年末調整の書き方 平成30年分扶養控除申告書を記入例付きで分かりやすくご紹介!

毎年、年末の時期に行われる年末調整。

年末調整に必要な各種申告書は、書き方や記入方法など難しい印象がありますが、ポイントを抑えて記入すればそれほど難しいものではありません。

平成30年度分からは、配偶者控除および配偶者特別控除の見直しが行われたため、配偶者控除の額など注意点があります。

注意点についても下記に詳しくご紹介しますので、ご参考に!

平成29年分扶養控除書き方

今回は、平成30年分の扶養控除等(異動)申告書の書き方についてご紹介します。

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年末調整 扶養控除申告書の書き方 平成30年分は?

まずは、下記の書類を勤め先から渡されると思いますので確認しましょう。

※会社や勤め先によっては①と③のみ渡されるかもしれません。

平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
※扶養家族や自分の状況(障害者や寡婦など)を申告する紙

平成29年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
※扶養家族や自分の状況(障害者や寡婦など)を申告する紙
関連平成29年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方はコチラ

平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書
※保険料をいくら払ったかを申告する紙
関連平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書の書き方はコチラ

『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』は、平成29年分(今年分)平成30年分(来年分)2枚あります。

原則として、『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』は、その年の最初(給与の支払を受ける日の前日までに)に提出するのが決まりなので、その時に提出されたものが返却されている状態です。

平成29年分(今年分)は、今年1年間、会社はその内容をもとに、積立金として所得税を天引きしてきたわけですが、「もし変更があるなら修正してください。問題なければこの内容で今年の年末調整やります!」という最後の確認を兼ねて一旦本人に返却して確認してもらいます。

ですので、平成29年分(今年分)に関しては、内容を確認し問題なければそのままの状態で提出し、修正があれば分かりやすいように赤ペン等で正しく書き入れ、【異動月日及び事由】の欄に理由を書いて提出します。

※尚、今年であれば、平成29年12月31日時点での情報を書くようにします。

平成30年分(来年分)は、来年の給与計算と年末調整で使うためのものです。本来であれば平成30年1月の給与支給日までに提出すればいいのですが、年明けすぐにまた社員全員に配布して書いてもらって回収してとなるのも面倒なので、このタイミングに一気に書かせるのが一般的です。

今回は、平成30年分(来年分)の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方について下記にご紹介していきます。

関連平成29年分(今年分)の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方はコチラ

①平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方

平成30年分は、源泉所得税の税制改正などが行われたため、いくつかの変更点があるので注意が必要です。

配偶者控除および配偶者特別控除の見直し

配偶者控除の額が改正されたほか、合計所得金額が1,000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用を受けることはできないこととされました。また、配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額が引き上げられました。(※下記図参照、クリックすると拡大します)なお、この改正は、平成30年分以後の所得税について適用されます。

配偶者控除改正内容

配偶者控除配偶者特別控除という区分でそれぞれ下記で詳しく見直しポイントをみていきましょう。

配偶者控除についての見直しポイント

控除対象配偶者または老人控除対象配偶者を有する給与所得者について適用する配偶者控除の額が下記のとおりとされました。

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なお、合計所得金額が1,000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用はできないこととされました。

配偶者控除額

現在の配偶者控除38万円(老人配偶者控除48万円)について、配偶者の年収制限を現行の103万円から150万円に引き上げる一方で、居住者の合計所得金額が1,000万円(給与収入1,220万円)以下とする所得制限が設けられました。

また、居住者の合計所得金額が900万円超950万円以下の場合には26万円(老人配偶者控除32万円)950万円超1,000万円以下の場合には13万円(老人配偶者控除16万円)といった具合に、居住者の3区分の合計所得金額に応じて控除額が減少されることになりました。※上記図参照

配偶者特別控除についての見直しポイント

配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額を38万円超123万円以下(改正前:38万円超76万円未満)とし、その控除額が下記のとおりとされました。

なお、改正前の制度と同様に、合計所得金額が1,000万円を超える給与所得者については、配偶者特別控除の適用はできないこととされています。

配偶者特別控除額

配偶者特別控除については、配偶者の合計所得金額が現行の38万円超76万円未満から「38万円超123万円以下」に拡充されました。

なお、従来通り居住者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には配偶者特別控除は適用できません。

上記の配偶者控除と同様に居住者の合計所得金額(①900万円以下、②900万円超950万円以下、③950万円超1,000万円以下)に応じて、配偶者特別控除額が配偶者の合計所得金額に応じてそれぞれ減少されます。※上記図参照

詳しくは国税庁のこちらのページもご参考に!

