なんだか奥歯の奥が痛い。
舌で触ってみたり鏡で見ると、なんだか歯茎が腫れているような・・・。歯茎が痛くなる原因としては様々なものが考えられます。
何をしていても気になる痛みはとっても憂鬱なものです。
早くその痛みから抜け出すためにも原因に応じた適切な対処が大切です。
今回は、奥歯の奥の歯茎が痛い原因や歯茎の腫れや痛みある場合の応急処置の方法についてご紹介します。
奥歯の奥の歯茎が痛い原因は?
親知らずが生えてきている
親知らずは、奥の歯茎を突き破って出てくるため、歯茎が圧迫されたような痛みを生じます。
特に親知らずは、横や斜めに生えてくることが多く、そのために親知らずの周囲に細菌が残りやすく、親知らずの周りが腫れて痛みや膿が出たりすることもあります。
親知らずは20歳前後に生えてきやすい歯ですので、年齢的に親知らずの可能性がある場合には、一度歯科医に診てもらって、親知らずの状況を確認し、抜歯などの相談をされることをおすすめします。
虫歯
自分では気づかないうちに虫歯が進行している可能性があります。
特に奥歯などは虫歯治療で銀歯などの被せ物をしている場合も多く、見た目には何も変化は見られなくても、銀歯の下で虫歯が進行していることがよくあるのです。
また、神経まで達してしまった場合などは、歯の痛みなのか、歯茎の痛みなのかもわかりづらいものです。
早急に歯医者に行って処置してもらうのがおすすめです。
歯周病
奥歯の奥に限らず、歯茎の痛みで最も多いのが歯周病です。
歯周病とは、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)などの組織が壊され、最後には歯が抜け落ちてしまう病気で、日本人の40歳以上の約8割の人が罹っているとされています。
また、歯周病の原因として、日々の生活習慣の影響が多くあることから、生活習慣病のひとつにも数えられています。
歯茎(歯肉)は、体の中でも非常に敏感な組織であり、また口の中は全身の中でも微生物、細菌などが最も多く存在している場所でもあります。
歯周病は、歯に付着した細菌(プラーク)が原因となるため、この細菌(プラーク)の除去が大切です。
歯茎の痛みとともに腫れや膿を伴う場合には、早急に歯科医に相談するのがおすすめです。
歯周病は早めのメンテナンスが大切ですので、歯医者に長期間行っていない場合などは、歯のチェックも兼ねて行かれることをおすすめします。
歯肉炎
歯周病の初期段階では、まず細菌(プラーク)の付着によって歯ぐき(歯肉)が赤く腫れて炎症を起こしたり、歯磨きで出血したりする「歯肉炎」になります。
この歯肉炎を放置していると、歯肉炎が起こり、それを放置していると骨(歯槽骨)などの組織も壊されていき、最終的に重度の歯周炎になってしまうのです。
歯肉炎の原因としては、歯周病と一緒で細菌(プラーク)です。
原因となる細菌・歯垢(プラーク)を適切なブラッシングで取り除くことが大切ですし、「口腔内の環境」や「生活習慣」を整えることも有効です。
口腔内の環境
- 歯石
- 歯並び
- 不適合な被せ物(クラウン)など
- 噛み合わせ
- 歯ぎしり
- 口呼吸 など
生活習慣
- ストレス
- 食習慣
- 運動不足
- 睡眠不足
- 喫煙
- 歯磨き習慣 など
歯ブラシで磨きすぎ
しっかりと歯ブラシでブラッシングしているにも関わらず、歯茎が痛い場合などは、この原因も考えられます。
歯茎は、歯と違い粘膜のため、歯ブラシでブラッシングし過ぎると傷がつき、その傷に口の中にたくさんいる細菌が感染してしまい、口内炎のようになって痛みが出る場合があります。
歯ブラシでの磨き残し
奥歯などは見えづらいぶん、歯ブラシが適切に当たっていなかったりブラッシングが不十分だったりしやすい箇所でもあります。
それにより磨き残しも多くなり、それが蓄積していくことで、細菌・歯垢(プラーク)の温床となり、知らない間に歯肉炎や虫歯になっていたりもしやすいのです。
ストレスや疲れ
ストレスがあったり疲れが溜まっていたりすると、体の抵抗力や免疫力が低下します。
人間の体にとって免疫力は、体の防御装置のようなものですから、それが低下すれば、体の至る所で不具合が生じます。
普段からケアされている健康な歯茎であれば、疲れやストレスがあっても歯茎が腫れることはほとんどありません。
しかし、歯周病の原因となる細菌や歯石・プラークが付着していれば、歯茎の抵抗力でなんとか炎症を押さえ込んでいる状態だったものが、ストレスや疲れにより免疫力が低下したことにより、歯茎の腫れを引き起こすことがあるのです。
特に、歯茎(歯肉)は、体の中でも非常に敏感な組織なため、ストレスや疲れなどの影響を受けやすいところでもあります。
歯茎の痛みに原因が思いつかない場合には、このストレスや疲れといった原因も考えられますので、最近の自分の生活習慣などを見直してみるのも有効です。
歯茎の痛みといっても、その原因は様々です。
歯茎の痛みはしばらくすると治まり、「気のせいかな」程度で終わることも多いものですが、きちんとチェックして原因を解明することが一番です。
特に口の中は全身の中でも微生物、細菌などが最も多く存在している場所でもあります。
定期的に歯医者に行って、歯石取りや虫歯チェックなどを行うことで、歯茎のみならず、他の病気の予防にも役立ちます。
歯茎の腫れや痛みある場合の応急処置の方法は?
上記のように歯茎の痛みと言っても、他の病気を伴っていたり、隠れていたりもするものですので、歯医者に行ってチェック&ケアしてもらうのが一番です。
でも、歯医者にすぐに行けない場合などは、応急処置として下記の方法をご紹介します。
冷やす
腫れや痛みは炎症を起こしている状態で、熱を持っている状態です。
濡れタオルや冷えピタ、氷水などを当てて血液の循環を抑えることで痛みが軽減できます。
市販の痛み止めを飲む
どうしても痛みが強い時には、痛み止めの服用も効果的です。
痛み止めは、あくまでも応急処置の役割しかなく、長期間の服用は危険ですし、根本的な治療にはなりません。
痛みが治まったからと痛み止めでやりすごすのではなく、歯医者に行くことをおすすめします。
尚、痛み止めの服用には、添付文書等を確認の上、服用してください。
イソジンで消毒
イソジンなどのうがい薬は、殺菌作用があるため、口の中の消毒にはおすすめです。
また、口の中は全身の中でも微生物、細菌などが最も多く存在している場所でもあるため、痛みのある部分だけではなく、口の中全体を消毒するほうが効果的です。
イソジンやコンクールなどのうがい薬を使って、数回うがいをしたり、口の中をゆすいだりして消毒しましょう。
併用して冷やしたりすることもおすすめです。
睡眠
歯茎(歯肉)は、体の中でも非常に敏感な組織のため、自分では気付かないうちにストレスや疲れなどにより、痛みが出る場合があります。
睡眠は、人間の身体にとって最も重要で、睡眠中に免疫力が高まります。
また、睡眠を取ることで、体力回復にも結びつき、結果的に免疫力の回復にも繋がりますので、しっかりと睡眠を取ることも効果的なのです。
まとめ
歯茎の痛みと言っても、様々な原因があり、根本的な原因解明や治療には、専門医でもある歯医者に行くのが一番です。
特に、何度も痛みを繰り返している場合などは、一度歯医者に行って相談してみましょう。
自分では気づかない、他の病気が隠れているかもしれませんよ!