年末調整の書き方 平成28年分扶養控除申告書を記入例付きで分かりやすくご紹介!

毎年行われる年末調整。

書き方や記入方法など難しい印象がありますが、ポイントを抑えて記入すればそれほど難しいものではありません。

平成28年度分からは、給与の支払を受ける人、および控除対象配偶者と控除対象扶養親族、16歳未満の扶養親族のマイナンバーを記載する必要があります。
年末調整 平成28年分
今回は、平成28年分の扶養控除等(異動)申告書の書き方についてご紹介します。

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年末調整 扶養控除申告書の書き方 平成28年分は?

まずは、下記の書類を勤め先から渡されると思いますので確認しましょう。

※会社や勤め先によっては①と③のみ渡されるかもしれません。

平成29年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
※扶養家族や自分の状況(障害者や寡婦など)を申告する紙
関連:平成29年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方はコチラ

平成28年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
※扶養家族や自分の状況(障害者や寡婦など)を申告する紙

平成28年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書
※保険料をいくら払ったかを申告する紙
関連:平成28年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書の書き方はコチラ

『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』は、平成28年分(今年分)平成29年分(来年分)2枚あります。

原則として、『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』は、その年の最初(給与の支払を受ける日の前日までに)に提出するのが決まりなので、その時に提出されたものが返却されている状態です。

平成28年分(今年分)は、今年1年間、会社はその内容をもとに、積立金として所得税を天引きしてきたわけですが、「もし変更があるなら修正してください。問題なければこの内容で今年の年末調整やります!」という最後の確認を兼ねて一旦本人に返却して確認してもらいます。

ですので、平成28年分(今年分)に関しては、内容を確認し問題なければそのままの状態で提出し、修正があれば分かりやすいように赤ペン等で正しく書き入れ、【異動月日及び事由】の欄に理由を書いて提出します。

※尚、今年であれば、平成28年12月31日時点での情報を書くようにします。

平成29年分(来年分)は、来年の給与計算と年末調整で使うためのものです。本来であれば平成29年1月の給与支給日までに提出すればいいのですが、年明けすぐにまた社員全員に配布して書いてもらって回収してとなるのも面倒なので、このタイミングに一気に書かせるのが一般的です。

①平成28年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方

平成28年分は、「マイナンバー(個人番号)」を記入する欄ができたところが大きな変化かもしれませんね。

それ以外は、家族内などで変化がない場合、基本的には昨年度分(平成27年分)の内容と同じになります。

独身者の場合

扶養控除申告書 平成28年分

独身で、A~Eに該当する扶養親族がいない場合は、一番上の「①」の部分だけ記入・押印して提出すれば完了です。

例1 扶養控除申告書002

※会社の名前・住所・マイナンバー(法人番号)は印字されている場合があります。
※独身の場合は「配偶者の有無:無」を囲む。
※年末調整の書類には「シャチハタ印でも可」となっています。これは、この書類が基本的には会社内に残す資料なので担当部署から何も指定がない場合にはシャチハタ印でも問題ないとされているためです。
但し、基本的に国や都道府県や市に提出する公式書類に「シャチハタ印」を使用するのは一切認められないため、出来れば、正式な印鑑を使用するのが望ましいです。

A控除対象配偶者欄の書き方

例A_扶養控除申告書002

国外居住親族に係る扶養控除等の適用について

日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類が添付等義務化されます。

非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける場合には、当該親族に係る親族関係書類および送金関係書類を提出または提示しなければならないこととされました。

尚、この改正は、平成28年1月1日以降に支払われる給与等および公的年金等ならびに平成28年分以降の所得税について適用されます。

これにより平成28年分「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」から、国外居住親族に係る「非居住者である親族」欄「生計を一にする事実」欄が追加されています。

該当する場合は、扶養控除等申告書等の「非居住者である親族」欄に「○」を記入し、「生計を一にする事実」欄等にその国外居住親族に対する送金額等を記載した上で、その申告書等に「親族関係書類」と「送金関係書類」を添付して源泉徴収義務者に提出するか、提示することが必要となりました。

「非居住者」とは簡単に言えば「外国で生活している親族」のことで、「非居住者」を扶養控除の対象とするためには、「親族であることの証明」と「同一生計であることの証明」が必要です。

例えば、子供が海外に長期留学しているケースなどもこれに相当することが考えられますが、今回の改正で一番影響を受けることになるのは、海外から来日して日本で働いている人かもしれません。

外国人居住者については、国外にいる扶養親族の確認をすることが難しいものなので、その点を突いて、なかには実在するのかわからないような扶養親族を多数あげることで多額の扶養控除を受け、所得税や住民税の負担を全くしていないというケースもあったようです。

今回の改正により、「送金関係書類」の提出・提示がない国外居住親族については扶養控除等を適用することができなくなります。

上記のように、平成28年分の年末調整からは、会社に扶養控除等申告書を提出する場合、非居住者に関して追加で添付する書類が増えるため注意が必要です。

該当する人は、下記の必要書類をチェックしておきましょう。

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非居住者である親族を扶養控除の対象とするための必要書類
【親族関係書類】
親族であること証明する書類

