共働きの年末調整 生命保険控除&子供の扶養はどうする?おトクな方法を教えて!

共働き年末調整
毎年、年末の時期にやってくる「年末調整」。

現在では、共働きのご家庭も多く、「共働きの場合の年末調整はどうするの?」と、共働きならではの疑問も多くあがります。

特に、夫婦それぞれガッツリ働いている場合、できる限りお得に年末調整を行いたい!と思うのは必然です。

配偶者控除や配偶者特別控除がないぶん、他の保険料控除や扶養控除など受けられる控除はしっかり考えて控除したいものですね!

今回は、共働きの場合の年末調整について、生命保険控除や子供の扶養控除についてポイントなどをご紹介します。

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共働きの年末調整 生命保険控除はどうする?

共働きと言っても、働き方や収入額などによって年末調整の仕方も違ってきます。

配偶者がいる場合に税金面で配慮する仕組みの「配偶者控除」や「配偶者特別控除」を考慮する必要もありますね。

「配偶者控除」&「配偶者特別控除」の基準や仕組みについての詳しい情報は下記の記事をご参考に!

関連:配偶者控除&配偶者特別控除とは?違いや金額計算方法は?

生命保険料控除はどうする?

生命保険料控除は、生命保険や簡易保険、介護や医療保障保険、個人年金保険など保険料を支払ったときに適用できる控除です。

例えば、支払った保険料が年間10万円の場合、その半分の5万円(平成24年以降に契約した保険の場合は4万円)を所得から控除することができます。

所得が4~5万円低くなるということは、それだけ所得税も安くなります。

安くなる所得税は所得によって違います。例えば所得税率が5%の人であれば2,000~2,500円10%の人であれば4,000~5,000円安くなることになります。

尚、所得が高い人ほど税率も高くなるため、所得が高い人の方が申告した方がおトク!となります。

また、所得税だけでなく、翌年の住民税にも適用されるため住民税も同様に安くなります。

ただし、生命保険料控除は「適用限度額」が決まっています。

控除できる金額は、旧制度の場合は最大5万円(年間保険料が10万円以上)新制度の場合は最大4万円(年間保険料が8万円以上)です。

生命保険料控除は、旧制度と新制度があり、平成24年よりも前に契約した保険の場合は「旧制度」、平成24年以降に契約した保険の場合は「新制度」となり控除できる金額が異なります。

生命保険料控除は夫婦で振り分けて申告してもいいの?

例えば、世帯の年間の生命保険の合計額が18万円だった場合、18万円を全部夫の申告に使うのではなく、【10万円分を夫の申告、8万円分を妻の申告】といった具合に夫婦で振り分けて申告することも可能なのでしょうか?

生命保険料控除は、保険料を実際に支払った人について行い、通常契約者が保険料を支払ったものとして取り扱うことになっています。

ここでのポイントは、課税関係に注意すること。

税制上、「契約者」とは名義上の「契約者」ではなく、実際に保険料を負担した人、つまり「保険料負担者」です。

例えば、専業主婦でよくあるケースとして、個人年金保険の加入に際して、契約者=妻、被保険者=妻、年金受取人=妻として契約した場合でも、実際に保険料を負担しているのが夫であれば、契約者=夫、年金受取人=妻となります。

これにより、受け取る年金については夫から妻への贈与とみなされ、年金開始時点での年金の権利評価額が贈与税の対象となり、また2年目以降毎年受け取る年金が所得税(雑所得)の対象となってしまいます。

課税の実務では、名義上の「契約者」が実際に保険料を負担したのかどうか、いいかえれば「負担する能力があったのかどうか」が問題になります。

上記のようなことからも、目先の控除を期待しておトク!だからと安易に振り分けるのは考えもので、あとで贈与税がかかってしまっては元も子もありません。

保険に加入するなら、「契約者と保険料負担者は同じ人にする」ですし、共働きで保険料の控除を考える場合にも、面倒でも保険契約を見直して「契約者と保険料負担者は同じ人にする」に限ります。

このため、共働きの場合は、夫婦それぞれが保険の契約者になって、保険料もそれぞれ負担するようにし、年末調整時の生命保険料控除も夫婦それぞれの名義のものを控除するようにするのがおすすめです。

年末調整時に保険控除を振り分けることは可能ですが、安易なやり方ではなく、後々のことも考慮して判断するのが大事かもしれませんね。

共働きの年末調整 子供の扶養はどうする?