上記のように、配偶者控除および配偶者特別控除の見直しにともない、新たに「源泉控除対象配偶者」が規定され、配偶者控除の適用にあたっては「源泉控除対象配偶者」に限定されることになりました。

つまり、配偶者控除については、居住者の合計所得金額が900万円以下の場合には、月々の源泉徴収で控除されることになりますが、合計所得金額が900万円超1,000万円以下の場合には、年末調整または確定申告において配偶者控除の適用を受けることになります。

なお、現行の「給与所得者の配偶者特別控除申告書」は、「給与所得者の配偶者控除等申告書」に改められ、居住者の合計所得金額が900万円超1,000万円以下の場合には、年末調整において配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けることになります。

「源泉控除対象配偶者」とは、給与所得者(合計所得金額が900万円以下である人に限ります)と、生計を一にする配偶者で、合計所得金額が85万円以下である人をいいます。

上記のような改正にともない、これまでの「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」については、平成30年分以降は「給与所得者の保険料控除申告書」「給与所得者の配偶者控除等申告書」2種類の様式になる予定です。

来年の年末調整の時には、今までとまた書き方が違ってくるので大変ですね^^;まっ!来年のことは来年に考えましょう^^

では、下記にて記入例とともに具体的な書き方をご紹介します。

独身者の場合

平成30年扶養控除申告書全体00

独身で、A~Eに該当する扶養親族がいない場合は、一番上の「①」の部分だけ記入・押印して提出すれば完了です。

平成30年_100

※会社の名前・住所・マイナンバー(法人番号)は印字されている場合があります。
※独身の場合は「配偶者の有無:無」を囲む。
※年末調整の書類には「シャチハタ印でも可」となっています。これは、この書類が基本的には会社内に残す資料なので担当部署から何も指定がない場合にはシャチハタ印でも問題ないとされているためです。
但し、基本的に国や都道府県や市に提出する公式書類に「シャチハタ印」を使用するのは一切認められないため、出来れば、正式な印鑑を使用するのが望ましいです。

A源泉控除対象配偶者欄の書き方

平成30年_A00

この「A」の欄は、上記でもご紹介したように配偶者控除および配偶者特別控除の見直しが行われたため、配偶者控除の額など平成30年以降は以前とは違ってくるので注意が必要です。

この欄には、「源泉控除対象配偶者」に該当する場合に記載することになります。

「源泉控除対象配偶者」とは、給与所得者(合計所得金額(見積額)が900万円以下の人に限る)生計を一にする配偶者で、合計所得金額(見積額)が85万円以下の人をいいます。

合計所得金額が85万円以下すなわち配偶者の収入が給与所得だけの場合は150万円以下の人をいいます。※下記図参照。

源泉控除対象配偶者に該当する人がいない場合には、この「A」欄に記載する必要はありません。

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改正後の配偶者控除および配偶者特別控除額の一覧
(※クリックすると拡大します)

上記の図でピンク色の箇所にあてはまる人が「源泉控除対象配偶者」に該当します。

分かりづらいですが、下記の図も参考に!