●戸籍の附票の写しその他の国または地方公共団体が発行した書類及びその親族の旅券の写し

●外国政府または外国の地方公共団体が発行した書類(その親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるものに限る)

【送金関係書類】
同一生計であることを証明する書類

●金融機関の書類又はその写しで、その金融機関が行う為替取引によりその居住者(納税者)からその親族に支払をしたことが明らかな書類

●クレジットカード会社の書類又はその写しで、そのクレジットカード会社が交付したカードを提示してその親族が商品等を購入したこと等及びその商品等の購入等の代金に相当する額をその居住者(納税者)から受領したことが明らかな書類

【上記書類の訳文】
上記の「親族関係書類」、「送金関係書類」が外国語で作成されている場合は、訳文も添付が必要。

>>>「国外居住親族に係る扶養控除等の適用について」(平成27年9月)はこちら

控除対象配偶者の要件
①民法の規定による配偶者
※配偶者は婚姻の届出をしている配偶者を指し、内縁関係の人は含まれません。
②生計を一にしている。
③その年(平成28年1月1日~12月31日まで)の合計所得金額が38万円以下。
④他の人の控除対象配偶者となっていない。
⑤青色申告者の事業専従者として給与の支払を受けていない。
⑥白色申告者の事業専従者となっていない。
生計を一にしているとは?

「生計を一にする」とは、必ずしも同じ家屋に同居していることをいうのではなく、それぞれ次によることとされていますのでご参考に!

  • 1.勤務、修学、療養などの都合で同居していない親族がいる人は、以下のときにはこの親族は生計を一にするものとします。
  • ●同居をしていない親族が、その親族の休日や休暇のときには同居をしている。
    ●同居をしていない親族に、生活費、学資金、療養費などの送金をしている。

  • 2.親族が同じ家屋に同居している時には、明らかに独立した生活をしている場合以外は、その親族は生計を一にするものとします。
配偶者控除額

配偶者控除額は、一般の人(69歳以下)は38万円、70歳以上の配偶者は48万円です。※下記の図参照。

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配偶者控除の区分 配偶者控除額 生年月日
一般の控除対象配偶者
(69歳以下)
380,000円 昭和22年1月2日以降生まれ
老人控除対象配偶者
(70歳以上)
480,000円 昭和22年1月1日以前生まれ

老人控除対象配偶者は、控除対象配偶者のうちその年の12月31日現在(年の途中で死亡した場合は死亡時)の年齢が70歳以上の人が該当者となるため、平成28年分では昭和22年1月1日以前に生まれた人が該当します。

この箇所で注意する点は「所得の見積額」のところです。ここには収入そのままの金額ではなく、収入から65万円を引いた金額を書きます。

この箇所に記入する38万円以下となるケースは下記のような場合です。

例① 妻のパート収入が98万円の場合
(※収入から65万円を引く)
98万円 - 65万円 = 33万円
例② 65才以上で収入が公的年金のみで年158万円以下の場合
(※年金収入から120万円を引く)
140万円 - 120万円 = 20万円
例③ 65才未満で収入が公的年金のみで年108万円以下の場合
(※年金収入から70万円を引く)
60万円 - 70万円 = △10万円(0円)

昭和22年1月1日以前の生まれの人(平成28年12月31日時点で70歳以上)の配偶者は「老人控除対象配偶者」となるため、生年月日の隣の欄に「○」を記入します。さらに所得税が安くなります。

所得が公的年金のみの場合には、収入金額が158万円以下(65歳未満の場合は108万円以下)である時、所得は38万円以下となります。(※上記 例②・③参照)つまり、65歳未満の人は所得から70万円を引いた額、65歳以上の人は所得から120万円を引いた額を記入します。

B控除対象扶養親族欄の書き方

例B 扶養控除申告書002

控除対象扶養親族の要件
①配偶者以外の年齢16歳以上の親族(6親等以内の血族および3親等以内の姻族をいいます)または都道府県知事から養育を委託された児童(里子)や市町村長から養護を委託された養護老人。
②生計を一にしている。
③その年(平成28年1月1日~12月31日まで)の合計所得金額が38万円以下。
④他の所得者の控除対象配偶者または控除対象扶養親族となっていない。
⑤青色申告者の事業専従者として給与の支払を受けていない。
⑥白色申告者の事業専従者となっていない。

配偶者の連れ子(所得なし)は、1親等の姻族になるため、生計を一にしていれば扶養控除の対象となります。

扶養控除額

扶養控除額は、一般の控除対象扶養親族は38万円、16歳から22歳までの特定扶養親族は63万円です。

また、70歳以上の扶養親族で同居している直径尊属(給与の支払を受ける人またはその配偶者の父母・祖父母等)は58万円、その他の人は48万円になります。※下記の図参照。

