入籍や結婚など人生の新しい門出には最良の日を選びたくなるもの。
また、人生の節目に限らず、お財布をおろす日や宝くじを買う日など、大安や一粒万倍日、寅の日などを気にする人もいるかもしれません。
普段の生活のなかでも、意外と「縁起がいい日」や「日がいい日」を気にする人は多いもの。
でも、暦を見ていると、
「吉日と凶日が重なっている日があるけど、この場合どうなるの?」
「天赦日や一粒万倍日と不成就日が重なる場合はどうなるの?」
「そもそも不成就日ってなに?」
といった疑問も浮かびます。
縁起がいい日を気にすると、必ずついてくる「不成就日」や「仏滅」などの凶日となる日。
今回は、天赦日や一粒万倍日が不成就日と重なる日はどうなる?吉凶日の意味や選び方などについてご紹介します。
その成り立ちなどを知ると、暦の見え方も違ってくるかもしれませんよ!
天赦日や一粒万倍日が不成就日と重なる日はどうなる?
暦の上では、古来よりその日の吉凶を判断するため、大安や仏滅などの六曜や二十八宿、天赦日や不成就日などの選日など様々な日柄が用いられてきました。
現在でも、
「結婚式は大安がいい」
「仏滅だから、引っ越しはやめておこう」
「一粒万倍日だから、宝くじを買おう!」
なんて、大安や天赦日などの日柄は吉日であるので婚礼や移転などには向いている、また、仏滅や不成就日などの凶日は結婚や移転などには向いていないなど、何かをするときに暦を参考にする方も多いものです。
大安や仏滅、天赦日や不成就日など暦の意味を知れば、もっと何かをするときに向いている日、向いていない日が見えてくるかもしれませんね。
まずは、吉凶を判断するための代表的な暦の種類についてご紹介していきます。
六曜とは?
六曜(ろくよう)は、別名「六輝(ろっき)」とも呼ばれます。
中国で誕生した暦で、室町時代に「孔明六曜星」とも呼ばれ三国志で有名な諸葛亮孔明が発明したのではないかという説があるそうですが、史実ではなく伝説です。
六曜は、カレンダーなどに載っているので多くの方が気にされる人気の暦で、陰陽の原則に基づいて、悪い日が3日で、吉日、善日、幸日の6日で構成されています。
六曜のそれぞれの意味は下記のとおりです。
ただし、午後は凶となります。
ただし、昼は凶になります。
また、この日に葬儀を行うと死者に道連れにされるおそれがあるといわれ、葬儀には避けられます。
ただし、午後は大吉になります。
ただし、正午のみは吉になります。
衆生とは…人間をはじめ生命のあるすべての生物のことです。
選日とは?
選日(せんじつ)とは、暦の中で六曜・七曜・十二直(中段)・二十八宿・九星・暦注下段以外の総称のことをいいます。
参考
選日は、その日の吉凶を判断するための特殊な日柄のことで、そのほとんどは、十干十二支の組合せによってその日の吉凶を占う暦です。
最近では、吉凶を判断するため暦として人気が上がってきています。
下記に選日の主な種類や意味をご紹介します。
わずかなものでも、やがて時がくれば増えて多くの数を生み出すことのたとえですので、この日は何事をするにもその成功を願って事始めを行うのによいとされています。
特に、金銭に関することにこの日を用いると効果があるとされています。
ただし、その反面この日に物やお金を借りるなど、悪いことや苦労も大きくなるといわれますので注意が必要です。
毎月4回から6回ほどあるので、比較的利用しやすい日でもあります。
干支相生、相克の中を得る大吉日で、天の恩恵により何の障害も起こらないとされています。
天赦日は日本の暦の中でも一番の吉日とされており、年に5回か6回しかないとても希少な日です。
何をするにしてもいい日とされているので、財布を新調するだけでなく婚礼や開業になど縁起を担ぎたい場合にはぜひとも利用したい日です。
特に、結婚・開店・柱立て・命名・移転・契約事などには不向きで、この日に急に何かを思い立ったり、願い事すら避けるべきとされる日です。
また、三輪宝とも書きます。
土用は、春夏秋冬の四季にそれぞれあります。
空一面に暗雲が立ち込めているが雨は降らないというように、十方の気がふさがっていて何の相談事も上手くいかないとされています。
十方暮は、労して功の少ない日とされ、何かを始めても失敗や損失を招くおそれのある日とされています。
これらの選日の暦を見ていくと、天赦日や一粒万倍日などの吉日と仏滅などの凶日が重なる日が出てくることに気づくのですが、なぜ吉日と凶日が重なる日があるのでしょう。
吉日と凶日が重なるのはなぜ?
