12月になるといよいよ今年もあと少し。
この時期は、新しい年を迎える準備に忙しい月でもありますね。
新年の準備といってもいろいろとありますが、今回は、しめ縄飾りはいつから飾る?いつまで飾るの?についてご紹介します。
せっかく準備をするんですから、ポイントを抑えて縁起良く!大きな福を招くようにしたいですね!
しめ飾りはいつから飾るの?
現在の日本では、学校やお役所など4月が年度のスタートになっています。
ですが、農耕が中心の江戸時代には、年の変わり目が始まりの時期だったのです。
文字通り、正月は1年の始まりでもあったのです。
正月は1年の始まりで、その年の神様(歳神様・としがみさま)が家々を訪れ、1年の幸いを授けてくれるとされています。
新たな1年の始まりに際し、初売り、初富士、初湯など、なにかと「初」をつけては、新年を祝い、福を願ったのです。
歳神様とは?
正月は、そんな歳神様を迎え、祝う行事なのです。
上記のように、新しい年を迎える準備は、歳神様を迎える準備でもあるのです。
この新しい年を迎えるための準備は、12月13日から始め、28日までに終わらせるとされています。
参考
旧暦の12月13日は、「鬼宿日(きしゅくにち)」といい、婚礼以外のことは全て吉とされ、この日から物事を始めるのがよいとされ、歳神様を迎える準備をはじめるのに良いとしてこの日が選ばれました。
その後改暦などで「鬼宿日(きしゅくにち)」と同期しなくなりましたが、正月事始めの日付は12月13日のままとなりました。
正月飾りはなぜ12月28日までに飾るの?
しめ飾りをはじめ、鏡餅や門松など正月飾りを飾るのは、12月28日までがよいとされています。
これは、29日は「二重苦(にじゅうく)」、または「苦立て(くたて)」と読めるため縁起が悪いとされ、31日は「一夜飾り」として避けられています。
正月飾りはどうして一夜飾りはダメなの?
「一夜飾り」が嫌われるのは、神様を迎えるにあたって誠意が足りない、礼を逸した行為と考えられていたからです。
なお、31日の大みそかの夜から元旦にかけてを「年越し」といい、旧年の災いを除くという意味から「除夜(じょや)」とも呼ばれます。
この除夜は歳神様を迎える神聖な夜でもありました。
新年を迎える準備は12月28日までに終わらせて、31日の大みそかは静かに年越しに備えたのです。
昔は、大みそかの夜を「年ごもり」ともいい、神社や家で一晩中起きて歳神様を迎えるという風習もあり、大みそかに早寝をすると歳神様に対して失礼にあたり、白髪やしわが増えて老け込むなどもいわれていたそうです。
寝ないで歳神様を迎える夜。
歳神様は、31日の大みそかの夜から元旦にかけての「年越し」に下りてこられるため、それまでには準備を終わらせておくのが神様をお迎えする側の礼儀とされていたのでしょうね。
しめ飾りはいつまで飾るの?
しめ飾りなどの正月飾りは「松の内」までとされています。
「松の内」とは?
しめ飾り、鏡餅、門松など正月飾りを飾っておく期間のことをいいます。
一般的には1月2日~7日までが松の内といわれ、「松七日」ともいわれます。この期間は歳神様が家に滞在しているとされるおめでたい期間でもあります。
「松の内」は地域によって違う?
関西では、松の内を1月15日までとしている地域もあります。
これは、かつて松の内が1月15日の小正月までとされていた風習が関西地方に残っているからです。
また、三が日までを松の内とする地域もあります。
ポイント
「左義長(さぎちょう)」「どんど焼き」の由来は?
平安時代、宮中行事のひとつとして陰陽師の悪魔祓いの儀式でした。
それが次第に民間に広がっていき、現在は、氏神様の神社の境内や収穫後の田んぼなどで行われるようになり、1年の初めに穢れを祓い、「無病息災」、「五穀豊穣」を祈る行事となっています。
14日の夜、もしくは15日の朝に火を焚き始め、歳神様はこの煙に乗って帰ると伝えられており、この火で焼いた餅を食べたり、煙を浴びたりするとその年の厄から逃れることができ、無病息災に過ごせるなどといわれています。
まとめ
12月は何かと気忙しい月でもありますが、新しい年を迎える大切な月でもあります。
早め早めの準備で、28日までには準備を終わらせ、忙しい現代だからこそ、心を静かに年越しや除夜を家族水入らずで仲良く迎えるのも素敵かもしれませんね。