのは、急な場合も多いため、喪服と一緒に黒のエプロンも1枚用意しておくと、いざ!という時に安心なものです。
なお、受付などの世話役やお手伝いを頼まれたら、すすんで協力するようにしましょう。
お通夜の受付を頼まれたら?受付って何をするの?
最近では、お通夜や葬儀を葬祭業者に依頼をするため、会場内の案内や参列者の誘導など主な裏方の役割は葬祭業者のスタッフが行うようになっています。
しかし、現金を扱う受付だけは別で、必ず喪家側が用意した人間を立たせる必要があります。
通常は喪家の親族や親しい友人・知人、会社関係者の人などのなかからふさわしい人を選んで喪主が依頼をします。
受付の主な役割としては、下記の4つの主な仕事があります。
- 香典を受け取る
- 芳名帳の記入をお願いする
- 会葬御礼を渡す
- 香典を管理する
弔問客の受付は通夜がはじまる30分くらい前から始まるのが一般的です。
受付を頼まれたら、お通夜が始まる時間の1時間前には会場に到着し、受付の際に必要な準備を整えておきます。
受付係の準備とは?
会場のレイアウト確認&式の流れを確認
受付係は喪主や遺族にかわって、弔問客をお迎えする大事な役割があります。
弔問客を会場に案内したり、トイレの場所を聞かれることもあるため、会場のレイアウトは確認しておくと聞かれたときにスムーズに案内できます。
場合によっては、駐車場の場所や最寄りのパーキングなども聞かれることがあるので、葬儀社の方がいらっしゃる場合は、そのへんも教えていただいておくとより安心です。
また、式の流れについても把握しておくとよいでしょう。下記に一般的なお通夜の流れをご紹介しておきます。
②僧侶入場・読経
※読経はおよそ30~40分ほど。
③焼香
※弔問客が多いときは読経の途中から焼香をはじめることもあります。
④法話
⑤僧侶退場
※全員の焼香が終わると、「通夜の法要を終わります」と告げられ、僧侶が退場します。
⑥喪主あいさつ
終了後、弔問客は別の部屋に移動します。
⑦通夜ぶるまい
筆記用具の用意
お通夜に参列いただいた方に書いていただく芳名帳や筆記具の準備、香典受け・名刺受けなどの受付用具の準備を行います。
筆記具などはインクが出るか?など事前にチェックしておきましょう。また予備のペンなども何本か用意しておきます。
芳名帳に番号を記入しておく
芳名帳に通し番号を記しておき、いただいた香典袋の方にも同じ番号を書き込むことで、該当する番号同士の照合が楽になりあとの会計がスムーズです。
芳名帳にもさまざまなスタイルがありますので、事前にチェックし、後でまとめやすく工夫しておくといいでしょう。
受付の役割分担を決めておく
受付は通常であれば2人以上で行うのが一般的です。
受付係が複数人いる場合は、それぞれの役割分担を振り分けておくとスムーズです。
受付の主な役割である下記の4つの割り振りを決めておくとよいでしょう。
②芳名帳の記入をお願いする
※香典を受け取るのと芳名帳の記入をお願いするのは流れ的に同じ人が行うのがスムーズかもしれません。
③会葬御礼を渡す
※弔問客が多いときなど場合によっては①~③を同じ人が受け持つ場合もあるかもしれませんが、記入漏れや香典の受取漏れ、会葬御礼の渡し漏れなど間違いがないよう、2名程度でお互い確認し合いながら行うのが理想的です。
④香典を管理する
※いただいた香典に芳名帳に割り振った番号を記入するなどし、香典を管理します。
※場合によっては①と④を同じ人、②と③を同じ人といった役割分担もあります。
先に焼香を済ませておく場合もある
一般的には、弔問客の焼香がひと段落したら、葬儀社の方の案内で最後に受付の方も焼香を行う形になります。
ですが、受付係が受付から離れるのは基本的に好ましくないため、弔問客が少ないうちに焼香を済ませておく場合もあります。
その際には、喪家の方や葬儀社さんに、どういった流れで焼香をすればいいのか?など事前に確認しておくようにします。
お通夜の受付を頼まれたら?服装はどうする?
受付する際の服装は「略礼装(略式喪服)」です。
アクセサリーはつけませんが結婚指輪とパールだけは例外とされています。和装の場合は、三つ紋か一つ紋の地味な色無地に黒帯、バッグやぞうりは光沢のない黒となります。
学生で制服がある場合は、基本的に制服を着用するようにし、制服がない場合には、黒や紺、グレーのブレザーやズボン・スカート、靴下、白のシャツとし、靴も地味な靴を選ぶようにします。
お通夜の受付を頼まれたら?挨拶は何ていえばいいの?
基本的にお通夜や葬儀などで受付を担当する場合、対外的には喪家側の一員となりますので、弔問客に対しても、喪家を代表した失礼のない対応を心がけるようにします。
受付の主な役割である「①香典を受け取る」、「②芳名帳の記入をお願いする」、「③会葬御礼を渡す」などの際に、「何て言えばいいのかな?」などの疑問が浮かぶ人が多いもの。
場面別の受け答えの仕方など下記にご紹介します。
香典を受け取ったら
弔問客が香典を差し出したら、必ず両手で受け取り一礼した後、「お預かり致します」と言います。
芳名帳の記入をお願いするときには
香典を受け取ったら芳名帳の記入をお願いします。
その際には、「恐れ入りますがこちらにご住所とお名前をご記帳下さい」と芳名帳への記帳を促します。
会葬御礼を渡すときには
芳名帳への記入が終わったら「ありがとうございます」とお礼を述べ「こちらをお持ち下さい」と会葬御礼などの返礼品を渡します。
弔問客がお悔やみの言葉を述べたときには、受付係はどんな受け答えをするのが正しいのでしょう?
受付係にいると、「この度は、心からお悔やみ申し上げます」などのお悔やみの言葉をいただくこともあります。
その際にどう対応していいものなのか戸惑うことも多いもの。
基本は、遺族側の一員として失礼のないように配慮し、弔問客には、「本日はお忙しいなかお越しいただきありがとうございます」と遺族側の立場でお迎えするようにします。
まとめ
お通夜や葬儀の受付は喪主や喪家の一員として、弔問客の方に対しても失礼のないよう配慮したマナーで臨みたいもの。
服装や言葉遣いはもちろんですが、受付係としての役割もしっかり担えるよう、お願いされて場合はすすんで協力し、少しでもスムーズに運べるようお手伝いしたいものですね。