引越し

引越しで転入届を出さないとどうなるの?出すならどのタイミング?

春の季節、大学進学や新社会人、転勤などで新しい生活がはじまる人も多いかもしれませんね。

引越しの際には、片付けや新生活の準備などに追われて、ついつい引っ越し後の手続きを後回しにしてしまいがちになります。

また、人によっては転入届を出していない人もいたりして「出さなくてもいいの?」なんて疑問に思うこともあります。

今回は、新生活の時に気になる「引っ越し後に転入届を出さないとどうなる?」についてご紹介します。

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引越しで転入届を出さないとどうなるの?

転出届

そもそも転入届とはどういったものなのでしょう?

「転入届」とは、簡単に言えば住民票を異動する際に必要になってくる手続きのことです。

「住民票異動」とは、簡単にいうと、以前住んでいたところから新しく住むところに「転出届」と「転入届」を使って、「住民票」を移すということです。

「住民票」とは?
個人を単位として、氏名、住所等を記録した帳票のことをいいます。
戸籍が「人の身分関係を公的に証明する」であると同様に、住民票は「住民の居住関係を公的に証明する」ものなのです。

つまり「転出届」と「転入届」を出さないと、市区町村があなた自身の現住所を証明するための公的な証明ができないということになります。

「別に公的な証明ができなくてもいいかな。」と思われる方もいるかもしれませんが、住民票の異動をしてないと困ることもあるんですよ!

住民票の異動をしていないと困ることとは?【その①】

住民票の異動は、国民の義務になるため、住民票の異動手続きを行わない場合50,000円以下の「過料(かりょう)」という罰則を受ける可能性があります。

参考

「過料」とは、日本において金銭を徴収する制裁のひとつです。
金銭罰ではありますが、「罰金」「科料(かりょう)」と違い、刑罰ではありません。
※また、刑罰である「科料」と同じく「かりょう」と発音するので、混同しないよう過料を「あやまちりょう」、科料を「とがりょう」と呼んで区別することがあります。

住民票の異動をしていないと困ることとは?【その②】

  • 市区町村関係の書類(年金や税金など)はすべて住民票がある市区町村へ送られる。
  • 現在住んでいる市区町村での行政サービスが受けられない。
  • 現在住んでいる市区町村での選挙権がない。
    ※投票は住民票のある市区町村へ出向かなければならない。
  • 運転免許証の住所変更ができない。
    ※現住所が異なるため身分証明等の提示の際に困ることがある。
  • パスポートを取得する際は、住民票のある市区町村へ出向かなければならない。
  • など

普段の生活では困ることが少ないですが、いざ!という時に大変不便な思いをしますので、「住民票異動(=転出届と転入届)」の手続きは行っておくほうがおすすめです。

ただし、以下の場合は住民票を異動させる必要はありません

  • 生活の拠点が移動しない場合
  • 新住所に住むのが1年未満と分かっている場合
例えば、大学へ行くために実家を離れるが、卒業後は実家に帰ると決めていれば生活の拠点が移動しないとみなされるので住民票を異動させなくても罰則を受けることはりません。

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また同様に、転勤や単身赴任などの期間があらかじめ1年未満とわかっている場合なども住民票を異動しなくても罰則を受けることはありません。

客観的に見た時、「生活の基盤(本拠地)」が新しい住まいに移っているのであれば転入届は出さなければいけないということですね。

引越しで転入届を出すならどのタイミング?

新生活は何かとバタバタするものです。

生活するうえで緊急に困らない手続き関係は、ついつい後回しにしてしまいがちにもなります。でも、住民票を移す場合などは期限も決まっているものですので、しっかり準備しておきましょう!

住民票の異動を行うタイミングは?

  • 転出届は、引っ越し前の14日前から。
  • 転入届は、引っ越し後の14日以内。

に手続きを行わなければなりません。意外と時間があるようですが、実際は新生活にバタバタとされる方が多いので、引越し後すぐに行うことをオススメします。

住民票の異動に必要な書類は?

転出届の場合

◆転出届 1通

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◆身分証明書(免許証や保険証など)

◆印鑑(必要な場合もあるため)
※代理人が行く場合は、委任状と印鑑が必要です。

また、「転出届」は、郵送での提出も可能です。

郵送に必要なもの
◆郵送の依頼書 1通

◆本人確認書類(免許証や保険証など)のコピー 1通

◆返信用封筒 
※自分の宛名と宛先を記入し、切手を貼ります。

転入届の場合

◆転出証明書

◆身分証明書

◆印鑑(必要な場合があるため)
※代理人が行く場合は、委任状と印鑑が必要です。

注意ポイント

「転入届」郵送で行うことは出来ませんので注意しましょう。

転入届は引越し前に提出してもいいの?

引越しの後は、何かと忙しく14日以内に転入届を出せないため、「引っ越し前に転入届を出したい」と思われる方もいらっしゃいます。
原則、「住んでいない住所に住民票を移すことはできない」ので、引越し前に転入届を提出することはできません

役所の窓口で、融資や登記の実務上の手続きで「すでに居住を始めている」という事を伝えて転入届を提出することもできますが、虚偽の届け出にもなりますのでおすすめしません。

転入届の期限が過ぎている場合は?

「引越し後にバタバタして14日以内に出せなかった」「忘れていて出せなかった」場合など、様々な理由で手続きが出来ていなかったり、定められた期限を大幅に過ぎていた!なんてこともあったりします。

そのまま放置したままにしておくと、上記でも紹介した通り、住民票の移動の手続きを行わない場合五万円以下の「過料(かりょう)」という罰則を受ける可能性があります。

しかし、引越し後14日を過ぎた場合でも、必ず「過料」が科せられるわけではありません

通常であれば数ヶ月程度なら、市区町村の窓口で注意を受けで、罰則を納めることはありません

ただし、「引越し(転入)した日を誤魔化して提出した」「数年間手続きを怠っていた」「選挙のため(投票のため)」などの悪質と判断された場合は、過料を支払うだけでなく、刑罰が科せられる場合もありますので、故意に提出しないなどは何もいいことはありませんので、しっかり手続きするようにしましょう!

まとめ

住民票の異動は、手間が掛かってしまいますので「出来ればしたくない」と思われる方もいますが、過料などのリスクよりも、いざという時の手続きなどで困ることの方が多いため、早めに手続きを済ませることをおすすめします。

  • この記事を書いた人

山崎

インターネット広告を扱う小さな会社を営んでいます。 今までの経験を活かし、ビジネスマナー・経理・手続き・税金・節税などの題材を中心に書いています。 詳しいライタープロフィールはこちら

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