共働きの年末調整で、控除としてみなさん気にするのが「扶養控除」

お子さんがいるご家庭では、共働きの場合、夫と妻どちらの扶養にした方がお得なの?などの疑問が多いようです。

次は、共働きの年末調整について子供の扶養はどうする?についてご紹介します。

平成23年分から、年齢16歳未満の扶養親族(年少扶養親族)に対する扶養控除が廃止されました。

これに伴い、扶養控除の対象は、

年齢16歳以上の扶養親族(控除対象扶養親族)

とされます。

扶養控除は、給与の支払を受ける人が控除対象扶養親族を有する場合に適用され、控除対象扶養親族とは、その年の12月31日に次の要件のすべてに当てはまる人です。

控除対象扶養親族の要件
①配偶者以外の年齢16歳以上の親族(6親等以内の血族および3親等内の姻族をいいます)または、都道府県知事から養育を委託された児童(里子)や市町村長から養護を委託された養護老人。

②生計を一にしている。

③その年の合計所得金額が38万円以下

④他の所得者の控除対象配偶者または控除対象扶養親族となっていない。

⑤青色申告者の事業専従者となっていない。

⑥白色申告者の事業専従者となっていない。

配偶者の連れ子(所得なし)は、1親等の姻族ですので、生計を一にしていれば扶養控除の対象になります。

扶養控除額一覧
扶養控除の区分 扶養控除額
年少扶養親族(0歳~15歳) 0円
一般の控除対象扶養親族(16歳~18歳) 380,000円
特定扶養親族(19歳~22歳) 630,000円
一般の控除対象扶養親族(23歳~69歳) 380,000円
老人扶養親族(70歳~)【同居老親等以外の者】 480,000円
老人扶養親族(70歳~)【同居老親等】 580,000円

共働きのように、同じ世帯に所得のある者が2人以上いる場合、その控除対象扶養親族、特定扶養親族をどの所得者の扶養親族とするかは、所得者の選択によります。つまり所得者が決めてよいことになっています。

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そのため、夫婦それぞれで重複しない限り、夫婦いずれの所得者の扶養親族としても構いません。
では、夫婦どちらの扶養にするとお得なのか?ポイントは、「税金(所得税)」「健康保険」の2つの面から選択することです。

税金(所得税)面での扶養控除

よく、「扶養控除は、所得が高いほうに書いた方がお得」と言われます。

これは「所得税」などが関係しており、所得税の金額は、所得の金額全額に対してかかるのではなく、所得の金額から、たとえば、基礎控除や配偶者控除、扶養控除などの各種の所得控除を差し引いた残りの所得(課税所得金額)に対し、税率を掛けて計算します。

計算方法については下記の表をご参考に!

所得税額の速算表
課税総所得額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 427,500円
695万円超900万円以下 23% 636,000円
900万円超1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円以上 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

上記のように、所得税の税率は、課税所得額に応じて、所得が多くなるほど税率が高くなっています。

そのため、所得が高い場合には、控除できる額を増やして所得を低くする方がお得!という考えから「扶養控除は、所得が高いほうに書いた方がお得」と言われるのです。

扶養控除を受けられる家族が1人だけしかいない場合は、収入の多い方の扶養にしたほうが家族全体での節税効果は高くなります。

しかし、会社によっては扶養・家族手当が充実していたり、高額な場合もあるので、税金と手当を比べて判断するのも大切です。

尚、扶養控除を受けられる家族が複数いる場合は、上記の【所得税額の速算表】を参考にして、夫婦のいずれか一方に扶養控除を計上した場合の所得金額と、夫と妻に分散して扶養控除を計上した場合の所得金額を計算してみて、どちらの方が2人の所得税額の合計が低くなるか計算して選択するのがおすすめです。