これは、六輝(六曜)や選日などそれぞれ成り立ちが異なるもののため、どうしても吉日と凶日が重なる日ということもあるのです。
では、どうしても起こりうる天赦日や一粒万倍日などの吉日と六輝(六曜)で仏滅などの凶日が重なる日が出てきた場合はどのように判断すればいいのでしょうか?
吉日の選び方はどうするの?
六曜(六輝)や選日などは成り立ちが異なるもののため、それぞれ優越などはありません。
例えば、選日は「天赦日」だけど、六輝では「仏滅」だったり、逆に、六輝では「大安」だけど、選日は「不成就日」という日もあります。
こんな時には、「どっちが優先されるんだろう?」、「どっちが強いんだろう?」と、気になるものですが、基本的にどちらが優先される、どちらが強いということはありません。
では、どのようにして日がいい日を選ぶのかというと、自分で六輝を中心に日がいい日を選ぶのか?選日のなかから日がいい日を選ぶのか?といった具合に自分の判断で日がいい日を選ぶということになるのです。
暦で人気のある六曜や選日の暦で、吉凶を見てしまうと1年の中にすべてが揃った吉日はとても少ないものです。
ですので、すべて揃った吉日を優先させてしまうと、時期やタイミングを逃がしてしまうことにもなってしまいます。
少し複雑になってしまいますが、吉日の選び方には基本がありますのでご紹介します。
本来、あなたにとっての吉日を選ぶときは、自分の本命星と相性のよい日、また、自分の干支と相性のよい日を選ぶのが基本になります。
この本命星と干支との相性がよい日であれば、多少他が気にいらない日であっても吉日として差し支えはありません。
本命星とは、陰陽道で、「一白水星(いっぱくすいせい)」「二黒土星(じこくどせい)」「三碧木星(さんぺきもくせい)」「四緑木星(しりょくもくせい)」「五黄土星(ごおうどせい)」「六白水星(ろっぱくすいせい)」「七赤金星(しちせききんせい)」「八白土星(はっぱくどせい)」「九紫火星(きゅうしかせい)」の九星のことで、生まれた年によってわかれます。
ただし、これは原則ですので鵜呑みにしてはいけません。
同じ九星の方であっても生年月日が違えば、干支も違ってくることもあります。
それぞれの経験や出会う人によってあなたの運気は変わってくるものですし、また、相手のあることであれば、あなたがいかに強運日であっても、相手が悪い日であれば運気は変わってくるものです。
このように、暦の上では強運日でも決してその通りにいかないこともありますし、逆もまたあることも認識して、暦を上手く活用する。
例えば、最上の大吉日とされる「天赦日」と同じ日に、凶日とされる「不成就日」も重なっている場合、不成就日と重なっているからこの日は避けようとなるのか、天赦日はしばらく来ないしこの日にしよう!となるかは自分で選択するということになるのです。
あくまで目安として、六輝や選日などを参考にして、自分の判断で日がいい日を選ぶということになるのです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、天赦日や一粒万倍日が不成就日と重なる日はどうなる?吉凶日の意味や選び方などについてご紹介しました。
できるだけ縁起のいい日を選びたいものですが、あまり気にしすぎると時期やタイミングを逃してしまうことにもなってしまします。
また、暦の吉凶も公式通りには運ばないこともありますので、天赦日や不成就日などが重なった場合は、吉凶日の強弱にはこだわりすぎずにいるのがいいのかもしれませんね。