ビジネスの場面でも同様で、取引先やお客様から頂いたお中元へのお礼状は、すぐに送るのが基本です。
今回は、お中元のお礼状をハガキで送る場合の書き方やポイント&ビジネスで使える例文も一緒にご紹介します。
お中元のお礼状【ビジネス編】はがきの場合の書き方は?
ビジネスシーンでは、取引先やお客様からお中元が届くことが多いものです。
お中元は、日頃からお世話になっている方に、感謝の気持ちを込めて贈るものですので、原則として贈られる側のお返しは不要とされています。
しかし、いただいたお中元に対して、何もしないのはマナー違反ですので、お中元の品をいただいたらすぐにお礼状を贈るようにしましょう。
本来、お中元のお礼状などは封書で送るのが一般的でしたが、現代ではハガキでお礼状を出すことに寛容になっています。
ハガキの良さは、すぐに伝えたい用件に便利なうえに、メールなどよりもきちんと手書きのお礼が伝えられることかもしれません。
最近では、お礼もメールで済ませることが多くなってきましたが、お中元やお歳暮は、1年のなかでも大切に受け継がれてきた日本の贈答行事ですので、逆に書面でお礼を伝えたり、受け取ったりすると素敵かもしれません。
特にビジネスの場面では、電話やメールなどで簡単に済ませるのではなく、大切な取引先やお客様に対して失礼のないよう、ハガキや封書など書面でのお礼状は必須かもしれません。
なお、上記でご紹介したようにハガキでのお礼状も許容されてきてはいますが、封書に対してハガキは略式なものですので、取引先やお客様にお礼状を出す時には封書で出すのが正式なマナーですし、封書にて送る方がより丁寧な印象を先方に与えるためおすすめです。
下記にハガキと封書の使い分けのポイントについてもまとめていますので、ご参考ください。
ハガキと封書の使い分けのポイントは?
封書が望ましい場合
◆第三者に知られたくない内容を書く場合。
◆ハガキでは書き切れない量の文章になる場合。
例)目上の方へのお祝い・お礼の手紙、お見舞い、お悔やみ、お詫びなど
はがきでもOKな場合
◆文章量の少ない手紙を書く場合。
例)季節の挨拶状、案内・招待状、災害後すぐのお見舞いなど
お中元のお礼状をハガキで作成するときのポイントは?
お礼状などを封書やハガキで書く場合、相手との関係によって、縦書きが横書きかを決めます。
封書でもハガキでも、目上の方に対しては縦書きが基本となります。
ビジネスの場面では、取引先やお客様など大切な方へ送る場合も多いので基本的に縦書きで作成するようにしましょう。
また、はがきの場合は、手紙と同じような文面で書いてしまうと、文字で紙面いっぱいになり、非常に読みにくくなってしまうことが多いものです。
文字の配置は、1行につき15~20字程度を目安にし、全体の配置もある程度余裕のあるよう余白を意識し、ハガキ全体にギュウギュウに書くことのないよう気をつけましょう。
※「時候のあいさつ」や「日頃のお礼」など、文章を区切れない時などは、そのまま書き進めます。
基本的に、ハガキでお礼状を作成する場合は、「文字の配列」と「余白」に気をつけてバランスよく作成することがポイントです。
お中元のお礼状をはがきで出す場合の書き方は?
お礼状を書くときは、「前文」「主文」「末文」「後付」の順で作成することが、ハガキでも手紙でも基本で、失礼のない簡潔でまとまりのある文章構成になります。
- 「前文」とは…
「頭語」「時候のあいさつ」「安否のことば」「日頃のお礼」 - 「主文」とは…
「起こしことば」「本文」 - 「末文」とは…
「今後のお付き合いのお願い」「先方の健康や繁栄を祈る」「用件をまとめる」 - 「後付」とは…
「結語」「日付」「差出人」
ポイント
お中元の時期の季語や時候のあいさつの文例は?
お礼状の前文に書く「時候のあいさつ」は、季節や時期によって文言が変わってくるものです。
お中元のお礼状などは、会社として贈っているものですので、季節に沿わない言葉を使ってしまうと、会社の体面に傷をつけることにもなってしまうかもしれません。
会社の代表としてメールを送る場合は、特に注意して季節や時期に合った「時候のあいさつ」を選びたいものですね。
7月の季語や時候のあいさつは?
7月上旬
- 「梅雨明けの候」
- 「向暑の候」
- 「ようやく梅雨も明け」
7月中旬
- 「仲夏の候」
- 「盛夏の候」
- 「暑さ厳しい折から」
7月下旬
- 「炎暑の候」
- 「酷暑の候」
- 「猛暑の候」
- 「大暑の候」
- 「極暑の候」
- 「青空のまぶしい季節となりました」
- 「日ごと暑さが厳しくなってまいりましたが」
- 「うだるような暑さ続く今日この頃ですが」
- 「近年にない暑さが続きますが」
8月の季語や時候のあいさつは?
8月上旬
- 「季夏の候」
- 「残暑の候」
- 「残夏の候」
- 「残炎の候」
- 「いまだ暑さ厳しい折」
- 「残暑厳しい折から」
8月中旬
- 「避暑の候」
- 「新涼の候」
- 「納涼の候」
8月下旬
- 「暮夏の候」
- 「晩夏の候」
- 「秋暑の候」
- 「立秋の候」
- 「向秋の候」
- 「残暑厳しい今日この頃」
- 「暦の上ではもう秋ですが」
- 「立秋とは名ばかりの」
- 「日中は厳しい暑さが続いておりますが」
どの文言を選んでよいかわからないときなどにお使いください。
例:
【時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。】
【時下ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。】
お中元のお礼状【ビジネス編】はがきの場合の例文をご紹介!
お中元のお礼状 はがきの場合の例文をご紹介します。
さてこのたびはご丁寧なお品をお贈り頂きましてありがとうございます。
有難く拝受させていただきます。御厚志に改めて御礼申し上げます。
暑さはこれからが本番でございます。皆様どうぞご自愛ください。
略儀ではございますが、書中を持ちまして御礼申し上げます。
敬具
平成○○年○月
○○株式会社
代表取締役 ○○○○
時期に合わせて、季語・時候の言葉を変えましょう。
この度は結構なお中元の品を頂き、誠に有難うございました。
いつもながらのご芳情に厚く御礼申し上げます。
近年にない暑さが続きますが、どうぞ無理せず自愛ください。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具
○○年 盛夏
例文その①よりも、柔らかい印象を受けます。
平素は格別のご厚誼賜り、深く御礼申し上げます。
このたびは、ご丁寧なお品を頂き、ありがとうございました。
御厚意に御礼申し上げます。
暑さはこれから本格化してまいりますから、皆様どうぞご自愛くださいませ。
略儀ではございますが、書中にて御礼申し上げます。
敬具
平成○○年○月
○○株式会社
代表取締役 ○○○○
お中元だけでなく、様々なお礼状などに使うことができます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、お中元のお礼状をハガキで送る場合の書き方やポイント&ビジネスで使える例文も一緒にご紹介しました。
お中元のお礼状で何よりも大切なことは、できるだけ早くお礼を伝えることです。
また、お礼状を印刷で行うこともありますが、ちょっとした一言を手書きで書き添えることで、グッと感謝とお礼の気持ちが伝わるものですよ。