会社によっては、昨年度の収入が高いほうの扶養に入るのが原則としているところもあり、扶養を変更するには、配偶者の源泉徴収票の提出を求められる場合もあったり、扶養手当を世帯主に限るとしている場合もあるので、会社規定の確認も必要です。

健康保険面での扶養控除

子供が生まれた場合、会社に報告をすると、会社は、健康保険組合や全国健康保険協会(協会けんぽ)に「被扶養者届」を出して子供を扶養家族にします。

その場合、夫婦が共働きで、それぞれ健康保険に加入している場合、子ども等の被扶養者は、原則として夫婦いずれか収入の多い方で認定を受けることになります。

これにより、主に夫の給料で生活しているのであれば夫、妻の給料で生活しているのであれば妻の健康保険に入るわけです。

協会けんぽは、被扶養者でない配偶者がいる場合、子どもを被扶養者として届け出る時は、配偶者の年収と被保険者の年収の両方を申告することになっています。

健康保険組合では、協会けんぽと同じ認定が行われていますが、届け出の時に、独自の確認資料を必要とする場合もあります。

上記のように、所得税の扶養親族については、収入の多い方に記載しなければいけないという決まりはありませんが、健康保険の場合は、「主としてその被保険者の収入で生活を維持している子を被扶養者にできる」ということもあり、夫婦の収入が多いほうが健康保険の扶養者に認定されます。

具体的には、夫婦それぞれの「前年の年間収入」にて、収入が多いほうの親の被扶養者に認定します。ただし、実態や社会通念も考慮することにもなっており、最終的には、保険者(健康保険組合や協会けんぽ)がケースごとに認定判断をします。

共働きの年末調整 16歳未満の扶養で住民税がお得な場合も!

上記でもご紹介したように、平成23年分から、年齢16歳未満の扶養親族(年少扶養親族)に対する扶養控除が廃止されました。

この改正により住民税に関しては、年齢16歳未満の扶養親族(年少扶養親族)を夫婦の所得の低い方につけた方が有利な例もあります。

住民税の非課税には、「非課税所得」「人的非課税」の2つがあります。

「非課税所得」は、所得税の非課税所得がそのまま住民税の非課税となるというもので、「人的非課税」は、次のようになります。
均等割と所得割の非課税とされる者
①生活保護を受けている者
②障害者・未成年者・寡婦(寡夫)で前年の合計所得金額が125万円以下の者
均等割が非課税とされる者(生活保護基準3級地)
前年の合計所得金額が条例に定める次の金額以下の者
(本人・控除対象配偶者・扶養親族の数)×基本額28万円+加算額16.8万円
所得割が非課税となる者
総所得金額等の合計額≦35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の数)+加算額32万円

上記の「所得割が非課税となる者」にもあるように、例えば扶養親族が1人いれば35万円×2人(本人・扶養親族の数)+32万円=102万円が非課税枠となり、これを超えない所得金額であれば住民税が全額非課税になるのです。

住民税は、所得税のように累進課税ではなく一律10%であるため、同一世帯内の所得者が1人でも非課税になればそれだけでも節税になります。

共働きで16歳未満の子供がいる場合、あえて所得の低い奥さんの方の扶養に入れた方が住民税の節税になる事もあります。

ただし、住民税以外のことを考えると一概に所得の低い方に扶養控除をつけた方が有利とは言えません。

例えば夫の勤める会社の就業規則に「所得税法上の扶養親族に扶養手当を支給する」とあれば、年少扶養親族であれ、夫につけなければ会社から扶養手当が出ないケースもあります。

また、国民健康保険や保育料も従前制度の扶養控除があったものと想定した計算をするものもあり、今まで通り所得の多い方の扶養とした方が有利である例もあります。

会社の規定や住んでいる地域の保育関連の情報も考慮して選択するようにしましょう。

まとめ

年末調整は、できればお得にしたい!とは思うものの、総合的に懸案する事項も多くありますので、安易に目の前のお得情報に惑わされず、自分達のスタイルや条件にあったものを選択すようにしたいですね。

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