ふとした時に必要な収入印紙の知識。
「あれ?収入印紙っていくらからだっけ?」なんて、戸惑うことはありませんか?
2014年からは非課税範囲の拡大により、印紙が必要な金額も変わっていますので、以前のままの知識では頼りないかもしれませんよ!
今回は、収入印紙が必要な金額や金額一覧、さらに現代のビジネスに欠かせない電子化やキャッシュレスの最新ルールまでご紹介します。
💡 領収書を発行する前におさらい!
金額一覧を確認する前に、領収書全体の正しい書き方(宛名のルールや、インボイス必須の但し書き・登録番号の記載方法など)をイチから確認したい方は、まずこちらの領収書の正しい書き方マニュアル!宛名・但し書きの最新ビジネスルールを合わせてご覧ください。
領収書の収入印紙はいくらから必要?【結論:5万円から】

収入印紙とは、「印紙税」という税金で、租税や行政に対する手数料の支払いに利用される証票のことです。
収入印紙には様々な額面が用意されており、最低額面が1円から、最高額面が60万円まで、計31種類を財務省が発行しています。
>>>収入印紙の基礎知識【収入印紙はなぜ必要なの?貼らないとどうなる?収入印紙が必要なものとは?】もご参照ください。
そもそも収入印紙(印紙税)とはどんな税金?
金銭または有価証券の受取書や領収書は、印紙税額一覧表の第17号文書「金銭または有価証券の受取書」に該当し、印紙税が課税されます。
また、これらの金銭または有価証券の「受取書」は、受け取る金銭または有価証券が「売上代金」に関わるものとそれ以外のものでは税額が異なります。
印紙税が必要な「金銭又は有価証券の受取書」の具体的な範囲
これには、以下のような文書がすべて含まれます。
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・
受取書の種類:
領収書・領収証・レシート -
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受取の事実証明:
請求書・納品書などに「代済」、「相済」、「了」などと記入したもの -
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お買上票など:
作成目的が金銭又は有価証券の受領事実を証明するために作成するもの
受け取り事実を証明するために請求書や納品書などに「代済」「相済」「了」などと記入されたものや、お買上票などでその作成の目的が金銭又は有価証券の受け取り事実を証明するものであるときは、金銭又は有価証券の「受取書」に該当するため印紙税の対象となります。
売上代金とは、資産を譲渡、もしくは使用させること(その資産に関わる権利を設定することの対価を含む)または、役務を提供することによる対価(手付け等)、何らかの給付に対する「反対給付」であることをいいます。
【金額一覧表】売上代金の領収書に貼る印紙税額
平成26年(2014年)の法改正による「非課税範囲の拡大」
「金銭又は有価証券の受取書」に係る非課税範囲の拡大により、平成26年4月1日以降、印紙税が改正され「金銭又は有価証券の受取書」に係る印紙税の非課税範囲が拡大されました。
改正前は、受取金額が3万円未満のものが非課税とされていたものが、受取金額が5万円未満のものについては非課税とされることになったのです。
「5万円未満だから収入印紙は貼らなくて大丈夫!」と分かったら、次は領収書の記載内容に不備がないか確認しましょう。「上様」や「お品代」といった昔ながらの書き方は、現在のインボイス制度ではトラブルの元になります。双方が安心できる正しい作成手順は、こちらの領収書の正しい書き方マニュアル!宛名・但し書きの最新ビジネスルールで詳しく解説しています。
これにともない、領収書などに添付する収入印紙の金額は、5万円以上のものから必要となったのです。
以下が、売上代金の受取書(領収書)に貼る印紙税額の一覧です。
| 受取金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 5万円未満 | 非課税 |
| 5万円以上 100万円以下 | 200円 |
| 100万円超 200万円以下 | 400円 |
| 200万円超 300万円以下 | 600円 |
| 300万円超 500万円以下 | 1,000円 |
| 500万円超 1千万円以下 | 2,000円 |
| 1千万円超 2千万円以下 | 4,000円 |
| 2千万円超 3千万円以下 | 6,000円 |
| 3千万円超 5千万円以下 | 1万円 |
| 5千万円超 1億円以下 | 2万円 |
| 1億円超 2億円以下 | 4万円 |
| 2億円超 3億円以下 | 6万円 |
| 3億円超 5億円以下 | 10万円 |
| 5億円超 10億円以下 | 15万円 |
| 10億円以上 | 20万円 |
5万円以上でも印紙が「いらない」売上代金以外の受取書
売上代金以外の受取書には、「借入金、保険金、損害賠償金、補償金、返還金、敷金、割戻金(リベート)」などがあり、これらは、売上代金以外の金銭等の受領とは営業に関係しているもののうち売上には入れないものを指します。
売上代金に関わる受取書には、商品を販売して代金を受け取った際に発行する領収書、不動産賃貸料の受取書、請負代金の受取書、広告料の受取書などが含まれ、借入金、担保としての保証金、保険金や損害賠償金などは含まれません。
売上代金以外の受取なのに、売上代金に係る場合の金額基準で印紙を納付していないか注意が必要となります!