源泉控除対象配偶者範囲02

配偶者控除および配偶者特別控除の見直しの3つのポイント
  • 夫が控除額38万円を適用できる妻の合計所得金額が85万円以下(収入額:150万円以下)に拡大された
  • 配偶者控除には、「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の2種類があり、150万円以内に拡大されたのは「配偶者特別控除」のほうになります。

  • 夫の合計所得が1,000万円以下(給与所得のみの場合は収入が1,220万円以下)に限定された
  • 配偶者控除について、今回の改正で、夫に「所得制限」が設けられました。
    これにより、夫の合計所得金額が1,000万円(給与所得のみの場合は収入が1,220万円)を超える場合、配偶者控除の適用はできないこととなりました。
    また、合計所得金額が900万円以下(収入1,120万円以下)、950万円以下(収入1,170万円以下)、1,000万円以下(収入1,220万円以下)と3段階にわけて控除額が設定されています。
    今までは所得制限なく控除できていたため、平成30年以降は注意が必要です。

  • 所得税については平成30年度(2018年1月1日以降)より適用(※住民税については平成31年度より適用)

「所得の見積額」に関しては、あくまで来年分のものですので、分からない場合は今年と同じ金額を記入したり、空欄でも構いません。

生計を一にしているとは?

「生計を一にする」とは、必ずしも同じ家屋に同居していることをいうのではなく、それぞれ次によることとされていますのでご参考に!

  • 1.勤務、修学、療養などの都合で同居していない親族がいる人は、以下のときにはこの親族は生計を一にするものとします。
  • ●同居をしていない親族が、その親族の休日や休暇のときには同居をしている。
    ●同居をしていない親族に、生活費、学資金、療養費などの送金をしている。

  • 2.親族が同じ家屋に同居している時には、明らかに独立した生活をしている場合以外は、その親族は生計を一にするものとします。

なお、控除対象となる配偶者や扶養親族に所得がある場合、年間の所得見積額が配偶者は85万円以下扶養親族は38万円以下でないと控除対象に該当しないこととなっています。

そこで、「A」欄の「所得の見積額」はどのように計算するのでしょうか?

所得の見積額とは、各種の所得合計額からそれぞれ必要経費、給与所得控除額、公的年金等控除額などを差し引いた、その年に得られる所得金額のことです。

たとえば、所得が給与(パートを含む)だけの方の場合、給与収入が配偶者150万円、または扶養親族103万円以下のときは、給与所得控除額が最低65万円となっていますので、これを差し引くと所得金額は【150万円-65万円=85万円】(【103万円-65万円=38万円】)以下となります。

例えば、配偶者である奥さんの所得が85万円(年収150万円)を超える場合は、このA欄の「源泉控除対象配偶者」に該当しないため、この欄への記入はしません。

来年になって、平成30年分の「給与所得者の配偶者控除等申告書」にて申請することになります。

老人控除対象配偶者は、控除対象配偶者のうちその年の12月31日現在(年の途中で死亡した場合は死亡時)の年齢が70歳以上の人が該当者となるため、平成30年分では昭和24年1月1日以前に生まれた人が該当します。

この箇所で注意する点は「所得の見積額」のところです。ここには収入そのままの金額ではなく、収入から65万円を引いた金額を書きます。

例① 妻のパート収入が98万円の場合
(※収入から65万円を引く
98万円 - 65万円 = 33万円
例② 妻のパート収入が150万円の場合
(※収入から65万円を引く
150万円 - 65万円 = 85万円
例③ 65才以上で収入が公的年金のみで年158万円以下の場合
(※年金収入から120万円を引く
140万円 - 120万円 = 20万円
例④ 65才未満で収入が公的年金のみで年108万円以下の場合
(※年金収入から70万円を引く
60万円 - 70万円 = △10万円(0円)

所得が公的年金のみの場合には、収入金額が158万円以下(65歳未満の場合は108万円以下)である時、所得は38万円以下となります。(※上記 例③・④参照)つまり、65歳未満の人は所得から70万円を引いた額、65歳以上の人は所得から120万円を引いた額を記入します。

国外居住親族に係る扶養控除等の適用について

日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類が平成28年分より添付等義務化されています。

内容等に関しては、下記の記事をご参照ください。

関連平成29年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方はコチラ

B控除対象扶養親族欄の書き方

平成30年_B00

一般の控除対象扶養親族は、扶養親族のうちその年の12月31日現在(年の中途で死亡した場合は死亡時)の年齢が16歳以上19歳未満の人または年齢が23歳以上70歳未満の人が該当者となるため、平成30年分では平成15年1月2日以降に生まれた16歳未満の年少扶養親族の人は該当しません

