人生の中でも大きな門出となる「結婚」。
おめでたいお祝いの席だからこそ、失礼のないマナーを心掛けたいものです。
結婚式にお呼ばれされた時に必要なのが「ご祝儀」ですが、その金額ってどのくらいが相場なのでしょう?
今回は結婚式のご祝儀の金額のマナーや相場、また披露宴が行われない場合についてもご紹介します。
結婚式ご祝儀の金額のマナーは?
結婚式に呼ばれた場合にご祝儀は必須です。そして贈る金額は、新郎新婦との関係、披露宴に出席するかしないか、一人か夫婦連名か、また年齢によっても違ってきます。
お祝いの金額は偶数?奇数?
日本では昔から、慶事には吉とされる奇数、弔事には反対に偶数の金額を贈るのが習慣とされてきました。
結婚式は人生の中でも、大きな慶事でもありますので、縁起をかついだ数字として、奇数の数字がご祝儀の相場の基準となっています。
奇数とは、1万円、3万円、5万円・・・などの数字で、これは、偶数だと「割り切れる=別れる」といった意味合いで結婚式のお祝いでは避けられているためです。
また、この場合の「割り切れる」は、金額ではなく、お札の枚数を意味し、3万円なら「3」、5万円なら「5」といった具合で、割り切れない枚数を包みます。
ポイント
ご祝儀に用いてはいけない数字
結婚式などのおめでたい席でのご祝儀の金額で、縁起の悪い数字はお祝いの席には相応しくなく、失礼とされています。
その数字が、「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させるので、絶対にご祝儀には使ってはいけない数字とされています。
基本は奇数だけど例外も!
近年ですが、偶数の中でも、「2」は「ペア」の意味合いとして、「2」を「一対」「二つで一つ」と考え、吉数になることから慶事にも用いられることも多くなってきています。
そうは言っても、やはり偶数の数字を用いることが気になるような場合には、「1万円と5千円2枚」の計3枚の奇数の枚数になるようにしてお祝いする方も増えています。
また、偶数の中でも「8(八)」は「末広がり」でおめでたく、「10」も偶数ですが、「1」が奇数なので、慶事の時に使っても構わないとされています。
ご祝儀には新札を用意する!
結婚式のご祝儀には、「新札」を用意するのがマナーとされています。
これは、「結婚は新しい門出のお祝いのため、使い古されたお札ではなく、お札も新しいものがお似合いでふさわしい」という理由や、「このお祝い事を心待ちにして、新しいお札を用意して待っていました」という意味を込めて用意する等の理由があります。
日本人らしい、心配りや相手に敬意をこめて、思いやりが受け継ぐ習慣かもしれませんね。
結婚式ご祝儀の金額の相場は?
結婚式のご祝儀について「ご祝儀はいくら包めばいいの?」と悩む方も多くいらっしゃいます。
下記に一般的なご祝儀の相場についてご紹介します。
親族の場合
- 兄弟・姉妹:3万~10万円
- 甥・姪:3万~5万円
- いとこ:3万円
- その他の親類:3万円
友人・知人の場合
- 友人・知人:2万~3万円
- 友人・知人の家族:2万~3万円
- 隣・近所:2万~3万円
会社関係の場合
- 勤務先の同僚:2万~3万円
- 勤務先の部下:3万円
- 取引先関係:3万円
ご祝儀袋の注意点
結婚祝いのご祝儀袋は、水引が一度結んだらほどけない「結びきり」になっているものを選びます。
祝儀袋上段の表書きは、「寿」、「御結婚御祝」、「御祝」が一般的で、名前は下段の中央にフルネームで楷書体で書きます。
連名は3名までとし、4名以上の場合は中央に代表者の名前を書き、その左側に「外一同(他一同)」、「友人一同」などと書きます。
祝儀袋の裏の折り返しはどっちが上?
祝儀袋の裏側は、上下の折り返しの先が少し重なるようになっています。
祝儀袋は、「喜びを受け止める」という意味合いから、下からの折り返しが上にくるように重ねます。
香典袋は、その反対に「悲しみを流す」という意味合いで、上から折り返しが上にくるように重ねます。
「どっちだっけ?」となりやすいので、失礼のないよう自信がない場合はきちんと確認しましょうね。
結婚祝いを贈る時期は?
結婚式の祝儀袋は、結婚披露宴の当日、受付で渡すものと思っている方が多いのですが、本来は、結婚のお祝いは、披露宴に招待されている場合、結婚式の1週間前までを目安に贈るのがマナーとされています。
また、招待されていない場合(※海外挙式も含む)や結婚式を挙げない人に結婚祝いを贈る場合は、式や入籍の後に贈るのが一般的とされています。
結婚のお祝いは、直接手渡しでも構いませんし、祝儀袋を現金書留で郵送しても構いません。
事前にお祝いを贈った場合には、披露宴当日に再度、ご祝儀を渡す必要はありません。受付をするときに「お祝いは、先に済ませています」と伝えれば、相手の方もわかっているので大丈夫ですよ。
結婚式ご祝儀の金額~披露宴なしの場合は?
最近では、挙式だけを行って、結婚披露宴は行わない場合も増えています。
このような場合に、新郎新婦側から「ご祝儀辞退」というお知らせが事前にある場合があるため、その場合には、その申し出に従うのがマナーとされています。
ですが、せっかくの「晴れ」の日、二人の門出のお祝いでもありますし、特に親しい間柄であればお祝いの気持ちとして渡したいという場合もあります。
その場合には、披露宴出席時に用意するご祝儀と同じ金額を包むと先方に気を遣わせてしまう場合があるため、披露宴出席時より少ない金額を包むのが一般的です。
披露宴が行われない場合のご祝儀の相場は?
親族の場合
- 甥・姪:1万~2万円
- いとこ:1万~2万円
- その他の親類:1万~2万円
友人・会社関係の場合
- 友人・知人:1万円
- 勤務先の同僚:5,000~1万円
- 勤務先の部下:1万円
- 取引先関係:1万円
最近では結婚式も披露宴もしない方々も増えています。そういった場合のご祝儀も、上記の金額を目安にされるとよいでしょう。
まとめ
結婚式は、お目出度いものです。
新たな門出を心からお祝いするとともに、相手に不快な思いをさせないようきちんとマナーを心得ておきましょう。