| 受取金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 5万円未満 | 非課税 |
| 5万円以上 | 200円 |
| 受取金額の記載のないもの | 200円 |
個人事業主や副業は?「営業に関しない受取書」が非課税になるケース
金銭又は有価証券の受取書であっても、受け取った金銭などがその受取人にとって営業に関しないものである場合には、非課税となります。
営業とは、一般通念による営業をいい、おおむね営利を目的として同種の行為を反復継続して行うことをいいます。
したがって、株式会社などの営利法人の行為は原則としてすべて営業になりますが、公益法人や、営利・反復継続を目的としない個人のプライベートな行為(不用品の売却など)は営業には当たりません。
例えば、個人が生活動産である車を売却した場合の代金の受取書、店舗などを有しない農業や漁業従事者が自分の生産物を販売する場合などがこれに該当します。
また、医師や弁護士、公認会計士などがその資格で行う業務に関して発行する領収書も印紙税はかかりません。
【重要】電子領収書やキャッシュレス決済なら印紙税は0円!
現代のビジネス実務において、もっとも重要な「印紙税の節約ルール」をご紹介します。
以下のケースでは、受取金額が5万円以上であっても、例外的に収入印紙を貼る必要がありません。
① PDFやメールで発行する「電子領収書」の注意点
印紙税は「紙の書面」を発行した行為に対して課税される税金です。
そのため、PDFファイルをメールで送信したり、Web上からダウンロードしてもらう形式の「電子領収書」であれば、金額が5万円を超えていても印紙税は0円(不要)となります。
電子データとして作成した領収書であっても、最終的にプリンター等で紙に印刷して手渡した場合は、5万円以上であれば収入印紙が必要となるため注意してください。
② クレジットカード決済時の領収書(明記が必須条件)
キャッシュレス決済のうち、クレジットカードを利用した取引では、その場で現金の受渡がありません。
そのため、金銭の受領事実がないとみなされ、5万円以上であっても収入印紙は不要となります。
ただし、これには絶対条件があり、領収書のbut書き等に「クレジットカード利用」と明確に決済方法を記載しなければなりません。
もし決済方法の記載がないまま紙の領収書を発行してしまうと、現金で受け取ったものと扱われ、印紙税の課税対象になってしまいます。
③ PayPayなどのQRコード決済は印紙必要?
PayPayなどのQRコード決済も、基本的にはクレジットカード決済と同様の扱いとなります。
領収書の但し書き等に「PayPay決済」と明確に記載をしておくことで、5万円以上の高額な取引であっても収入印紙を貼る必要はありません。
>>>収入印紙の基礎知識【収入印紙はなぜ必要なの?貼らないとどうなる?収入印紙が必要なものとは?】もご参照ください。
まとめ:収入印紙の貼り忘れはペナルティ(過怠税)の対象に!
普通に生活していると一番身近なのが、領収書や受取書などに貼る収入印紙ではないでしょうか?
領収書には、金額によって定められた収入印紙を貼る必要があります。
わざと貼らなかったり、貼り忘れなども罰金の対象(過怠税として元の印紙代の3倍の金額が徴収されるペナルティなど)となります。
また、近年普及している電子領収書やキャッシュレス決済を正しく活用し、領収書へ「決済方法を明記」することで、合法的に印紙税を節約することも可能です。
収入印紙に関する基礎知識は必要最低限覚えておくほうがおすすめですよ!
※本記事は、国税庁発表の「印紙税額一覧表」および法令基準に基づいて作成しています。