扶養控除の区分 扶養控除額 生年月日
年少扶養親族
(0歳~15歳)
0円 平成13年1月2日以降生まれ
一般の控除対象扶養親族
(16歳~18歳)
380,000円 平成10年1月2日生まれ~平成13年1月1日生まれ
特定扶養親族
(19歳~22歳)
630,000円 平成6年1月2日生まれ~平成10年1月1日生まれ
一般の控除対象扶養親族
(23歳~69歳)
380,000円 昭和22年1月2日生まれ~平成6年1月1日生まれ
老人扶養親族
(70歳~)
※同居老親等以外の者
480,000円 昭和22年1月1日以前生まれ
老人扶養親族
(70歳~)
※同居老親等
580,000円 昭和22年1月1日以前生まれ

一般の控除対象扶養親族は、扶養親族のうちその年の12月31日現在(年の中途で死亡した場合は死亡時)の年齢が16歳以上19歳未満の人または年齢が23歳以上70歳未満の人が該当者となるため、平成28年分では平成13年1月2日以降に生まれた16歳未満の年少扶養親族の人は該当しません

特定扶養親族は、扶養親族のうちその年の12月31日現在(年の中途で死亡した場合は死亡時)の年齢が19歳以上23歳未満の人が該当者となるため、平成28年分では平成6年1月2日~平成10年1月1日までの間に生まれた人が該当します。

尚、大学の近くに一人暮らししており同居はしていないが、生活費を送っていて「生計を一にしている場合」も「特定扶養親族」になるので該当欄に「○」を記入します。

老人扶養親族は、扶養親族のうちその年の12月31日現在(年の中途で死亡した場合は死亡時)の年齢が70歳以上の人が該当者となるため、平成28年分では昭和22年1月1日以前に生まれた人が該当します。

尚、70歳以上(昭和22年1月1日以前生まれ)で同居しておらず老人ホーム等に住んでいる場合、老人ホーム住まいは同居扱いにならないため「その他」に「○」を記入します。

給与の支払を受ける人またはその配偶者の兄弟姉妹と伯叔父母(父母の兄弟姉妹)で70歳以上の人は、直系の尊属ではないため同居老親等ではなくて老人扶養親族になります。

所得の見積額は前項の「A控除対象配偶者欄の書き方」の内容をご参照ください。

入院している「同居老親等」について

「同居老親等」は、70歳以上の老人扶養親族の人が給与の支払を受ける人またはその配偶者と常に同居をしていることが必要になります。

老人扶養親族の人が、病気の入院などのために一時的に別居している場合は、「同居老親等」に該当しますが、老人ホームや介護老人福祉施設などに長期間入所している人は、その老人ホームなどは居所となり「同居老親等」には該当しませんので「その他」を選びます。

C障害者、寡婦、寡夫、又は勤労学生欄の書き方

例C 扶養控除申告書002

ここの箇所は、次のいずれかに該当する場合にのみ記入します。

①あなたが、障害者、寡婦、特別な寡婦、寡夫、勤労学生に該当する場合

②控除対象配偶者又は扶養親族(年齢は問わない)が障害者に該当する場合

上記図のとおり、該当する箇所に「○」を記入します。

尚、扶養親族が障害者に該当する場合には、該当する人数を記載し、該当する人の詳細内容について「左記の内容」に記入します。

「左記の内容」への記入内容は次のように区分に応じて記入内容が異なります。

●障害者(特別障害者):障害者手帳の種類と交付年月日、障害の等級、(扶養親族が該当する場合にはその氏名)、(特別障害者の場合は同居の有無)

●寡婦又は寡夫:死別、離別、生死不明のどれに該当するか、その年の所得の見積額など寡婦又は寡夫であることを証明する事実

●勤労学生:学校名、入学年月日、所得金額

D他の所得者が控除を受ける扶養親族等欄の書き方

例D 扶養控除申告書002

この欄は、あなたと生計を一にする人の中に所得者が二人以上いる場合に、「控除を受けられるのは一人だけ」という趣旨を理解しておけば書くのも分かりやすいでしょう。

例えば、共働きの夫婦がいるとします。またその夫婦に子供が1人いて、20歳の大学生だとします。

この場合、その子供について扶養控除を受けられるのは、父か母のどちらか一方で、2人同時に受けることはできません

もし父が扶養控除を受けるのであれば、母の扶養控除等申告書には、このD欄にその情報を書けばいいことになります。

まずはじめに子供の情報を書き「控除を受ける他の所得者」の欄には父の情報を書きます。

記載しなくても直接控除額には影響ありませんので、分からない場合は空欄でもいいでしょう。

E16歳未満の扶養親族欄の書き方

例E 扶養控除申告書002

この項目は住民税の均等割りの非課税の判定等に使用するためのものです。
年齢16歳未満(平成13年1月2日以降生まれ)の扶養親族を記入します。平成28年分からはマイナンバーの記載も義務付けされていますので、そちらも記入しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

平成28年分からは、「マイナンバー」欄などの記入箇所が増加しだけで、例年と変化はあまりないので去年書いたものを参考にすると書きやすいかもしれませんね。

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