特定扶養親族は、扶養親族のうちその年の12月31日現在(年の中途で死亡した場合は死亡時)の年齢が19歳以上23歳未満の人が該当者となるため、平成30年分では平成8年1月2日~平成12年1月1日までの間に生まれた人が該当します。

老人扶養親族は、扶養親族のうちその年の12月31日現在(年の中途で死亡した場合は死亡時)の年齢が70歳以上の人が該当者となるため、平成30年分では昭和24年1月1日以前に生まれた人が該当します。

尚、70歳以上(昭和24年1月1日以前生まれ)で同居しておらず老人ホーム等に住んでいる場合、老人ホーム住まいは同居扱いにならないため「その他」にチェックを入れます。

源泉控除対象配偶者または控除対象扶養親族が非居住者である場合には「非居住者である親族」欄に「〇」を記入します。

C障害者、寡婦、寡夫、又は勤労学生欄の書き方

平成30年_C00

ここの箇所は、次のいずれかに該当する場合にのみ記入します。

①あなたが、障害者、寡婦、特別な寡婦、寡夫、勤労学生に該当する場合

②控除対象配偶者又は扶養親族(年齢は問わない)が障害者に該当する場合

上記図のとおり、該当する箇所に「○」または「レ点」などのチェックを記入します。

尚、扶養親族が障害者に該当する場合には、該当する人数を記載し、該当する人の詳細内容について「左記の内容」に記入します。

「左記の内容」への記入内容は次のように区分に応じて記入内容が異なります。

●障害者(特別障害者):障害者手帳の種類と交付年月日、障害の等級、(扶養親族が該当する場合にはその氏名)、(特別障害者の場合は同居の有無)

●寡婦又は寡夫:死別、離別、生死不明のどれに該当するか、その年の所得の見積額など寡婦又は寡夫であることを証明する事実

●勤労学生:学校名、入学年月日、所得金額

「同一生計配偶者」とは、あなたと生計を一にする配偶者(青色事業専従者として給与の支払いを受ける人などを除きます)で、平成30年中の所得の見積額が38万円以下の人が同一生計配偶者に該当します。同一生計配偶者で障害者に該当する場合には、該当する欄にチェックを入れます。

「扶養親族」は年齢16歳未満(平成15年1月2日以降生)の扶養親族も対象となります。

D他の所得者が控除を受ける扶養親族等欄の書き方

平成30年_D00

この欄は、あなたと生計を一にする人の中に所得者が二人以上いる場合に、「控除を受けられるのは一人だけ」という趣旨を理解しておけば書くのも分かりやすいでしょう。

例えば、共働きの夫婦がいるとします。またその夫婦に子供が1人いて、20歳の大学生だとします。

この場合、その子供について扶養控除を受けられるのは、父か母のどちらか一方で、2人同時に受けることはできません

もし父が扶養控除を受けるのであれば、母の扶養控除等申告書には、このD欄にその情報を書けばいいことになります。

まずはじめに子供の情報を書き「控除を受ける他の所得者」の欄には父の情報を書きます。

記載しなくても直接控除額には影響ありませんので、分からない場合は空欄でもいいでしょう。

E16歳未満の扶養親族欄の書き方

平成30年_E00

この項目は住民税の均等割りの非課税の判定等に使用するためのものです。
年齢16歳未満(平成15年1月2日以降生まれ)の扶養親族を記入します。

「控除対象外国外扶養親族」欄は、国内に住所を有しない扶養親族の場合にチェックを記入します。

関連平成29年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方はコチラ
関連平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書の書き方はコチラ

まとめ

いかがでしたか?

平成30年分からは、配偶者控除などが大幅に変更になるため、複雑な感じがしますが、慌てずに該当するかしないかを確認しながら記入していきましょう。

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